シーンの前に分べん中の動画を見て撮影に臨みました。泣くつもりは全くなかったのに、リハーサルから涙が出ちゃって…。リハーサルも本番も、自然と感情が入ってしまって、監督もリアルだったと言ってくださいました。
助監督さんが映らないように横について、「赤ちゃんが生まれた」というタイミングで足をトントンとしてくれることになっていたのですが、全然気づかないし、セリフも忘れてしまって何度も小さい声で教えてもらうという…(笑)。セリフを忘れる、合図を忘れる、涙が勝手に出てくる。出産シーンってすごいなと思いました。
収録では、本当に生まれて1週間の赤ちゃんとの共演だったのですが、「赤ちゃんかわいい!」というより、「むき出しの生命!」という感覚でした。触れてはいけないんじゃないかと思うほど大切なものだと感じました。
その家庭によっていろいろな形があるとは思います。最初に台本を読んだとき、なつは結構強引なのではないかと思う部分もあったんです。でも、演じていくうちに、なつとイッキュウさん(中川大志)はやりたいことがあるけれど、子どもを産むことを選択した。実際にそういう家庭もあると思いますし、一つの形としてはそれもあっていいと感じました。
家庭それぞれの考え方があるのではないかと思います。私はまだ出産や子育てを経験していないので本当のところは分からないですけれど、もし私だったら、ギリギリまでやることは全部やって、そのあとは仕事を潔く手放して子育てに専念しちゃうような気がしますね。
すごくつらいと感じたのを覚えています。その日は、天陽くんの家族と会うシーンから始まり、その後に天陽くんのアトリエで遺作の馬の絵を見るシーンで、優(増田光桜)がぎゅーってしてくれたとき、すごく寂しい感情になりました。そして最後の最後には天陽くんと向かい合って握手するシーンという、精神的にハードな1日でした。
どこかでお昼休憩も入るし、少し違うシーンの収録も入るし、何回もやると慣れてしまうんじゃないかと思っていて、携帯もシャットダウンして、絶対に浮かれることがないように収録に臨みたいと思っていました。
実際に撮影に入ると、何度演じても本当にずっと悲しくて、ここまでつらいとは正直、思っていなかったです。
富士子(松嶋菜々子)さんとのシーンで、「また天陽くんに答えを教えてもらっちゃった」というところがあり、天陽くんはなつにとってやっぱりずっと大きな存在だったんだなと思いました。天陽くんとは一緒に絵を描いたりする想像はできても、結婚生活をともにしている想像はあまりできないので、イッキュウさんとは違う意味で大切な人ですよね。なつは天陽くんのことが好きだったと思うんです。でも、好きという気持ちは憧れでもあり、それが強すぎると違う形になるのだなと感じました。
「雪月」での雪之助さん(安田顕)のセリフで「天陽くんは子どものころの思いをずっと大切にしていたんだね。それはなっちゃんも同じだべ」というところが一番心にグッと来ました。本番で安田さんの表情を見たら一瞬にして、「その通りだな」と感じてしまったんです。
10代のころのもどかしさや、お互いに言葉にできなかった思いがそこで分かった気がして、恋愛感情よりもすごく大きいものを感じてしまったのかもしれません。
一視聴者としてOAを見ると、「大変そうだな、イッキュウさん」と思うほど不器用な人ですよね。でもなつは、北海道の人たちと育ってきて、不器用だけど愛情深い人が好きなのだと思います。自分と近い人なのだろうと思ったんじゃないですかね。それを同じ職場でずっと感じていたのだろうなと。直接的に恋愛は描かれていませんが、「女の直感ってこういうことか!」と思いました。
中川くんは中学生のころから知っているということもあり、夫婦や家族になっている感じが最初は想像できない部分もありました。中川くんは今年に入ってからクランクインをしたので、初対面の方と数か月の時間で作る関係性と、もともと知っている人と数か月で生まれる関係性は違うのかもしれないと、演じているうちに思えてきました。もともと仲が良く、ふだんから雑談も含めいろいろな会話をしているからこその距離感があったなと思っています。「ありがとう」「ごめんね」「ここはこう思う」など、何でも言えることが、リアルな夫婦の距離感につながったのではないかと感じています。後半は娘の優役・増田光桜ちゃんも加わりましたが、みんなで一緒にいたこともあり、思っていたより違和感なく自然と家族を演じられたと思います。
素直に「長かった…」と思いました。毎日が濃厚で、さらにこんなに長く1人を演じるというのは経験したことがないので、正直、どんどん「力不足だな」と思ってきてしまって…。安藤サクラさんがバトンタッチ会見でおっしゃっていた“ヒロインにしか分からない気持ちがある”というのはこういう気持ちなんだなと。日によってコンディションも違うし、短時間でさまざまな感情の演技をするので、感情が行ったり来たりしてしまって…。でも、本当にたくさんの方から「ヒロインは大変」と言われ過ぎたので、想像よりは大丈夫だった気がします。体力的には全然大丈夫でした。体力は人一倍あるんですよね(笑)。
今までの役作りとは少し違いました。15分でお茶の間の皆さんに伝わる演技をするためには今までやっていたお芝居とは違うなと感じたんです。
最初の北海道ロケで出した結論が、「素直に自分が感じたままを演じよう」ということ。そうじゃないと1年もたないというか、自分の心を見失う瞬間が絶対に来ると思ったんです。素直にやっていても、たまに気持ちが追いつかないというか、一つ一つを100%でこなせなくて「力不足だな…」と思うことが結構あって…。だから、いろいろ考えはするけれど、今回の作品の場合は、役を作り込んでいくというのは自分の中で「違う」と思っていて、そのとき感じたままをまっすぐに演じようと決めたんです。
自分が人を大切にしたいと思うからこそ、それが自分にもちゃんと戻ってくるのだと思いました。なつは北海道を忘れずに、何か恩返しできないかとずっと思っていて、自分が描いたアニメーションを北海道のみんなが見てくれたときの反応に幸せを感じていたのだと思います。人を大切にしたい気持ちを持っているから、東京に家族もできて、本当の家族にも会えて、帰る場所もちゃんとあるような出会いが出来ているのかなと。
なつを演じて、家族に対してもっと優しくしようと思いました。こまめに連絡を取ろうと。家族でもずっと一緒にいられるわけじゃないし、いつか自分が作る家族もあるわけで、私が“今まで育ってきた家族”というのは、今だけなのだと感じました。
皆さん、ほかの作品などもあって少し期間が空いてから『なつぞら』の撮影に参加される方もいて、「久々に来たよ!」と言ってくれたり、岡田将生さんも「早く行きたいよ」と言ってくださいました。私はずっと『なつぞら』の現場にいたので、迎える側としてそう言ってもらえるのはすごくうれしかったです。
今回仲良くなった共演者の方たちとは役をこえてしまったところがあって、寂しいというより「明日会おう」と言えば会えるだろうと思うほど仲良くなってしまいました(笑)。なかなか「明日何してる?」とまでは言える関係になれないまま終わる現場が多いですが、『なつぞら』では、そんなふうに誘い合える方がとても増えたことは自分にとってとても大きい出来事です。ここまでアットホームな現場になるとは想像していなくて、本当に皆さんに助けていただきました。やっぱり自分は「恵まれているな」「運が強いな」と、この約1年で改めて感じました。
A:「ヘンゼルとグレーテル」ですかね。説明を延々とするセリフが本当に覚えられなくて、どうしようと思ったのも印象に残っています。
A:やっぱり天陽くんの死にまつわるシーンですね。自分の中でどうしようもなかったのが天陽くんのこと。アトリエで最後に握手するシーンで前向きな気持ちになれただけに、そのあと「雪月」で天陽くんが描いた包装紙を見るシーンは一番つらかったかもしれないです。
A:多すぎてすぐに出てこないな〜(笑)。パッと思い浮かぶのは、演劇部ですかね。あと、夕見子(福地桃子)と2人で雪次郎くんの部屋に行ったシーンがすごく好きです。いただいたDVDで3回くらい見ました。「好きな人いるの?」とか「諦めろ天陽は〜」とか、あの3人のテンポが好きで、また見たくなっちゃいました(笑)。
A:北海道はもちろんどれも印象的ですけど…東洋動画スタジオのメンバーとバレーボールをしたときのロケも印象的です。アドリブでバレーボールを自由にしていいからとボールを回していたのにみんな全然ダメで…。練習したのに芝居までいかないグダグダがおかしくて。最終的に、ボールを回す順番を決められるというね(笑)。あと自然が本当に気持ちよかったんです。
なつぞら、大好きです
3人でたわいもない時間をたくさん過ごした
タミにとって天陽はずっと自慢の息子だったと思います
一瞬一瞬を生きることが芝居だと、目の前で見せてもらっている
プロポーズと白無垢(むく)のこと
自分で生きている人生より雪次郎の人生は楽しいです
戸次さん、音尾さんと共演して思ったこと
新しい才能に対しても肯定的で楽しめる人でありたい
アニメーション編メンバー “ここだけの話”
雪次郎と山田裕貴さんのこと
今の年齢でちょうどいい役に出会えた気がしています
似ていないからこそ、自分にしかできない夕見子を作っていきたい
神地役の染谷将太さんのこと
現場でも広瀬さんと岡田さんとはまだ会っていないんです
衣装のこと
お互いの印象のこと
自分にとっての新しい挑戦だと考えています
最初の一滴を垂らす人を描きたくて
キラキラ輝く夢に向かって行きましょうよ!
“好きな人”で“幼なじみ”で“友人”
『なつぞら』メンズCROSS TALK
教えて!キャスティングのこと
はちゃめちゃ(?)トーク
なつがあんな風にいい子に育ってくれたから、柴田家は温かい
ここまで頑張ってきて本当によかったと思いました
“語り”だから泣いちゃいけない
ここまで頑固な役はやったことがなかった
ヒロインと聞いて、「わぁぁ!」って思いました。
人の心に流されながら、人生を見出していくヒロイン