浦和が手にしていたはずの「勝ち点3」が土壇場でこぼれ落ちた。1ー0の後半43分。広島MF川辺に自陣ゴール前でドリブルを許し、スルーパスを送られる。懸命に戻った浦和MF橋岡がCKに逃げようと球を蹴り出したが、ボールはゴールネットに突き刺さった。まさか…。悪夢のようなオウンゴール。ピッチに倒れ込んだ橋岡は両手で顔を覆い、しばらく動けなかった。
「最後の最後に致命的なミス。すごい悔しい。悔しさはあるが切り替えて、次の試合で取り返すしかない。次の試合を見てほしい」。20歳の橋岡は気丈に言葉を紡ぎ、必死に前を向いた。試合後、ゴール裏のサポーターは応援歌を歌い続け、橋岡に対しては「顔を上げろ」「次だ。次だぞ」と激励の声がいくつも飛んだ。