担 当 | 職業安定局首席職業指導官室 首席職業指導官 上市 貞満 室長補佐 藤浪 竜哉 TEL 03-5253-1111(内線5776) 03-3502-6774(夜間直通) |
厚生労働省発表 平成19年9月28日 |
ハローワークで受け付ける派遣求人等に対する取扱いの更なる徹底について
〔 概 要 〕
公共職業安定所(以下「安定所」という。)における労働者派遣事業者及び請負事業者(以下「労働者派遣事業者等」という。)からの求人(以下「派遣求人等」という。)に対する取扱いについて、今後は、求人受付の際において、必要に応じ、契約書等書面で確認するほか、書面により確認できない場合や十分な説明がなされない場合は派遣先に対し確認することとする。その上で、求人票に必要項目を表示しない場合、求人内容について必要な確認ができない場合又は求職者から苦情等があった場合は、当該求人の受付や職業紹介を保留する等、その取扱いについて徹底を図ることとした。
〔 具体的内容 〕
1.安定所における派遣求人等に対する取扱いについての基本的考え方
安定所における派遣求人等に対する取扱いについては、当該求人で募集した求職者が派遣される派遣先等が確定しており、当該派遣先への派遣就業等のための具体的な雇用関係の成立のあっせんを求めている場合に限り、求人の受理の対象とし、単に派遣就業を希望する者等を将来派遣先等が見つかった時のために登録することを目的とするものについては求人の受理の対象としていないところ。
2.今般の取扱い実施の背景
しかしながら、都市部の安定所を中心として、実在しない住所を就業場所として記載したものや、派遣先や発注元と契約を締結していないにもかかわらず当該企業を就業場所としたものなど、派遣登録の勧誘や応募した求職者の情報を営業活動に利用することを目的としたものが派遣求人等として申し込まれる事案が多数見られている。
安定所が労働力需給調整機能を効果的に発揮し、求職者との信頼関係を構築する上でも、こうした求人に対しては、職業安定法の趣旨を踏まえた取扱いの更なる徹底が求められている。
3.今般の取扱いの内容
これまで安定所においては、労働者派遣事業者等との信頼関係のもと、派遣求人等の就業場所、労働条件等については、労働者派遣事業者等が記載する求人申込書の内容及び口頭で確認してきたところであるが、今後は、求人受付の際において、必要に応じ、契約書等書面で確認するほか、書面により確認できない場合や十分な説明がなされない場合は派遣先に対し確認することとする。その上で、求人票に必要項目を表示しない場合、求人内容について必要な確認ができない場合又は求職者から苦情等があった場合は、当該求人の受付や職業紹介を保留する等、その取扱いについて徹底を図ることとした。
厚生労働省では、本日(9月28日)、都道府県労働局へ上記指示を行うとともに、労働者派遣事業所者等に対して、別紙1及び2により周知・啓発を行うよう指示した。
(参考)最近の不適正事例
1 公共職業安定所の求人票から内容をそっくり真似て、労働者派遣契約を締結していないにもかかわらず、当該求人者を派遣先とする求人が申し込まれた。
2 請負契約が成立していない建設現場等、速やかに就業できる状況にない場所を就業場所として大量の求人が申し込まれた。
3 労働者派遣契約の勧誘をしただけで契約を締結していないにもかかわらず当該企業を派遣先とした求人が申し込まれた。
※ いずれの事例も、派遣登録の勧誘、応募した求職者の情報を営業活動に利用すること等を目的としていたと考えられる。
(別紙1)
(派遣求人を申し込む求人者に対するもの)
「お知らせ」
ハローワークに求人を申し込まれる労働者派遣事業者の皆様へ
ハローワークでは、労働者派遣事業を行う事業者からの求人(派遣労働者以外の労働者を求めるものを除く。)の申込みについては「派遣求人」として区分し、求職者に必要な情報を提供するため、以下のとおり取り扱っています。
(1) 求人票の職種名の欄に(派)を表示
(2) 求人票の就業場所欄に派遣先の具体的な住所及び事業所名を表示
(3) 雇用期間と派遣期間が異なる場合は、求人票の求人条件にかかる特記事項欄に派遣期間を表示
(4) 就業場所別、職種別に求人票を作成
(5) 求人の受理は、派遣先が確定しており速やかに雇用関係を結ぶことが明らかである場合に限定
しかし、最近、派遣労働者の登録を目的として、派遣先が確定していないと疑われる求人が申し込まれる事案が多数発生し、ハローワーク利用者や派遣先とされた企業から多くの苦情が寄せられております。
このような事案については、当該求人企業及び派遣先とされた企業の信頼を損ねるばかりでなく、ハローワークの求人全体に対する信頼に影響を及ぼすものであります。
これまでハローワークは、労働者派遣事業者の皆様との信頼関係のもと、派遣求人に係る労働者派遣契約等については、主に求人申込書の記載内容及び口頭で確認して参りましたが、今後は、このような事案を受け、その再発防止が求められております。
つきましては、今後、求人を受け付ける際において、求人(対価を払って自己のために雇用関係によって他人の労働力の提供を求めようとすること)であることを確認するため、契約書等を確認させていただくほか、書面等により確認できない場合は派遣先に対し確認することといたしました。
そのうえで、求人票に必要項目を表示しない、求人内容について必要な確認ができない又は求職者から苦情等があった場合は、当該求人の受付を保留又はお断りすることや職業紹介を保留することがありますのであらかじめご了承ください。
労働者派遣事業者の皆様には、お手数をおかけすることとなりますが、ハローワーク求人の信頼性を確保し、求職者の皆様が安心して求職活動できますよう、ご協力を心よりお願い申し上げます。
厚 生 労 働 省
○ ○ 労 働 局
ハローワーク○○○
(別紙2)
(請負求人を申し込む求人者に対するもの)
「お知らせ」
請負契約等に基づき発注企業の事業所内を就業場所とする求人を |
ハローワークでは、請負契約を締結し他の企業、工場等の事業所の業務を請け負う事業主の求人であって、その業務の実施場所(就業場所)が当該請負契約の発注者の事業所内にあるものを「請負求人」として区分し、求職者に必要な情報提供や適格な紹介を行うため、以下のとおり取り扱っています。
(1) 求人票の職種名の欄に(請)を表示
(2) 求人票の就業場所欄に発注者の具体的な住所及び事業所名を表示
(3) 就業場所別、職種別に求人票を作成
(4) 求人の受理は、就業先が確定しており、就業場所において速やかに就業可能な状況となっている場合に限定
しかし、最近、就業場所が確定していないと疑われる求人が申し込まれる事案が多数発生し、ハローワーク利用者や発注企業とされた企業から多くの苦情が寄せられております。
このような事案については、当該求人企業及び発注企業とされた企業の信頼を損ねるばかりでなく、ハローワークの求人全体に対する信頼に影響を及ぼすものであり、厳正な対応が求められています。
これまでハローワークは、事業者の皆様との信頼関係のもと、請負求人に係る就業場所や発注企業名等については、主に求人申込書の記載内容及び口頭で確認してまいりましたが、今後は、こうした事案の再発防止のため、求人を受け付ける際において、求人(対価を払って自己のために雇用関係によって他人の労働力の提供を求めようとすること)であることを確認するため、就業場所の現状等について詳細な確認を行うこととし、担当者から詳しく状況をご説明いただくほか、契約書、受注書等の確認、発注者に対する確認、必要に応じて職員による現地確認等を行うことといたしました。
そのうえで、求人票に必要項目を表示しない、求人内容について必要な確認ができない又は求職者から苦情等があった場合は、当該求人の受付を保留又はお断りすることや職業紹介を保留することがありますのであらかじめご了承ください。
事業者の皆様には、お手数をおかけすることとなりますが、ハローワーク求人の信頼性を確保し、求職者の皆様が安心して求職活動できますよう、ご協力を心よりお願い申し上げます。
厚 生 労 働 省
○ ○ 労 働 局
ハローワーク○○○