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荒木荘に来て 3度目の秋を迎えました。
荒木さださんは下着デザイナーを育成する仕事を始め新聞記者のちや子さんは相変わらず忙しく自称 映画俳優の雄太郎さんは仕事がないので歌える喫茶 さえずりで働くことになりました。
そして 小児科の医者を目指している医大生の圭介さんは…。
(喜美子)どうかしました?
(圭介)何かな… 胸がな… うずくねん…。
あの人ですか?あの人に恋したんですか?
うちかて 分かります 恋の一つくらい。
圭介さんの恋うまくいくよう応援します。
そんなことを言ってしまった喜美子ですが実のところ 恋のあれこれは 全く疎く色気より食い気。
今日は 町内の人たちと 近くの神社でぎんなんを いっぱい拾ってきました。
ほなね 喜美ちゃん。はい。
今度は 山菜採りに行こうな?はい。
またな 喜美ちゃん。ありがとうございました。 また~。
回想 あの 犬のゴンを連れてた女の人に話しかけてみましょか?
♪~
♪「涙が降れば きっと消えてしまう」
♪「揺らぐ残り火 どうかここにいて」
♪「私を創る 出会いもサヨナラも」
♪~
♪「日々 恋をして 胸を焦がしたい」
♪「いたずらな空にも悔やんでいられない」
♪「ほら 笑うのよ赤い太陽のように」
♪「いつの日も雨に負けるもんか」
♪「今日の日も 涙に負けるもんか」
♪~
♪「やさしい風に吹かれて」
♪「炎は再び舞い上がる」
♪~
(あき子)わあ ぎんなん!頂いてもええの?はい どうぞ。
でも どないして食べたらええのかしら?
ほな お教えします。荒木荘に来て下さい!
あらきそう?
荒木荘に ようこそ。
あっ! お父さん!(庄一郎)おう あき子。
おばちゃんが持ってきた あれお断りしてもええかしら?
気乗りせえへん。ああ 見合いか。あれな わしも あき子にはもっとええ男がおるんちゃうかて言うとったんや。
つまらん男やったらな 断り 断り。ほな そうします。
どこ行くねん?玉ちゃんと買い物行く言うたでしょ?
ああ。行ってきます。はい。
ゴン 行ってくるね。
(庄一郎)気ぃ付けてな。は~い!
うん?
ハッ!
あき子? あの人 あき子さんいうの?
喜美ちゃん すごいな早速 名前聞いてくれたん?
ほな 次は どないすんのん?
次?僕の恋 応援してくれんねやろ?
そうですけど…。
次は!?
そうですね… 次は…荒木荘へようこそ いう方向で…。
荒木荘へようこそ いう方向?
うん… よう分からんけど 分かったわ。
それにしても 名前があき子さん。
すばらしい名前やな~ 麗しい名前や!
(雄太郎)普通ちゃう?
いや 歌える喫茶のマスターの亡くなった奥さんも明子いうてたで?あ… 名画座のもぎりのおばちゃんの名前も昭子いうな。
この前見た映画の 主役の妹も…。(さだ)もうええから。
喜美ちゃんぎんなんごはん いつ出来るん?
今 水に浸してますさかいあさってくらいには。
(さだ)神社で ようさん拾ってきてくれてな。タダやもんなあ。 もう やりくりもうまいことやってくれて 助かってるわあ。
(雄太郎)それに 恋の応援までしてもろてそら 助かるわなあ?
♪~
喜美ちゃん。はい。
よう考えたらこの秋からカリキュラム増えてな進路も 内科にするか外科にするか悩んでてつい 現実逃避してしもた。
恋なんて言うてたけど 恋ちゃう。
あんな人 もう何とも思わん。もう どうでもええわ。
そうですか。
(圭介)そもそも医学生が恋なんてしてる場合ちゃうしな。
親が聞いたら 嘆くわ。 頂きます。
圭ちゃん。
亡くなった妹の一番仲よかった子もあきこいうてた。
確かに どこにでもある名前やな。
うん! うまいな これ!
喜美ちゃん うまいで これ。ありがとうございます。
犬?はい。ゴン?はい。
ほんで こわもての?はい。
こわもてのお父さんの 娘さんやな?はい。
(さだ)歌える喫茶 何やった?さえずり。
さえずりに こわもてが現れたら即 喜美ちゃんに連絡や。
分かった。ほな 喜美ちゃんは仕事の手ぇ休めて飛んでいってええから。
ほやけど 圭介さん もう どうでもいいて。あんな人 何とも思わへんて。
フッ… フッ。
喜美ちゃん。喜美ちゃ~んうそに決まってるや~ん。
(雄太郎)ええ?自分の気持ちに うそをつくいうやっちゃ。
ええ?あの様子やと 結構 本気やな?
本気で ほれたんやな。え~!?
う~ん…。 ほんで?
ほんで?
そのケイスケいう男を わしの娘のあき子に会わせたいいうんは分かった。
ほんで あんた一体 何者や?
うちは… ほやから圭介さんと同じ荒木荘に住んでます。
その ケイスケいう男と どういう関係や?
とても ええ関係です。(庄一郎)はあ?
3年前の春からそれは もう ようしてもろて。
いや… あんた 3年も関係続いてんのん?
はい。ちゃうちゃうちゃうちゃいます ちゃいます。 ちゃいます。
ちゃいますよ。 この子は 女中さんや。荒木荘のお手伝いさん!
あ~。 つまり 見合い話を頼まれて使いに来たんか。
うん うん… まあ そういう類いの…。
それやったらしかるべき人を間に立てなはれ。話は それからや。
しかる人?そう… いや しかるべき人や。
マスター ここ置いとくで。(マスター)へえ ありがとうございます。
ああ… 今日 歌わんでええんですか?
今日は もう そんな気になられへんわ。またな。
すみませんでした。(マスター)ありがとうございました。
あ… すいませんでした!
しかるべき人?
マスター。 あの人…?泉田工業の会長さんやがな。
息子に後を継がしてやな今は 悠々自適らしいで。ほらぁ でっかい立派な家に住んでんねや。
雄太郎さん しかるべき人て…。
そんなん必要ないわ。 これ言うたれ。効果てきめんの5文字!
5文字?教えたるから言うたれ。
♪~
あっ あの… あの すいません。
大事なこと お伝えし忘れました。何や?
い が く せ い!
あの… 圭介さんは小児科のお医者さんを目指して医大に通ってはります 医学生です。
優しくて 真面目で 甘いもん大好きで…。
♪~
うわっ。あっ すんません。
気ぃ付けてや。すんませんでした。
・(圭介)ただいま。
お帰りなさい。ただいま。
おはぎ作りました。 また食べます?
食べる。
う~ん! やっぱり うまいわ。
どうぞ。うん。 ありがとう。
今日 あき子さんのお父さんに会うてきたんですけどすみません 思うようにいかなくて…。
もうええ言うたのに。
すみません。
それより これは何?
ちや子さんとこの新聞の新しい欄です。
感想聞かせてほしいて置いていかはりました。
感想なあ…。
「男と女のエロエロ色々相談」?
はあ… 大手新聞社は歴史小説の掲載始めたいうのにな。
ちや子さんかてエロエロやりたいわけやないですよ。
売れんとしゃあない言うてはりましたし。
そやけど これは品がないんとちゃう?
「スケベェなことばかり考え彼女の裸体を」て これ… ほら…。
・(女性)ごめんください。は~い!
は~い どちらさん…。
♪~
こちらに 医学生の酒田圭介さんいう方いたはります?
いたはります。会いに来ました。
ちょっと待って下さい。今すぐ… 今すぐ!
「毎日毎日 スケベェなことばかり」…。
圭介さん 圭介さん。あき子さんが来はりました。
ええ!?はよ はよ! エロエロは置いといて。
いやいや ちょちょちょ…。はよ はよ はよ!
どういうことや!?えっ 圭介さんに会いに来たんです!
えっ 何で 何で?
あっ! そうか喜美ちゃんが言うてくれたんか。
荒木荘にようこその方向か。
そや!荒木荘へようこそ言うてきて下さい!
いや いや いや…そやけど そやけど そやけど そやけど!
今日の授業 解剖やってん。アルコール臭い? 臭ない?
いや 臭いやろ。 こんなんでチューしたら嫌われるんとちゃう?
ええ!? もうチューするんですか?もう するんですか!?