【10月27日 AFP】(写真追加、更新)米メディアは27日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者が、シリア北西部イドリブ(Idlib)県で米軍が実施した軍事作戦により死亡したとみられると報じた。

 米メディアが報じた複数の政府筋からの情報によれば、米軍の特殊部隊による攻撃の際、バグダディ容疑者が自爆ベストを使って自殺した可能性があるという。

 複数の当局者によるとバグダディ容疑者は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が承認した極秘軍事作戦の標的だった。

 米主導の連合軍が対IS作戦で長きにわたって行方を追ってきた同容疑者をめぐっては、近年複数回にわたり死亡したとの誤報が出ていた。

 当局が米ABCニュース(ABC News)に明かしたところによると、今回の作戦による死亡者の身元確認のため、DNA鑑定などの作業が行われた。

 ホワイトハウス(White House)は、トランプ大統領が27日午前9時(日本時間同日午後10時)に「重大声明」を発表するとしている。

 バグダディ容疑者はイラク出身の48歳。同容疑者の過激派組織は勢力を強め、2014年にシリアとイラクの広大な地域を版図とする独自の「カリフ制国家」の樹立を宣言した。しかし、米主導の連合軍は徐々にその組織を弱体化させ、今年3月にISに対する最終的な勝利が宣言されていた。

 米国は逃亡していたバグダディ容疑者の居所に関する情報に2500万ドル(約27億円)の懸賞金をかけていた。(c)AFP