ラグビーW杯の決勝(11月2日・日産スタジアム)に臨むイングランドと南アフリカは29日、東京都内及び近郊のグラウンドで雨の中、それぞれ“決戦”に向けて練習を再開。準決勝で3連覇を目指したニュージーランドとの「事実上の決勝」に完勝したイングランドは、練習後にFBエリオット・デーリー(27)らが記者会見し、決勝に向けた抱負を語った。
南アで警戒する選手として名を上げたのがSHデクラーク。巨漢軍団・南アにあって身長172センチの小兵だが、筋肉のよろいを身にまとい、体重は80キロ。日本との準々決勝でMVP、ウェールズとの準決勝でもタックルに攻撃にと大暴れしただけに、ミッチェル・コーチも「彼のシャープな動きを抑えないといけない」と勝敗を染め分けるポイントの一つに挙げた。
デクラークは2017年からイングランド1部リーグのセール・シャークスでプレー。デーリーは「対戦経験はある。彼が動くとゲームがせわしなくなる(ので止めないといけない)」と口をそろえた。
もっとも、ナンバー8のB・ブニポラは「彼を気にしすぎないこと」と静観。続けて「一番気になるのは、本当はチケットのこと。親戚が大勢来るけど手配できてないんだ。でも切りがないから考えないで、兄(同じイングランド代表で2歳上のM・ブニポラ)に任せてる」と話し、会場の笑いを誘った。