「第57回アルゼンチン共和国杯」(GII・11月3日・東京・芝2500メートル)は例年スタミナ自慢の関西馬が多数東上してくるが、注目は天才ジャンパーのオジュウチョウサンの巻き返し。前走の六社Sは夏負けの影響があって10着大敗。格上挑戦でもあり常識的には厳しい一戦も得意のスタミナ勝負なら浮上の余地はある。大舞台への返り咲きに向け、真価が問われる。
瀬戸際に追い込まれたこの一戦で、奮起できるか注目だ。J・GI6勝と、天才ジャンパー・オジュウチョウサンが平地レースに再度挑戦したのが昨年7月の開成山特別。ここを勝って次走で連勝を果たして、大目標であった有馬記念に挑戦して9着。ファンの後押しもあって果敢なチャレンジが実現した。今春は障害レースで連勝を果たして休養に入ったところ、想像以上の酷暑に誤算が生じた。1番人気に推された前走の六社Sでは10着大敗。和田正師は「前走は暑さもあって満足な調教ができなかった」と、敗因に挙げた。
今回は中3週での重賞チャレンジ。23日に美浦Wで行われた1週前追い切りは、石神が騎乗(レースは松岡)して4F57秒9-12秒9をマーク。ライオンボス(4歳OP)を0秒4追走して馬なりのまま同入した。
石神は「1回使って良くなっている感じ。単走だとフワッとする感じなので、今日は誘導馬を追う感じにしてもらいました。時計は予定より少し遅かったけど、元気いっぱいで並んでいく感じなんかも良かった。前走はよーいドンの競馬で良さが出なかったけど、今回は動きも素軽いですから」と、巻き返し可能とのジャッジを下した。
今後の路線については、今回の結果次第ということで、指揮官も明言を避ける。オーナーの夢を実現させるためにも、ここは圧勝で通過点としたいところだ。