ゼロ(Zero)と零(れい)。
数字で書くとどちらも「0」なので、単に英語と日本語の差だけで、両者に実質的な違いはないものと思って過ごしてきました。
しかし、厳密には両者には違いがあるようです。
「ゼロ」とは「皆無」、つまり「まったくない」の意味。
ごみゼロ運動、欠席者ゼロのように、1件もない場合はゼロを使う。
一方「零」は、と言うと…「皆無もしくはほとんどない、あるいは極めて小さい」時。
たとえば「降水確率0%」という場合、5%未満を総称しているので「ゼロパーセント」ではなく「レイパーセント」と読むらしいです。
(降水確率が初めて天気予報に登場した際には「5%未満」の呼び方があったと記憶しているのですが、いつの間にか10%刻みになっていました)
あまり注目してはいませんでしたが、確かにそう言われてみればそのような気もしないではないような。
実際には、もっと細かい概念的な使い分けもあるようですが。
とは言え、日常会話の場面では、前後の文脈で言いやすい方を使っているケースの方が多そうですね。
個人的には「レイ」としゃべるケースはほとんどなく、馴染みがあるのは「ゼロ」です。
卑近な例で、たとえば電話番号のように、数字の大小ではなく単に「記号」として扱う場合。
CMでよく聞くフリーコールの番号「0120」の読み上げの際は、「ゼロイチニーゼロ」「レイイチニーレイ」の双方が使われていますが、「ゼロ」の方が多い感覚です。
自分で読み上げる時も「ゼロ」を使っています。
ただし国営放送では、「レイ」が正しいと考えられているのか、はたまた日本語の呼び名を重視しているのか、このような番号的な「0」の時も「レイ」と呼んでいます。
さらに、ホテルやマンションの部屋番号の場合は、「ゼロ」でも「レイ」でもない「第三の呼び名」=「マル」(たとえば「303」をサン「マル」サンと呼ぶ)がよく使われています。