11月に開催される野球の国際大会「プレミア12」に出場する侍ジャパン・井端弘和内野守備走塁コーチ(44)が、現場からチームの近況を報告する「井端弘和 侍レポート」。侍ジャパンの今をお伝えする。
【24日】この日は悪天候で屋内練習場での調整。軽めのメニューで終える中、鈴木と秋山が居残りで入念に打ち込んだ。少し気になったのが秋山の状態だった。本人もバットの軌道と体の動きが一致せず試行錯誤。稲葉監督とも、その部分で話し込んでいた。ボクの目から見ても、打った後のフィニッシュがピタッと決まっていない。いい軌道で回り切れていないということでもある。ただ代表クラスになるとしっかり自分の状態を把握し、頭と体の溝を埋める作業を黙々とこなしていける。だからこそ、シーズンが終わった際にはしっかり数字を残せるわけだ。
25日からはいよいよ実戦。ボクが心配しているのは打者も投手も実戦勘だけだ。クライマックスシリーズまで出場した選手であれば、その感覚はそれほど鈍っていないだろう。ただペナントレースで終えた鈴木、菊池涼、山田哲、吉田正らは打席で単なる練習試合と片付けず、1打席の中でより集中力を研ぎ澄ませる必要がある。それは大野雄や山本の投手陣もしかり。早くシーズン同様の実戦勘に戻すことが先決だ。(侍ジャパン内野守備走塁コーチ)