中京大中京(愛知1位)は、津商(三重2位)に7―0で7回コールド勝ちし、準決勝に進出した。県岐阜商(岐阜1位)は、愛工大名電(愛知2位)に5―3で競り勝った。11月2日の準決勝は県岐阜商―加藤学園(静岡2位)、藤枝明誠(静岡1位)―中京大中京の組み合わせで行われる。
プロ注目遊撃手のバットが、試合の流れをたぐり寄せた。中京大中京の3番・中山礼都内野手(2年)が、先制打を含む2安打3打点。津商に7回コールドで完勝し、正式に決まれば2010年以来となる来春センバツ出場に、事実上の王手をかけた。中山は「いい形で勝てて、勢いをつかめた」と表情を緩めた。
1回1死二塁の先制機で津商の先発・出口のチェンジアップをとらえ、右前に適時打。さらに2回は1点を追加し、なお2死満塁で、2点中前打を放ち、リードを一気に広げた。県大会は打率3割3分3厘をマークしたが、調子は今ひとつ。好調だった今夏の愛知大会の映像を見直し、バットのグリップの位置をやや上げる構えに変えた。「矯正してからは、いい感じで打てている」。守備でも、三遊間の深い当たりを一塁で刺す好守を披露。先発のエース・高橋宏を攻守で助けた。
「神宮制覇を目指しているけど一試合一試合が大事。仲間たちと、次も死ぬ気で取りにいく」と中山。16、18年は準決勝で敗退。センバツ切符を目前で逃しているだけに、懸ける思いは強い。