大相撲九州場所の新弟子検査が30日、福岡市内で行われ、元横綱大鵬の孫で元関脇貴闘力の四男・納谷幸成(18)が183センチ、135キロで体格検査をパスした。内臓検査をクリアすれば九州場所で前相撲を踏む。三男の幸之介が納谷のしこ名でいるため、「夢道鵬(むどうほう)」でデビューを予定している。
偉大な祖父から2文字をもらった。しこ名に予定している「夢道鵬」の話題になると、「親方と話し合って。『夢』はおじいちゃんが好きだった言葉。『道』は尊敬している山田(道紀)先生から。『鵬』はおじいちゃんのしこ名からいただきました。まだ慣れないですけど、これからそれで生きていくので。頑張ります」と納谷は目を輝かせた。
高校時代に大きな実績はないが、小学生のときから出場していた「白鵬杯」では、白鵬からも素質を認められた存在。目標は「一生懸命頑張って関取を目指したい。注目していただけるので、それに見合った活躍をしたい」と謙虚だが、そのDNAがいつ開花するか楽しみでしかない。
卒業まで高校と場所を行ったり来たりの生活が続き、着物とゲタの姿には「慣れないです」と初々しい。新弟子検査会場では親方衆を前に「少し緊張しました」と話していたが、「小さいころから憧れた大相撲にやっと入れた」と希望に満ちあふれていた。