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太りやすい環境と太りにくい環境
今回はダイエットの心理学「あなたが太っている原因は人付き合いかもしれない?」について話していきます。
「自己管理の怠慢を人のせいにするな!」という声も聞こえてきそうですが、たしかにその言葉には一理あります。わたしたちはどんな場所にいようとも、誰と付き合おうとも、ある程度までは自己コントロールできる生き物ですからね。
ですから太りやすい環境にいても太らない人はいるし、太りにくい環境にいても太ってしまう人はいます。
しかし、ここで大事なのは「太りやすい環境」と「太りにくい環境」が存在するという事実です。
それを踏まえた上で環境は自分で選択すれば良いし、太るかどうかもまたそれぞれが自由に選択すればいいのです。というわけで今日はそんな「太りやすい環境」をテーマに話していきます。
痩せられないのは人間関係が原因?
現代の日本のような安全が確保された社会において、わたしたちが主に影響を受ける環境要因は人間関係です。
誰それがどうだとか、誰それは何をやったかだとか、誰それに何を言われただとか思われただとか、そういうことを大きな行動指針のひとつとして持っています。
これはひとつには類似性というものが影響しています。わたしたちが社会生活を問題なく営むには仲が良い方がやりやすいし、相手のことを知っていた方が行動が予測しやすい。そうですよね?
ですからわたしたちは目の前の相手や近い相手に行動や考えを似せようとします。意識的にも、無意識的にも。これが太りやすくなってしまう原因となってしまうのです。
好きな人や仲良い人の行動を真似てしまう心理
恋に落ちて好きな相手ができたとき、わたしたちが相手の趣味について努力して知ろうとするのは、このプロセスのいい例ですね。そんな具合にわたしたちは仲の良い相手や仲良くなりたい相手に近づいていきます。
そこで今回のダイエットの心理学に関係してくるのが友達関係、特に食事を一緒にともにする可能性のある友達関係です。
先の例に当てはめると、友達がおすすめするものは食べてみたくなるし、何度も食事を一緒にすることで友達と食生活が似通ってきます。食べる食事の量も似通ってきます。そうすることで相手に近づこうとするのです。
友達との食事は太りやすい
また、喋りながらだと食事に意識が向かないのでわたしたちはつい食べ過ぎてしまうという傾向があります。テレビとかを見ながらの場合も同じですね。わたしたちは知らないうちに食べ過ぎてしまいます。
友達と食事に行く習慣のない子どもの場合は、親の食事量に影響を受けます。
たくさんご飯を食べる人と日常的に過ごすと、あまり食べない人でも食事量の感覚が鈍ってきてたくさん食べるようになっていくのですね。
外食はたくさん食べてしまいやすい
また友人と食事をとるとなると、外食ということになりがちだと思いますが、外食は家庭での食事と違って「食後のデザート」という概念が入りやすくなっています。
家の食事で毎回デザートを食べる人はあまりいないと思いますが、外食となるとなぜかプレミア感が出てわたしたちは「食後のデザート」を食べてしまいます。
しかし、よくよく考えると食後にデザートを食べなきゃいけない決まりはないし、食べれば健康になるということもありません(むしろ逆ですよね笑)。
端的に言って、これは飲食業会の策略のひとつってことなんですが、それでもわたしたちが外食に行ったときにデザートをわざわざ食べてしまうのは、共通体験を通じて連帯感を得られるからです(あとは単純にデザートが美味しいからですね)。
「デザートおいしいね」と向かい合った相手とお喋りをするのは楽しいものです。わたしたちはデザートを食べたいという欲求というよりは「一緒にデザートを食べた体験」という欲求を満たしたいのかもしれません。
みんなで食べる食事には気をつけよう
そんな感じで、よく食べる人と食事に出掛けると食事量が増えます。
また最近の研究では、相手が大食いの友達ではなくても、友達と一緒に食事をすると食事量が増えるということがわかっています。私たちは常に友達からの影響を受けているのです。
しかし、あなたが友達に影響されるように、友達もあなたに影響されます。相手の食事量を減らし、運動習慣へあなたが相手を導くことができれば、太っている友達との縁を切る必要は必ずしもありません。
何にせよ、ダイエットをしている人を含めて外食をするときや友人と食事をともにするときには自分が食べる食事の量に気をつけておきましょう。飲み会もまさに食べすぎてしまいやすい環境ですので飲み会に行くときには食べすぎないように注意が必要です。