blog R.K.O.

アホはアホなりに生きていく

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ホースライダーズ2で、俺が気に入って使っているのが、

ステイゴールド。

その名前に反して、実際のレースではGⅠで2着が多く、
通算成績も50戦走って7勝、2着12回。

その成績から、揶揄されて
「シルバーメダリスト」
「シルバーコレクター」
とさえ呼ばれた。

しかし、日本国内の人気は異常に高かった。

かつてハイセイコーが、晩年に負けても負けても走る姿をファンが好きになったのと同じように、
ステイゴールドが惜しいところまで行くけど勝てない、けど何度も一線級で走る姿をファンは好きになった。俺もその中の1人だ。

何が良いか?

まず、際立って小さな馬体。

大柄な馬なら軽く500キロを超える馬が居並ぶ中、ステイゴールドは常に430キロ前後。
とても小さな身体だったが、父サンデーサイレンス譲りの負けん気とプライドの高さが、
小ささを感じさせない威風を見せていた。
厩務員の人は、ステイゴールドが寝ている姿をあまり見たことが無かったというくらい
人前では弱さを見せない馬だった。

そして、ステイゴールドが凄いところは、その勝負強さというか天性というか運の強さというか。

GⅡまでは勝てていた国内レースを止め、舞台をドバイに移して海外レースで活路を見出そうとした。

そのレースが、ドバイシーマクラシック。

今でこそ国際GⅠになっているが、運命なのかステイゴールドが参戦した当時はまだGⅡだった。

しかし、参戦してくる馬は国際GⅠ級で、中でも前年のエミレーツワールドシリーズ優勝馬・ファンタスティックライトが参戦していた。当然、一番人気だった。
ステイゴールドと武豊は、レース中、じっとファンタスティックライトの後方で待機して動くのを待っていた。最後の直線でファンタスティックライトが上がっていくのを見て、ステイゴールドも付いて行き、馬群を抜け出すと、あとは2頭の一騎打ちだった。
映像では完全に身体はファンタスティックライトが前だったのだが、ゴール板の前だけステイゴールドの鼻が前に出ていた。まさに首の上げ下げで掴んだ勝利だった。

この勝利は、単に世界最強馬を負かしただけでなく、
内国産馬初の国際重賞勝ちだった。

日本で一度もGⅠを勝ったことの無い馬が、世界最強馬を倒した。
これほど痛快な出来事はない。
ステイゴールドファンのみならず、国内でステイゴールドに勝ったことのある馬やその関係者も嬉しかっただろう。

とくに、当時国内で無敵だったテイエムオペラオーの関係者はたまらなかっただろう。
自身は海外で走ったことが無かったのに、ステイゴールドが勝ったおかげで世界のホースマンたちから注目を浴びたからだ。
「このステイゴールドにいつも勝っている馬は一体何者だ?」
という感じで。

日本復帰初戦を宝塚記念に選んだステイゴールドだったが、案の定、敗れた。
またいつものステイゴールドに戻ったようだった。

秋になって、不運もあった。
京都大賞典ではテイエムオペラオーに悲願の勝利を果たしたかと思ったら、ゴール前でナリタトップロードの進路を妨害し、後ろでナリタトップロードが転倒して騎手も吹っ飛んだ。
ただの斜行だったらお咎めナシだったかもしれないが、結果はビリに降着。
あの時ほど、「クソナリタトップロード!」と連呼したことは無かった。

その後に走った天皇賞秋では鐙が外れて7着、
次のジャパンカップ4着がステイゴールドの国内ラストランだった。

そして、
苦渋の選択だったが陣営が下した判断は、
ファンへの最大のプレゼントはGⅠ初勝利だ、という想いから選んだ国際GⅠ、
香港ヴァーズ
だった。

もちろん、ステイゴールドなら人気投票で有馬記念出走は確約されていたものだった。
だが、ドバイシーマクラシックの実績もあるし、もともとの精神的な強さから
海外への輸送でのダメージも少なく、ドバイよりも近い香港ということもあって
陣営は本当に悩んで海外でのラストランを決めたんだと思います。

しかし、この選択が、すべてのステイゴールドファンへの最高のプレゼントのきっかけとなった。

香港右回り2400mは、まさにステイゴールドの本領を発揮できる条件が揃っていたような気がする。

ただ、どうしても直線で内ラチに寄ってレースを止めて帰ろうとする癖が出てしまい、
過去にも東京の最後の直線で走る速度を緩めたり、
新馬戦から3戦目の未勝利戦で見せた競争中止のように、まっすぐ走らなかったり。

ということで、ジャパンカップでは左目だけにブリンカーを付けた。左にヨレるのを防ぐ為だった。
結果、4着だった。
最後、クソナリタトップロードにゴール前で抜かれた。
俺はこの瞬間、永久にナリタトップロードを嫌いになった。
(ホースライダーズ2でナリタトップロードのカードが排出されるたびに破って捨てている)

そして、望んだ香港ヴァーズでは、やはり左目だけにブリンカーを付けた。
香港ヴァーズではエクラールという馬が最後のコーナーを回ってぶっちぎりの先頭に立っていた。
ステイゴールドとは軽く5馬身くらい差があった。
中断から抜け出して差しにかかったステイゴールドだったが、
最後の直線でなんと、こともあろうか、右にヨレた。内ラチにぶつかる勢いだった。
しかし、武豊は早めに手綱を握りなおして左に方向を変えた。
すると、信じられないことが起きた。

それまでキレの無い走りで追っていたステイゴールドの、
1完歩ごとの距離が信じられないくらいに広がった。

方向を修正してからのステイゴールドの走り方は、まるで犬とか猫のような、
前脚と後脚を交互に動かして走る走り方みたいだった。

猛烈な差しきりで、ゴール手前でエクラールを抜き去り、
悲願の初G1制覇を成し遂げたステイゴールド。

香港に来ていた多くの日本人が泣いていた。

俺は、一足遅れの日本国内で流れた映像を観て、泣いた。

後にも先にも競馬で泣いたのはこのレースだけ。

ステイゴールドは、もしかしたら8歳でもgⅠを勝っていたかもしれない。
50戦走って怪我も無く、GⅠに参戦すること20戦。
まさに「無事、是名馬也」を地で行った馬だった。


今は、ドリームジャーニーを応援してます。
ステイゴールドとはほぼ真逆の成績を残しつつある子馬を見て、
若干複雑な想いです。

なんせ、父親は生涯最後のGⅠで初勝利だったのに
子馬の方は生涯最初のGⅠを勝ってしまいましたから(笑)


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