@chablis777
シャブリ

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(五りん)え~ 皆さんお変わりありませんか?
変わりないよ。アハハ。
え~ 私は 師匠に酒飲ましてたのがバレて前座に降格です。(笑い声)
師匠は本日 めでたく退院と相なりました。
(美津子)よいしょ。 お母ちゃん!お父ちゃん 帰ってきたよ。
(りん)帰ってきた?(美津子)うん 帰ってきた。
(志ん生)いてっ!(今松)すいません…。頭 頭。
(美津子)引っ掛かった? 大丈夫?オーケー?(今松)分かってます。
(美津子)気を付けてよねせっかく無事だった頭なんだから。
痛っ!あ~ だから…。あっ すいません…。
(五りん)まだ治ってないんですが酒飲めねえなら家の方がマシだっつってもう だだこねまして。高座の方は もうちょっとお待ち下さい。
お疲れさまでした。うん。
え~ そいから私の素性も あらかた分かりました。親父は生前 金栗さんの弟子でマラソン選手を夢みてたんですって。
(辛作)ほれ… おい。久しぶりだったが 足の形が親父そっくりで 作りやすかったよ。
履いてみな。
はい。
勝の足型 とってみるか?(四三)お~!
(りく)いいんですか?(勝)はい お願いします!
お願いします!
(りく)我慢して下さいね あと少しですよ。あと少しです。
息子が オリンピック選手になったらうれしかでしょうね~。
よ~い…。
ド~ン!
(五りん)<「東京オリムピック噺」いよいよ 1964年のオリンピックへと向かいます!>
(孝蔵)<え~ 遡ること5年前東京は オリンピック招致が決まるかどうかの瀬戸際を迎えていました>
(ラジオ)「1964年のオリンピック東京招致なるか!?先日就任したばかりの東 龍太郎都知事に大きな期待が寄せられています」。
<東さんを東京都知事に。我らがまーちゃん迫るIOC総会の決戦に向けて万全を期しておりました。 しかし…やっかいなことが起こったのです>
(田畑)見ろ まだ動いてるぞ。
<うん? こ… この男…>
ご活躍で。スタンバイ お願いします。
<外交官を経て 今や NHKの解説委員となった平沢和重さん。時事問題を15分にまとめて分かりやすく解説しお茶の間の…特にご婦人方の人気を博しておりました>
「もはや戦後ではない」と言われて久しい…。
(平沢)今のまま オリンピックを開催すれば世界に対して日本が恥をさらしかねません。
<う~んなぜ この男が呼ばれたかってえと…>
東京オリンピックに反対してるんだって?ええ。
(岩田)時期尚早と言ってはばからないそうです。
フン! いい気になりやがって横分けのマダムキラーが。
(東)まーちゃん そこ 俺の席。あっ すまん。
(東)2週間後 ミュンヘンでIOC総会があります。
その日に向けて 我が招致委員会は万全を期して 準備に取り組んできた。
ところが 最終スピーチを担当する外交官の北原君が運動会のリレーで転倒!
(北原)あっ…。あ~ 何やってんだ!
大丈夫 大丈夫!大丈夫ですか? 北原さん。
大丈夫 大丈夫…。
足だから しゃべれるんだけどね。でも 説得力ないでしょ?
アキレス腱切れてるやつがオリンピックやりたいなんて言ってもさ。
彼の推薦で 後任は 是非 平沢君に…。
あっ お断りします。ハッ…。
岩ちん。はい。 え~ これは講道館の機関誌「柔道」。
「嘉納治五郎 追悼号」です。この中に あなたが寄稿した文章がある。
感情を込めて読んでやれ。感情?
はい。
(治五郎)これを… 田畑に。
何だって?「心から 東京オリンピックの成功を祈らざるえないのである」。
何だって!?(一同)「心から 東京オリンピックの…」。
それは 嘉納先生が亡くなった翌朝船の上で書いたものです。
つまり その東京オリンピックは戦前の幻の東京オリンピックで今 皆さんが呼ぼうとしている東京オリンピックではない!
幻?何が違うというんだね?
「Still early」 まさに時期尚早。
敗戦から まだ たったの14年。
戦争で何もかも失った今の日本に必要なのはオリンピックのような金のかかるお祭りではない!
私が オリンピック開催に反対する5つの理由を今から 15分間で解説しましょう。
「1 対アメリカ問題」「2 スポーツ教育の遅れ」「3 人材不足」「4 交通や宿泊施設の不備」「5 開催国の選手としての実力不足」。
(東)実に分かりやすい!何?
確かに 日本は独立したと言いながらいまだに アメリカの基地もキャンプも各地に残ってるもんな。ああ 首都圏…。
痛っ!あっ ごめん!首都圏だけでも7つもある。
代々木 調布 朝霞。(岩田)「5」も耳が痛い。
開催国なのに有力なメダル候補がいない。
(東)早いよ まーちゃん。64年は まだ早い…。
ああっ!(東)まーちゃん 何やってるの…。
土下座!?
え~…大層 泳ぎのうまい男がおりましてな。「えっ そんなにうまいのかい?」。
「うまいよ! 何しろ 川の上から下へ顔を上げずに ス~ッと行っちゃった」。
「おい それは土左衛門じゃねえかい?」。
「さあ? 名前を聞くのを忘れました」。
(岩田)落語?岩ちん カーテン!
はい!
平沢さん 俺には俺の考えがあって戦後スポーツ復興のために全力を尽くしてきた。
早えか遅えか論じるのは 15分間…俺の「オリムピック噺」を聞いてからにしてくれ!
♪~
「よ~うっ!」(鼓の音)
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
「よ~うっ!」(拍子木の音)
<昭和20年 終戦を迎え焼け野原の中 俺が向かった先は…>
<嘉納治五郎がつくった明治神宮競技場。そこも被害を受け 米軍に接収された>
(英語)
あっ…。
♪~
(秒針の音)
 回想 オリンピックは… やる!
今の日本はあなたが世界に見せたい日本ですか!?
♪~
おおっ…。
うわ~ 東龍さん!おっ… ハハッ!
生きてた 生きてた!田畑さんも ご無事で!
(マリー)うるさい… うるさい… うるさい。
うるさい ババア!まだ占ってんのか? えっ?
当たんないよ こんなの。(松澤)まーちゃん まーちゃん。
おっ 知ってるね カクさん!(松澤)アハハハハ!
やろう やろう。グラス グラス グラスだ。
乾杯!乾杯!
(おりん)でも あの人…向こうで 女でも つくってるんじゃ?
ちょっと ちょっと…誰にも言うなよ?
今 言ったら バカだと思われっから。
何です?俺は この東京で…オリンピックをやる。
よし 言った! 最初に言ったの 俺!俺だからな。
そんなバカな…。バカっつったね?
松澤一鶴 バカっつったね?つったね? つったね? 書いといて。
(マリー)うるさい!
死ぬまで あんた一筋だったようだよ。
バカ…。
俺は バカじゃないと思う。ほらみろ。
かのピエール・ド・クーベルタン氏は普仏戦争でドイツに負けた祖国 フランスをスポーツで盛り上げようと考えた。
それが近代オリンピックの始まり。
焼け野原でオリンピックか。
できたら すごいことだね!ほら~!
ママ 帰った? 辛気くせえの帰ったか?
え~ すぐに生き残ったオリンピック関係者15名をバラックに集めた。
「日本體育協會」!
今日から ここが体協だ。 ハハハ!体協!
体協再建のためのアレを開いて私は 水連の理事長に アレした。
東さんが体協の会長になり…。早い早い…。
東さんが体協の会長にアレした。これね アレしたろ。
そして 元オリンピック選手の小池や宮崎が戦地から帰ってきた。
宮崎か!?
(小池)田畑さん!(宮崎)田畑さん!
よく帰ってきた!ただいま帰ってきました!
早速 彼らを指導員に迎え 強化合宿。一番苦労したのはアレだよ 飯だよ。
<まあ ナニはまだ闇市でなんとかなったがたんぱく質が足りない。 ひどい時にはカエル捕まえて食わしたよ>
<そんな苦労の甲斐あっていいナニが育ったね~。中でも有望株が 自由形の古橋廣之進だ!>
出た フジヤマのトビウオ!そう!
カエルじゃんね~。(岩田)あっ すいません。
うん 次…。
これもカエルじゃんね!あれ? …あっ はい。
<まーちゃんのお膝元浜松出身の古橋廣之進。日本選手権で世界新記録を出します。…が 敗戦国 日本は 国際水泳連盟から除名されており公式記録として認められませんでした>
まだ プールも自由に使えなかったもんね~。
あっ キンニク。いや 違う。
(東)あ~ 神宮競技場は進駐軍に没収されナイルキニック スタジアムと名前を変えられて神宮プールなんて白人専用になっちゃったんだよな。
見て ほら! 自由の女神。まるでアメリカじゃんね~。
1948年 12年ぶりのオリンピックがロンドンで開催されます。戦後初めての大会です。ですが… 敗戦国 日本は占領下にあり参加を認められませんでした。
頭に来たから裏オリンピックやったんだよ。
あっ そう!(笑い声)
裏? 裏オリンピック?
何にも知らねえな 解説委員さんよ。教えてやれ 岩ちん。
すいません 私も詳しくは知りません。何?
オリンピックにぶつける形で日本選手権を開いたんだよ!
違う! そう! 誰? カクさん そう!
オリンピック水泳競技と同日 同時刻全く同じスケジュールでな。
(松澤)GHQも まーちゃんの熱意に押されて4日間だけ プールを使わせてくれたんだ。
あっ 出たね~。ハハハハハ。
これが 裏オリンピックだよ!
(拍手と歓声)
よし 頼むよ! 頼むぞ!
いいか!ここは日本じゃない アメリカでもない。
諸君は 今 ロンドンにいる。ロンドン!
もし 諸君の記録がロンドン大会の記録より優れてればワールドチャンピオンは君たちである。
いくぞ!(一同)オ~!
(拍手と歓声)
<ロンドンのオリンピック会場と電話回線をつなぎスタートの合図を待ちます>
選手 入場しました。選手 入場しました!
選手 入場!(松澤)待ってよ まだよ… まだよ…。
位置について…。(松澤)どうだ どうだ?
よ~い…。間もなくです。間もなく 間もなく。 まだよ まだよ。
間もなくです。 間もなくで~す。間もなくです。
はいはい 分かってる それは。まだか? カクさん。
ちょっと待って 待って…。ロンドンまだか?ちょっと待って 待って!
出ました 出ました!オッケー どうぞ!
(号砲)
古橋! いけ 古橋!
まだ! まだまだ… ロンドン まだな?まだな まだな? よしよし よしよし!
いいぞ 古橋!来い来い 来い来い!
♪~
よ~し! ロンドン 何秒!?ロンドンは!?
こっちは ゴールしてません!まーちゃん まだ!
よ~し! 古橋 18分37!
よ~っしゃ! 気持ちいいじゃんね!
見たまえ ほら。オリンピックの優勝タイムが19分18秒5。
それに対して ほら! 古橋が18分37!
橋爪が 18分37秒8!うん!
オリンピックに出てれば金と銀じゃんね~。
(拍手)うん そうだ。どうだ?
往生際が悪いと思います。オリンピックの精神「勝つことより参加することに意義がある」でしたっけ? そのロジックでいくと参加権もないのに勝ったと言い張る田畑さんの その姿勢は実に見苦しい。
参加することより 勝つことに意義があったんだよ あの時は!
(岩田)田畑さん!(東)大きな意義があったよ~。
敗戦後 滅入っていた日本人の心を明るくした。 若者を鼓舞した!
水連は 国際競技連盟に復帰全米水泳選手権に招待されたよ。
えっ? 日本は まだ占領下ですよね?
パスポートも発行できない時代にどうやって?
(北原)確かに…。
この人に直談判したんです。
マッカーサー。
(東)彼は 戦前 選手団長としてオリンピックに参加した経験がある根っからのスポーツマンだ。
ユー リッスン。いいか よく聞け。
「戦争に負けたからといって卑屈になるな。いかなる時も諸君は日本人の誇りを忘れるな」。
いや~ マッカーサーの演説は実に すばらしかったね~。
そして 全米選手権!
日本は 6種目中 5種目を制し古橋君は全勝利を世界新記録で飾ったんだよ。
費用は どうされたんです?
そして いよいよヘルシンキだよ 君。
いや ほかにも いろいろと東さんがIOC委員になって…。
いい 時間ない。 どんどんいこう。(岩田)あっ はい。
そう ヘルシンキだよ 君~。
<1952年 ヘルシンキ大会。日本は戦後初めてオリンピックに参加を認められます。まーちゃんは選手団長として103人の選手 役員を率いた。しかし 水泳はピークを過ぎていた古橋廣之進…>
知ったような口をきくな!<ああっ すいません>
古橋を責めないでくれよ!(松澤)誰も責めてないよ まーちゃん。
(テレビ)「残念でなりません」。ロンドンに出れてればな… くそっ!
ちょっと 田畑… やめてよ。日本で まだ800台しかないのよ!
ごめんね ごめんね。(テレビ)「無念 無念! 古橋 無念!」。
(松澤)北欧の小国と たかをくくっていたが なかなか どうして立派な大会でしたな~。(東)何より驚いたのは市や国から 一文の金ももらわず入場料だけで賄ったってことだよ。貧しい日本人には到底無理な話だよ。
東京招致など 夢のまた夢か~。
そんなことは断じてない!
ヘルシンキの組織委員長 フレンケルはこう言ったよ。
「オリンピックは金儲けになる」!
(松澤 東)えっ?
「敗戦国である日本が文化国家として立ち上がるためにオリンピックを利用するのは何ら恥ずかしいことではないぞ」。
貧しいからこそ オリンピックか。
早速 俺とまーちゃんは吉田首相に直談判した。
(北原)はあ? 大体 直談判なんだよな。しかも トップに。
直談判! 好きな言葉だね ヘヘヘ。
「若旦那 オリンピックが儲かるってのは本当かい?」。
「ええ そうなんですよ 大家さん。ヘルシンキじゃ 観光収入が4割増しで1年たっても増え続けるって」。
「へえ~ そうかい。元手は いくらかかるんだい?」。
「ざっと200億」。 「ハッ 高いね どうも。いくらか まかんねえのかい?」ってなかなか 腰が重い。
「え~い もう頭来た!政治家が動かねえなら俺が政治家になってやろうじゃねえか!」。
(松澤)よっ まーちゃん!
会社 辞めてきた。
無職ではない。 来る衆議院議員選挙に静岡3区から立候補する。
これから 君も忙しくなるからそのつもりで しっかり頼む。
(水の音)
返事がないってのは 何だな…。
(菊枝)何か言った方がよいですか?
いや… 要らん。
(野菜を切る音)
うん… 選挙費用は?
(舌打ち)金の話ばっかりだな 横分け。
カクさん。(松澤)はい。
俺の実家だ。
これ 全部ですか? すごい。
全部じゃねえよ。オリンピックの度に土地を切り売りして今 ここと ここだけ。
(うら)フフ… 政治の頼みじゃはあ諦めるしかねえら。
ありがとう。
国のため 若者のための投資だよ。
(ため息)私は自民党公認候補として選挙活動を開始した。 岩ちん。(岩田)はい。
(マイクのハウリング音)
東京に オリンピックを持ってきます。
あなた ここ 浜松。あっ そうでした。
田畑政治 え~…必ずや オリンピックを東京に…。
まーちゃんオリンピックの話は もう そのぐらいで。
200億の経費を国のナニから アレしてねオリンピックをアレした暁には…。
何言ってるか全然分からんに~。何?
浜松のことも考えなぃ。そうでえ 東京は ええで。
オリンピック!だから オリンピックは ええで!
何で?
<公示前は本命視されていたまーちゃんですが結果は 次点にすら届かず まさかの落選>
マイクの調子がよくなかったよね~。(せきばらい)
分… 分かってるよ!口下手なんだよ 俺は。
直談判は得意だが スピーチは大の苦手!
だから こうして頭を下げてるんだ平沢君!
あと2週間しかないんだよ 総会まで。
ミュンヘンのIOC総会で私は何をアピールすればいいんですか?
アピール… そこだよ そこ!嘉納治五郎!
嘉納治五郎じゃねえよ。
<1956年ついに聖火は南半球へ渡りました。メルボルンオリンピック。ここで出会う各国IOC委員との会合にまーちゃんは 英語に堪能な秘書「岩ちん」こと 岩田幸彰を引き連れ地道なロビー活動です>
近い将来 IOC総会を東京でナニしたいと考えてる。
はい…。(通訳する声)
<これが日本をアピールする大きなきっかけとなったのです>
よし じゃあ 君 あとは頼んだ。
田畑です。 近い将来 近いフューチャーねIOC イン 東京ね…。
(歓声)
(岩田)え~ メルボルンでのロビー活動の甲斐あって次のIOC総会は 東京に決定しました。(拍手)
<更に まーちゃんは驚くべき行動に出ました>
(東)嘉納先生を筆頭に先人たちの さまざまな思いが詰まったこの神宮競技場改めて こうして見ると…。
きったねえな。えっ?
ポールなんか さびちゃってるよ。何年だっけ?
震災の年だから 築34年ですね。
そんなアパートみたいに言わないでよ!
まーちゃん?岩ちんなんか 思い入れないだろ。
ないですね。たまにデートに使うぐらいで。
待ってよ! 壊すの!?
嘉納先生が残してくれた遺産を!
懐かしくても古いもんは古い。 うん。
壊そう!まーちゃん!
新しい東京をアピールするんだよ。 ねっ!
夏には完成する!神宮競技場が… ええっ!?
(地鳴り)
ばばばばばば…。おっ おっ おっ…。
よし 来~い! 小松~!
(歓声)がまだした!
ぬしゃ 世界に通用する韋駄天ばい!
(一同)ばんざ~い! ばんざ~い!ばんざ~い! ばんざ~い!
ばんざ~い! ばんざ~い!
ばんざ~い! ばんざ~い! ばんざ~い!
♪~
<昭和33年 春。神宮競技場は 8万人収容可能な国立競技場として生まれ変わった>
指さして…。撮りますね。(写真を撮る音)
<各国のIOC委員たちは超短期間の工事とその完成度の高さに驚き賛辞をおくりました。そして 力を尽くして迎えたIOC総会>
(ブランデージの声)
アリガトウ。(拍手)
<ブランデージ会長は 東京にはオリンピックを開催する資格が十分にあると太鼓判を押しました。いよいよ 東京招致に確かな手応えを感じた まーちゃん。最後に打った手は…>
都知事!? 東さんが?ああ。
いやいや IOC委員が開催都市の知事になるなんて…。
前代未聞! だから いい!
頼む!
これまで まーちゃんの頼みは何でも聞いてきたけど…。
やってくれるそうだ。やれることと やれないことがあるよ。
もともと ただの医者だよ?大阪の船場の 親も医者 ボンボンだよ?務まらないって!
いや 戦前のオリンピックと同じ轍を踏まないために船頭は少ない方が絶対にいいんだよ。
確かに。 都知事になってIOC委員と体協会長を兼ねれば…。
一人で オリンピックできちゃうじゃない。
イエス!
でも… 帰って 家族に聞いてみないと。
・(菊枝)呼んでまいります。・いえ あの…。
・(東)待ちなさい!こちらから参ります。
何だ? どうした?
あ… あなた…。失礼いたします。
あの~ これ以上うちの人をたきつけないで下さい。
な… 何だ?照子も博彦も失礼だろう!
お人よしにつけ込んで父を担ぎ上げるのは やめて下さい!
帰ろう 照子。 ご迷惑だから。あなた!
東家には代々 政治には絶対関与しないという家訓があるんです。わざわざ 晩節を汚すようなことはさせません。
君のお父さんしかいないんだよ。
できっこないんだよ!
分かってるよ!俺が 一番 そう思ってるよ!
戦後14年こと オリンピックに関してはできると思ってやったことなど何一つない!
だから 応援してくれと言ってるんだ!分かってくれよ!
やらずに後悔するぐらいなら晩節を汚してでも 俺は この東京でオリンピックを開きたいんだよ~!
よく言った!
奥さん… 田畑の夢は田畑一人の力では かなえられないんです。
どうか 力を貸して下さい。
♪~
東龍さんを知事に担ぎ上げ万策を尽くして ようやく迎えた2週間後のミュンヘン総会。
スピーチはフランス語も堪能な北原君に頼んで勝利は目前! というところで文字どおり こけた。
ああ!?
ああ!?デゾレ!(ため息)
どうだ? 平沢君 我々の14年間は決して平たんな道のりではなかった。
ええ… もう30分たってます。
しかも 私が提示した5つの問題は何一つ解決していない。
はあ… そもそも皆さんが どうしてそこまでオリンピックに魅せられるのかその理由が知りたい。
北原君 フランス語で「平和」とは何だね?
「ペ」です。はあ?「ペ」。
何言ってんの?だから…。
「ペ」!
「La Paix」。
「ペ」!君 だましてんじゃないだろうね? 君。
本当か?合ってますよ。えっ?
「平和」で合ってます。「ペ」?
じゃあ 「ペ」だよ。 「ペ」だよ 「ペ」!「ペ」のために やってる。
5年前だったかな?
フィリピンへ遠征に行ったんだ。
<進駐軍の占領時代も終わり 経済も上向きオリンピックにも出られた。一区切りついたと思ったやさきだった>
入っちゃおう 入っちゃおう。はい どうも。 さあ行こう。 なっ?
あっ 何だ? 坊主。 えっ?おお サインか。 ちょっと待ってな。
おい 小池 宮崎… 痛っ!
おいおい 何だ? 何だ?
(騒ぐ声)
何だ?
♪~
歓迎されると思った自分を恥じたよ。
我々が世界平和など おこがましい。
彼らにとって戦争は まだ終わってなかったんだ。
俺たちは どうするべきか話し合った。
帰ろう。 俺たちは歓迎されてない。
泳ぎに来たんだから 泳ごうぜ!
そうだよ… 日本人は すぐ「自重せよ 自粛せよ」って言うけど泳ぐしか能のない俺たちが泳ぐのやめて 何かいいことあるか?
やりましょう 監督。
俺たちには水泳しかないんだから!
違う! そう! よく言った!
お前らが泳ぐの やめても何にも変わらないけどお前らが泳げば何か変わるかもしれない! なあ?
♪~
お前たちが泳げば何か変わるかもしれない!
アジア各地で ひどいことむごいことしてきた 俺たち日本人は面白いことやんなきゃいけないんだよ!
時期尚早? 冗談じゃない!
遅すぎるくらいだよ!
(秒針の音)
面白いこと…。ああ そうだよ。
一番面白いことな!
(秒針の音)
一番は東京オリンピックじゃないですか?
そこだよ そこ!
これから 一番面白いことをやるんだ。
東京で!
みんなが驚く…みんなが面白い…そんなオリンピックを見事に やってのける!
うん! これこそ 一番!
ああ! ハハハハハ…。
何だ… 面白いことか。
(秒針の音)
そこだよ そこ!
面白いことなら やらせて頂きます。
本当かね!?やりましょう!
あっ しかし 解説委員としての主張を曲げるわけにはいかない。
北原君の代理で原稿を棒読みするわけにはいかない。
自分の言葉で自由にしゃべらせて頂けますでしょうか?
(東)もちろんだ! それで構わん。なっ? まーちゃん。
もちろんだ!
やった! やった!(拍手)
よろしくお願いします。(拍手と笑い声)
洋子。うん?
お父さんな 外国人の前で オリンピックのスピーチをやることになったんだ。
オリンピックの?うん。
東京でオリンピックをやろうとしてる面白いおじさんたちにさ 頼まれちゃって。
「オリンピック オリンピック こう聞いただけでも 私たちの心は躍ります」。
何だ? それ。国語の教科書。
(拍手)
(拍手)
「オリンピック、オリンピック。こう聞いただけでもわたしたちの心は躍ります」。
「全世界から スポーツの選手がそれぞれの国旗をかざして集まるのです」。
「すべての選手が 同じ規則に従い」…。
(児童たち)「同じ条件のもとに 力を競うのです」。
(拍手)
東京!東京!東京!
「得票の内訳は 東京 34票デトロイト 10票…」。
(岩田)東京! 東京! 東京!
東京!
<いよいよ 東京にオリンピックがやって来ます>
ご開帳!
名もなき 予選で敗退する選手ですら生涯自慢できるような大会にしたい。
<田畑さんのもとに世界と渡り合う才能が集結>
死んでも立て!一つでも多く金メダルを取りたいんだ。<金メダルを託された女たち>
貴様のオリンピックではない!変わるんだよ 日本は。
政治家は出てってくれ。
<「いだてん」最終章へ!>
オリンピック決定 ばんざ~い!(一同)ばんざ~い!
東京五輪招致を決めるスピーチを行った平沢和重。
戦前は外交官でした。
アメリカに赴任中に日米開戦を経験。
戦後はNHKの解説委員を26年務めました。
その平沢を師匠と呼ぶのはニュースの顔として知られた磯村尚徳さん。
そのころはNHKのニュース解説っていうのはラジオのスター番組の一つでその中でも 解説委員の中でも一番評判がよかったのは平沢さん。なにも 偉そうな言葉を使って世間の人を感銘させるんではなくてただ本当のプロでなければ知らないという貴重な情報 それをからしのように入れていくと。そのことについてね 平沢さんはもう さんざん 弟子の私をしょっちゅう私の解説で注文をしてましたし。
そういう方が 天の配剤かと思うぐらいな理想的な配役で出てきたということに私は 何か 偶然と必然とが混ざったような運命の不思議さを感じますね。
平沢は スピーチに必要なのは90%の分かりやすさと10%の驚きと信じていました。
IOC委員は平和を願うオリンピックの精神が子どもたちにも根づいていると驚きました。
(磯村)これで負けるようじゃ よっぽど俺のプレゼンテーションが下手だってことを盛んに言ってましたよ。


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