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【サッカー】

GK新井 歓喜の「トライ」川崎がPK戦制しルヴァン杯悲願V 「遅咲きの苦労人」2本止めてMVPに

2019年10月26日 22時49分

最後のPKをキャッチ、そのままボールを持って走り出す川崎GK新井

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◇26日 Jリーグ YBCルヴァン・カップ 川崎3-3札幌(PK戦5-4)(埼玉スタジアム)

 川崎が5度目の決勝進出で初優勝。札幌と激しく点を取り合う展開で2―2から突入した延長を3―3で終えPK戦を5―4で制した。賞金は1億5000万円。PK戦で2本止めたGK新井章太(30)が最優秀選手に選ばれた。

 遅咲きの苦労人に光が当たった。

 延長戦で1人少なくなりながらも3―3に追いつき迎えたPK戦。在籍7年目で今季途中から守護神の座を勝ち取った新井が主役になった。両チームの3人が成功し、川崎4人目の車屋が放ったシュートがクロスバーを直撃する。下を向く後輩に、新井は「大丈夫。オレが止めるから」と声を掛けた。

 決められれば、敗戦が決まる札幌5人目。新井は集中力を極限まで高めた。

 「相手選手のプレッシャーの方が強かったので冷静にコースに入ろうと思った」

 石川がゴール右を狙ったキックに両腕を伸ばして弾き出してサドンデス方式に突入。先に川崎6人目の長谷川が成功。「みんなが頑張って延長戦を10人で追いついてくれた。自分の仕事をするしかない」とゴールマウスの前についた。

 ゴール右に飛んだボールを両手でキャッチ。そのままボールを持って叫びながらピッチを駆けた。「ラグビーの映像をよく見ていたのでそうなったのかな」と、歓喜のビクトリーランからピッチ中央にトライを決めた。

 「サブGKで出られない時期もあった。でも、毎日サッカーのことだけを考えて、上にいくという気持ちを持っていれば神様は見てくれている」

 その姿を仲間も見てきた。取材エリアに現れた新井の荷物の中にはウイニングボールがあった。努力は報われる。苦労人にはMVPと、仲間からの手荒い祝福と勲章が贈られた

 

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