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 映画の魅力についてファンが語り合う「シネバトルトークサロン」が29日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークであった。今回のテーマは、やくざ映画「仁義なき戦い」と、仙台出身俳優の故・菅原文太さん。作品が描く社会の不条理や、作品内外の菅原さんのアウトローな人柄について参加者らが議論を交わした。

 メディアテークでは、設定したテーマに沿って映画について車座で話し合う「シネバトルトークサロン」と、参加者が好きな映画をアピールしあう「シネバトル」を、月替わりで開いている。

 この日はトークサロン。広島のやくざの抗争を描いた「仁義なき戦い」について、「報われない、笑うに笑えないところが人間社会そのものの作品」「これまで義理人情を描いてきたやくざ映画と一線を画す」などの意見が出た。菅原さんについては「経済成長が進む時代にその裏側を演じた」という声もあった。

 仙台市の会社員柴田環さん(47)は「菅原文太は誰よりも人情があってかっこいい。また作品を見直したい」。参加者で運営にも携わる角掛修さん(59)は、「地元の先輩の菅原文太で盛り上がった」と満足そうだった。(川野由起)