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【羽ばたけ中部勢】

"健康目的の会員並みの弱さ"から総合格闘技日本代表 19歳山口怜臣が挑む「愛知からUFC王座」の道

2019年10月30日 紙面から

IMMAFのジュニア世界選手権初優勝を目指す山口怜臣=名古屋市東区のALIVEで(志村拓撮影)

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 プロの世界トップクラスともなればファイトマネーが数億円にもなる総合格闘技界で、アマチュアのホープが愛知県から飛び出そうとしている。名古屋市東区の総合格闘技道場「ALIVE」で腕を磨く、国際総合格闘技連盟(IMMAF)バンタム級日本代表の山口怜臣(れお、19)だ。合言葉は「愛知から世界へ」。11月中旬にバーレーンで開かれるジュニア世界選手権では初優勝を目指している。

 スパーリングでも、とにかく展開が多彩で目まぐるしい。パンチとキックの連発から相撲のように四つに組んだかと思えば、パッとうつぶせになって寝技へ。世界トップを目指す山口は「打撃、投げ、寝技。苦手があれば勝てない。体づくりも含めて、総合格闘技は究極のスポーツだと思います」と話す。激しい動きの後でも息一つ乱れていない。

 アマチュア総合格闘技界では、すでに有名人の域だ。プロボクシングのように、全階級を通じた最強を選ぶ「パウンド・フォー・パウンド」でIMMAFから5位にランク付けされた。

 日本代表監督でもあり、指導するALIVEの鈴木陽一代表(54)は「世界でまず有名になって、そして日本でも。例えるならテニスの錦織選手のようになってほしい」と期待する。知名度アップへ、昨年2位だったジュニア世界選手権は最高の舞台となる。

 世界各国を転戦する中でも、故郷への感謝を忘れない。原点は5歳で始めた空手。地元の極真会館尾張松田道場で、今も武器としている打撃だけでなく継続や我慢の大切さを学んだ。

 「1日で7、8試合ある空手のおかげで、丈夫さや勝利に貪欲であり続ける精神力が磨かれたと思う」

 愛知・至学館高進学を機に総合格闘技の道へ進んだが、「最初は健康目的の一般会員並に弱かった」とデビューまで2年近くかかった。空手にはない顔面への攻撃への対応や投げ、寝技のレベルアップなど、取り組む課題は多かった。空手で培った心身のスタミナで「下積み」を乗り越え、日の丸を背負うまでになった。

 ライオンをイメージさせる「レオ」という名前も海外向きだ。夢は、世界最大のプロ総合格闘技団体UFCで日本人初の王座を獲得すること。まずは世界選手権で「春日井と名古屋、愛知から世界の第一歩」と昨年の雪辱を誓う。頂点に立ち、リングで歓喜の雄たけびを響かせる。 (志村拓)

 ▼山口怜臣(やまぐち・れお) 1999(平成11)年12月5日生まれ、愛知県春日井市出身の19歳。172センチ、61.2キロ。同市立中部中3年で、フルコンタクト空手の全日本ジュニア選手権中学男子65キロ未満の部優勝。IMMAFの大会戦績は14戦11勝(2KO、1一本)3敗。サウスポーのストライカー。

 

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