| みなさんは、誰かを愛したことがあるでしょうか? 俺はあります。 ありました。 この世で一番、大好きでした。愛してました。 心の広さと優しさを、尊敬してました。 同じ職場で、毎日ともに一所懸命仕事をし、 毎日笑い合い、 仕事中なのに時にはともに歌い、 彼女がそこにいるだけで、 周りの雰囲気があたたかくなりました。 学生時代は部活一筋で、日本一にもなったくらいの子だったので、 世間知らずな子供みたいに、 本当に心に汚れのない、清らかな、純粋な人でした。 その彼女が、突然亡くなったのが3年前。 あれからもう3年が過ぎてしまいました。 俺が自殺を図った頃も3年前。 人生を捨てようとしてた時に、彼女は俺の前に現れました。 話をしていくうちに、どんどん彼女の心の綺麗さを知りました。 いつからか、毎日彼女に会うのが楽しみになっていました。 死ぬことなんて忘れてました。 いわば、彼女は俺の命の恩人です。 この世に残るべきは、 俺じゃなく彼女の方でした。 彼女は絶対にこの世に必要な人でした。 俺みたいな奴の命を救ってくれたのに、 彼女は死んでしまいました。 この世は何かが間違ってる、 本気でそう思いました。 あの時ほど、死について考えたことは無かったです。 自分が死のうと思った時は、命のことなど微塵も考えたことが無かった俺が、 あの頃、他人の死について、命について、人生について、 彼女が亡くなってから半年以上、考えました。 3年経って、やっと彼女の死を現実的に受け入れられるようになりました。 人は、死んでも人の心の中に生き続けることができます。 人間には、過去の出来事を記憶し、思い出せるという、他の動物にはない力があります。 今も彼女は、俺の心の中に生きてます。 この広い空のどこかから、 今も彼女がみんなを見ている気がします。 |