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【大リーグ】

[今中慎二WS評論]フライボール革命の餌食に ア軍・ブレイグマンの満塁弾は起こるべくして起こった

2019年10月27日 19時13分

第4戦の7回、満塁本塁打を放ち、チームメートに迎えられるアストロズのブレグマン(AP)

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◇26日 MLBワールドシリーズ第4戦 ナショナルズ1-8アストロズ(ワシントン)

 アストロズが勝負を決めたのは、2点リードの4回だろう。第3戦に続きチリーノスが左翼席に追加点となる2ラン。ナショナルズからすれば同じ相手に手痛い一発を浴びては勝機はなかなか見いだせない。さらに、7回にはブレグマンがトドメの満塁弾。ロドニーの1ストライクからツーシームを完璧にとらえた一撃だった。

 MLBを席巻したフライボール革命。ゴロ打ちを避け、打球に角度をつけて打ち上げることを推奨する打撃論だが、これにより、低めが逆に危険球になった典型的なパターンだ。近年のMLBでは、投手はこのフライボール革命に対抗すべく強くて速いフォーシームを高めに集め、さらにいえばツーシームも同じ高めに投げる傾向が強い。ロドニーも42歳。一時代を築いたクローザーにも陰りが見え始めているだけに、低めの149キロツーシームはブレグマンの格好の餌食となった。

 これで2勝2敗のタイとなり、第5戦先発はナ軍はシャーザー、ア軍はコールと第1戦の再戦。好投手同士とはいえ、第1戦同様に点を奪い合うのか、投手戦になるのか。いずれにせよ、この第5戦が持つ意味合いは強い。私の見立てでは、ナ軍は第6戦先発予定のストラスバーグが最も勝機が高い投手。第5戦でア軍が勝ち、逆内弁慶の状況が続けば第7戦までもつれ込む可能性は高い。(本紙評論家)

 

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