2045年問題、シンギュラリティ(技術的特異点)とは?
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、AI(人工知能)が人間を超える瞬間のことをいいます。
人工知能の世界的な権威であるレイ・カーツワイル博士によって提唱されました。
レイ・カーツワイル博士が2005年に発表した書籍の中でシンギュラリティは2045年にやってくると予測されています。
人工知能のすごいところ
AI(人工知能)のすごいところは主に以下の3つ。
処理能力が速い
単純な数値計算などの分野では人間よりもコンピューターの方が処理速度が速いのは周知の事実です。
人工知能は不老不死
近年、日本人のノーベル賞受賞者が毎年のように発表されています。
受賞対象になった研究はすでに何十年も前に発表されたもので、それが時を経て評価され今現在受賞している場合が多いです。
そのため、受賞者の方は年配の方が多いですね。
彼らは、おそらく10年後・20年後には一線を退き、100年後には確実にこの世に存在しません。
ノーベル賞クラスの頭脳・世界最高峰の頭脳の持ち主もいずれは寿命を迎えます。
それに対して、人工知能は機械のハードウェア的な故障はありますが、部品を交換したり、データを移植していけば死ぬことはありません。
つまり、一旦ノーベル賞クラスの頭脳を獲得してしまえば、それが失われることはありません。
そして、その世界最高峰クラスの頭脳にさらに知識や経験を積み重ねていく訳ですから、無限に賢くなっていきます。
人工知能は増殖可能
コンピューターは量産が可能です。
これも人工知能の進化を加速させる要因の1つです。
たとえば、世界一頭のいい人が、自分と同等の知能を持つ人工知能を作り上げたとします。
研究開発に50年、人生の大半を費やしたとしましょう。
その人工知能が博士の研究を引き継いで、さらに賢い人工知能を作り上げたとします。
(人工知能自体に新しい人工知能を研究・開発させる)
これも、同じく50年の時間がかかると仮定した場合、人工知能を複製して2台がかりで取り組めば、単純計算で25年程度で次のAIが生まれてきます。
50台に複製して同じことをすれば1年後には世界一賢いAIよりもさらに賢いAIが生まれます。
そうして進化と量産を続けていくと、5分後には次の世代のAIが生まれる、1秒後には次の世代のAIが生まれるというような形で加速度的に進化をしていくことになります。
シンギュラリティ(技術的特異点)が起こるとどうなる?
シンギュラリティを迎えるとどうなるでしょうか?
シンギュラリティというのは人工知能が人間の知能を超えることをいいます。
これにより、人間が技術の進化について行けなくなります。
たとえば、人工知能ががんの治療薬を開発したとします。
その薬がどういう仕組みで作用するのか解説する100ページ分の資料を人口知能君が作ってくれて、人間は後追いでその理論を理解するというような状況が生まれるでしょう。
しかし、それも行きつくところまで行きつくと、人工知能が解説資料を用意してくれたけど1億ページもあって人間の能力だと100年かかっても読み切れない。
つまり、実質理解不能という状態に陥ります。
または、100ページ分の資料を読み込んでいるうちに、「さっきのがん治療薬よりももっといい薬ができた」と人工知能が言い出したりします。
そして、古いほうの薬は無視して新しいほうの薬のことを理解しようと検証しているうちに、またさらに新しいものが誕生という無限ループが起こります。
新しい技術が生まれても
- 難しすぎて理解できない
- 時間をかければ理解はできるはずだけど、人間の寿命では足りない
- 理解はできるけど、理解し終わる頃には次の技術が生まれている
こういうことが起こるのがシンギュラリティ以降の世界。
シンギュラリティに近いことは既に起こっている
自動車がなぜ動くのか仕組みを理解していなくても車を運転することはできます。
どの物質がどう作用するのか知らなくても、白くて丸い物体を飲み込むと頭痛が直ったりします。
結局のところ、一部の専門家だけが仕組みを理解していて、一般大衆はよく分からないまま使っている技術なんてものは世の中にあふれかえっています。
それが、
- 現在: 一部の専門家だけ理解している、大衆は理解していない
- 未来: AIだけが理解している、人間は誰ひとり理解していない
という状態になります。
一般人から見るとあんまり変わんないですね。
技術だけに限らず、法律でも
「葬式で香典を政治家本人が渡すのはOKだけど、秘書が代理で渡すとアウト」
みたいな細かいルールがあったりします。
専門家は知っていても、一般人はそんなこと知らないです。
ニュースで見て「へー、そうなんだ」と思うくらいでしょう。
現代社会では、「明らかに悪質だけど法律に規定されていないから罰することができない」というような事象もしばしばおこります。
社会の進化に法律が追い付いていない状態ですね。
そういった問題もAIを使って事前に法の抜け穴を予測、事件が起こる前に法律を作っておくなんてこともできるようになります。
ただし、AIが法律を作り出すと、現在6000ページ以上ある六法全書が1億ページくらいになって
- あなた:何の法律に違反したのかよく分からないまま逮捕される
- 警察:何の法律に違反しているのかよく分からないけど逮捕状が出たので逮捕する
みたいなSF的なデストピア世界がやってくるでしょう。
シンギュラリティで世界が終わる?
見た目が人間そっくりで、人間のように話す、そういうヒューマノイド的AIはまだ先の話になりそうですが、既に人工知能は人間の世界に入り込んでいます。
就職情報サイト「リクナビ」が就活生のデータを企業に売りさばいていたことで炎上したのは記憶に新しいです。
どんな情報を売買していたのかというと「内定辞退率の予測値」です。
採用する前の段階で、「こいつは採用したところでどうせ辞退する奴だぞ」というアドバイスを人口知能がしてくれるわけです。
AIがこういうセリフをしゃべって教えてくれるわけではなく、機械学習というAI技術を使って内定辞退率を予測します。
(AIと人間の共同作業)
この件は、「人間がAIを活用している」ともいえますし、「人工知能が人間の人生を操っている」ともいえます。
リクナビから情報を買っていた企業の採用担当者は、おそらく「なぜ○○さんの内定辞退率が70%と予測されたのか」を理解していません。
「良くは分からないけどAIがそう言ってるんだからそうなんだろう」という根拠で動く人がすでに世の中にはいます。
この先、こういう事例の比率が上がっていくと、世界は良くなるのか、破滅に向かうのか。