国際法遵守を韓国に迫る安倍政権も国際法を理解していない
日韓関係が戦後最悪の時期を迎えている。韓国では、車やビール、服飾などの日本製品の売り上げが大幅ダウンとなった。韓国からの訪日客も激減し、九州、北海道、大阪などの主要な観光地では、ホテル、飲食店、交通機関が軒並み厳しい経営を迫られている。
こうした状況にありながら、日本の国民の間には「韓国が悪いのだから懲らしめてやれ」という空気が広がっている。
安倍首相は今年の8月6日、今の日韓関係について「最大の問題は国家間の約束を守るかどうかという信頼の問題」と指摘した上で、「引き続き国際法に基づきわが国の一貫した立場を主張し、韓国側に適切な対応を強く求めていく」と発言していた。
1965年に締結した日韓請求権協定では、第1条で「日本が韓国に経済協力すること」を決め、第2条で「国及びその国民の請求権問題が、完全かつ最終的に解決されたこととなる」としている。つまり、安倍首相が言っている請求権協定の立場に誤りはない。