Markdown(マークダウン) とは、文章を記述するための軽量マークアップ言語です。プレーンテキストに対して「# 見出し」「* 箇条書き」などの文書構造を明示し、MarkdownエディタでかんたんにHTML生成することができます。
今回は、無料で使えるオススメのMarkdownエディタをご紹介します。
目次
おすすめMarkdownエディタ(無料)
Typora(タイポラ)
『Typora(タイポラ)』は、シームレスなライブプレビューが特徴のMarkdownエディタです。
Typoraのおすすめポイント
- ライブプレビュー(WYSIWYGエディタ)
- プラグイン不要ですぐ使える
- 10種類以上のエクスポート形式
- フォーカスモード/タイプライターモード
- Windows/Mac/Linux対応
ライブプレビュー機能
多くのMarkdownエディタは左右分割プレビュー(2ペイン方式)を採用していますが、Typoraはライブプレビューが最大の特徴です。Markdown記法で入力した内容を、同一画面内で即時プレビューします。
(ライブプレビューの例)
ただし、普段から左右分割プレビューUIに慣れている人には使いづらいと感じるかもしれません。しっくりくるか、こないか、ぜひお試しください。
無料とは思えないほど充実した機能
『マルチプラットフォーム対応(Windows/Mac/Linux)』『クラウドデータ同期(Dropboxなど)』『アクティブな行以外をぼかして集中できる フォーカスモード』『アクティブな行が常にウィンドウ中央に制御される タイプライターモード』など、便利な機能がたくさんあります。
(主な機能)
Typoraで特に嬉しいのはエクスポート形式が豊富な事です。【10種類以上!】
少しマニアックですが、Redmineで[Textile]文書を書くときに便利でした(汗
※ Textile出力には、Pandocのインストールが必要です
Typoraはこんな人におすすめ
- Markdownをはじめて使う人
- ライブプレビューUIが好きな人
- シンプルデザイン、直感的な操作を好む人
※現在はベータ版のため無料ですが、将来的には有料化されるかもです。
Typora (無料)
URL: https://www.typora.io/
Boostnote(ブーストノート)
『Boostnote(ブーストノート)』はプログラマー向けにデザイン開発された、オープンソースのMarkdownエディタです。Markdownエディタの中では比較的あたらしく、最近よく話題になっている印象です。
Boostnoteのおすすめポイント
- プログラマー向けデザイン
- Markdownモード、コードスニペットモード
- 100種類以上のシンタックスハイライト
- 国産エディタ
- OSS(オープンソースソフトウェア)
- Windows/Mac/Linux対応
プログラマー向け機能が豊富
Boostnoteはメモやコードスニペットをすばやく書き留めるということに焦点を当ててデザイン開発されたエディタという事もあり、新規作成時にフォーマット(マークダウン/スニペット)を選ぶところが特徴です。
(最初にフォーマットを選択)
(Markdownモード)
(スニペットモード)
(100種類以上のプログラム言語に対応)
Boostnoteはこんな人におすすめ
- メモとスニペットを一元管理したいプログラマー
- オープンソースが好きな人
- 国産エディタが好きな人
過去にiOS/Androidアプリをリリース
過去にiOS/Androidアプリをリリースしましたが、動作不安定により現在は開発凍結されているようです。(日本のアプリストアではダウンロードできませんでした)
ただし、公式サイトのトップには 2019年冬に、Boostnoteのリニューアル版をリリース予定です!
のお知らせが!?
Boostnoteはオープンソースで開発も活発なので今後も楽しみなMarkdownエディタです。
Boostnote (無料)
URL: https://boostnote.io/ja/
Joplin(ジョプリン)
『Joplin(ジョプリン)』は、スマホアプリ(iOS/Android)を含めたマルチプラットフォーム対応の、オープンソースMarkdownエディタです。Evernote価格改定後に代替アプリとして開発された経緯があり、Evernoteからスイッチを検討しているユーザー向け機能が豊富です。
Joplinのおすすめポイント
- スマホアプリ対応(iOS/Android)
- Evernoteインポート
- クラウドデータ同期(Dropbox,OneDrive,WebDAVなど)
- OSS(オープンソースソフトウェア)
- Windows/Mac/Linux対応
スマホアプリ対応は嬉しい
外出時にメモをスマホ上で見たり書いたりするニーズは高いです。
前述した『Typora』『Boostnote』にはない特徴として、JoplinはiOS/Androidアプリに対応しています。
PC版エディタのUIはシンプル
JoplinのPC版エディタは、ベーシックなUIデザインです。
ボタンアイコンや設定画面などはとてもシンプルで、良くも悪くも「オープンソースっぽい」という印象です。
Joplinはこんな人におすすめ
- スマホアプリ(iOS/Android)が必須の人
- Evernoteからのスイッチを検討している人
Joplin (無料)
URL: https://joplinapp.org/
Atom(アトム)
『Atom(アトム)』は、GitHub社が提供する無料のテキストエディタです。
8,000種類以上の拡張機能パッケージがあり、自分好みにカスタマイズできるのが特徴です。Markdown向けパッケージも多数提供されていて、インストールすることでMarkdown専用エディタと同レベル以上の環境を作れます。
Atomのおすすめポイント
- 8,000以上の拡張機能パッケージ
- Git/GitHubへ直接操作可能
- 柔軟なカスタマイズ機能
- 高機能テキストエディター
- OSS(オープンソースソフトウェア)
- Windows/Mac/Linux対応
Markdown向けパッケージ
初期状態ではMarkdownプレビュー機能しかなく、Markdown専用エディタによくある「編集/プレビュー画面を同時にスクロール」「PDF出力」などは、パッケージをインストールする必要があります。
(Markdownエディタ)
Atomのおすすめパッケージ
-
japanese-menu
メニューの日本語化 -
markdown-writer
Markdownの入力支援(改行時にリスト[ * ]の自動挿入など) -
markdown-scroll-sync
編集画面とプレビュー画面を同時にスクロール -
markdown-pdf
Markdown文書をPDF出力 -
tool-bar-markdown-writer
ツールバーにMarkdown入力補助ボタン。tool-bar パッケージとセット。
Atomはこんな人におすすめ
- 自分好みにカスタマイズしたい人
- 左右分割のリアルタイムプレビューUIが好きな人
- 高機能エディタとしてMarkdownメモ以外も併用したい人
Atom (無料)
URL: https://atom.io/
Visual Stuido Code(VSCode)
『Visual Studio Code (VSCode)』は、マイクロソフト社が提供する無料のテキストエディタです。
機能スペックは前述の「Atom」に似ています。「無料でオープンソース」「Mac、Windows、Linux対応」「高機能テキストエディタ」という点も同じです。
VSCodeのおすすめポイント
- 軽量で高速 (Atomより速いとウワサ)
- デバッグ機能を内蔵(Node.js、Java、Pythonなど)
- VSCodeからAzureリソースを直接デプロイ管理
- 豊富な拡張機能パッケージ
- Windows/Mac/Linux対応
(Markdownエディタ)
VSCodeもAtomと同様、Markdown機能を充実させるには、拡張パッケージをインストールする必要があります。
VSCodeのおすすめパッケージ
-
Markdown All in One
Markdownで便利な拡張機能セット。キーボードショートカット、Markdown入力支援、目次出力、HTML出力など。 -
markdownlint
Lint(構文チェック)の拡張機能。
VSCodeはこんな人におすすめ
- Microsoft Azureを利用している人
- Windowsユーザーの人
- 高機能エディタとしてMarkdownメモ以外も併用したい人
Visual Studio Code (無料)
URL: https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/visual-studio-code/
有料だけどおすすめしたいエディタ
Quiver(クイヴァー)
有料ですが、ぜひオススメしたいのが『Quiver(クイヴァー)』です。
ただし、対象ユーザーは「MacでiPhoneユーザーの人」です。Windows、Androidには対応されていません。
Quiverのおすすめポイント
- 使い心地が最高
- メモを自動保存
- フォルダのように階層構造で整理できる
- iPhoneアプリ対応(ただし参照のみ)
- 価格は $9.99(買い切り型)
(エディタイメージ)
(iPhoneアプリ)
色々なMarkdownエディタを試しているのですが、『Quiver』は圧倒的に書き心地・使い心地が良く、Markdownでメモをサクッと書きたい人には特にオススメしたいです。
メモを自動保存してくれるので、保存し忘れで消えることもなく快適です。独自のファイル形式で保存しているため、メモを新規に作ったとき、初回保存時の「ファイル保存ダイアログ」が表示されないです。(←ここポイント高い)
また、たくさんメモが増えてもフォルダ階層構造で整理できるので、すぐに見つけられます。キーワード検索も優秀で、だいたい探しているメモがヒットしてくれます。
※ ただ、iPhoneアプリが参照のみ、かつ若干不安定なのがマイナスですが… 改善を期待しています。
公式ページで無料トライアルアプリも提供しているので、気になった方はぜひお試しください。
Quiver (有料 $9.99 / 買い切り)
URL: https://happenapps.com/
気になっている有料Markdownエディタ
以下は今度試してみようと思っている有料Markdownエディタです。
デザインも良さそうで、かつ、スマホアプリ対応しているのがポイント高いです。(QuiverはiOS参照オンリーなので..)
Inkdrop(インクドロップ)
- iOS/Android/Windows/Mac/Linux対応
- 有料 $4.99/月(サブスクリプション)
- URL: https://inkdrop.app/
Bear(ベア)
- iPhone/iPad/Mac対応
- 有料 $1.49/月(サブスクリプション)
- URL: https://bear.app/
各エディタの比較ポイントまとめ
ご紹介したMarkdownエディタのポイントをまとめました。
ただ、使い心地やデザインなど、好みが分かれる観点は記載していません。
実際に触ってご確認いただければと思います。
名前 | 価格 | 特徴 | Win | Mac | スマホアプリ | すぐ使える |
---|---|---|---|---|---|---|
Typora | 無料 | •ライブプレビュー •豊富なエクスポート形式 |
○ | ○ | × | ○ |
Boostnote | 無料 | •プログラマー向け •メモとスニペットを一元管理 |
○ | ○ | × | ○ |
Joplin | 無料 | •オープンソース •マルチプラットフォーム |
○ | ○ | ○ | ○ |
Atom | 無料 | •GitHub製 •高機能テキストエディター |
○ | ○ | × | △ ※1 |
VSCode | 無料 | •マイクロソフト製 •高機能テキストエディター |
○ | ○ | × | △ ※1 |
Quiver | 有料 $9.99 (買い切り) |
•フォルダ階層構造 •メモの自動保存 |
× | ○ | △iOS ※2 |
○ |
Inkdrop | 有料 $4.99/月 (サブスク) |
•マルチプラットフォーム | ○ | ○ | ○ | ○ |
Bear | 有料 $1.49/月 (サブスク) |
•iPhone/iPad/Mac対応 | × | ○ | △iOS | ○ |
※1 プラグイン設定が必要
※2 iPhoneアプリ(参照のみ)
今回の記事がご自身に合ったMarkdownエディタを見つけるための参考になれば幸いです。
「Markdownで書ける情報共有サービス」のご紹介
当ブログのNotePMは、日報・議事録・設計書・社内マニュアル・ノウハウ集など、様々なドキュメントをクラウド上で効率的に管理する、情報共有サービスです。
(1)クラウドで文書管理(Markdownサポート)
高機能エディター、かんたんファイル登録。ドキュメントをWEBに登録して、気軽に情報共有できます。
(2)フォルダで階層化。情報を整理しやすい
Windowsエクスプローラーのように、フォルダに入れてツリー構造で保存。直感的なデザインと操作性。ファイルサーバと同じ感覚で、誰でもすぐ使えます。
(3)ファイル全文検索。ほしい情報が見つかる
Word・Excel・PDFなど、ファイルの中身も全文検索。キーワードを入力すれば、ほしい情報がすぐ見つかります。
すべての機能が使える無料トライアルを実施しております。
ぜひお気軽にNotePMをお試しください。
NotePM – ドキュメント情報共有サービス
URL: https://notepm.jp/