米カリフォルニア州の山火事、住民18万人に強制避難命令 州全域に非常事態宣言
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【10月28日 AFP】(更新、図解追加)米カリフォルニア州で発生した同州最大の山火事「キンケード火災(Kincade Fire)」は27日、強風のため火の手が急速に広がり、当局はソノマ(Sonoma)郡サンタローザ(Santa Rosa)の住民18万人に強制避難命令を出した。ギャビン・ニューソム(Gavin Newsom)知事は同日、同州全域を対象に非常事態を宣言した。
同州消防当局によると、サンフランシスコの北に位置するソノマ郡で発生したキンケード火災は120平方キロに広がり、これまでわずか10%しか鎮火されていない。
強制避難命令はサンタローザの各地域とソノマ郡から太平洋側の広い地域の推定18万人の住民に対し出された。
ソノマ郡の保安官事務所はツイッター(Twitter)に、「これは本事務所が記憶する中で最大の避難」の規模だと投稿した。
米国立気象局(NWS)によると、風速36メートルの突風により勢いが増しているキンケード火災のため数万棟の建造物が危険にさらされている。火の勢いはサンフランシスコ北部の遠隔地の急斜面で特に強まっている。
当局によると、26日の時点で住宅31戸を含む計77棟の建造物が火災により破壊され、現場に駆け付けた消防隊員は2800人余りに上った。
NWSの気象予報士は米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)に対し、「これはわれわれが明らかに歴史的、極端な、と呼ぶものだ」と述べた。(c)AFP/Philip Pacheco