日本相撲協会は28日、大相撲九州場所の新番付を発表した。先場所、2度目の優勝を果たした関脇御嶽海(26)=出羽海=は17場所連続三役で、成績次第では大関昇進の可能性がある。
御嶽海が「12勝」を目標に掲げた。審判部は九州場所を大関とりとしていないが、12勝すれば「直近3場所を三役で33勝」という目安に到達する。過去にも千代大海、出島、豪栄道ら、大関とりとされていない場所で昇進を決めた力士は何人もいる。昇進への流れを自分の力で引き寄せていくつもりだ。
「12勝したいな、というのがあります。33勝もそうですし、その次の場所につながる数字。三役も長いんで10勝は絶対条件。それ以上を意識しないといけない。先場所と同じ12勝できるようにしたい」。目標を10勝に定めていた先場所から、さらに高いハードルを自身に課した。
台風19号の影響で地元の長野県では千曲川が氾濫し、大きな被害を受けた。故郷を思う気持ちが力にもなっている。テレビを通じて見た故郷は「同じ長野県かと思うくらい。どんな感じかというのは計り知れない。勝っている姿を見せて、元気になってもらえれば」と復興を願う。
地元にはすぐに500ミリリットルの水を2000本送り、秋場所の殊勲賞で獲得した賞金を長野県に寄付した。「この目で一回確認したい」と九州場所後には帰省し、被害を受けた知人のリンゴ農家で泥を除去する作業を手伝うことも考えている。