ソフトバンクが楽天前監督の平石洋介氏(39)の招へいを検討していることが24日、分かった。1軍打撃コーチのポストを用意しているとみられる。来季、4年連続日本一、3年ぶりのリーグV奪回へ打撃部門の強化を図る。
リーグ2位に終わった今季。チーム582得点はリーグ4位と、得点力不足に苦しんだ。柳田を筆頭に故障者が続出した影響もあるが、若手野手に物足りなさが残ったのも事実だ。
平石氏はトヨタ自動車から04年のドラフト7巡目で楽天に入団。通算37安打で11年限りで引退した後も、生え抜き指導者として一度もユニホームが脱いだことがなかった。昨季途中から監督代行を務め、監督就任1年目の今季は昨季の最下位から3位に導いた。名門・PL学園高でも主将を務めたようにキャプテンシーがあり、年齢、実績にかかわらず叱咤(しった)激励できる熱い指導には定評がある。楽天から受けた「2軍統括」という新設ポストのオファーを断り退団しており、招へいに問題はない。
球団としては内川、松田宣ら野手の高齢化が進んでおり、柳田、今宮らと次世代を担う野手育成は急務。三笠GMも「野手を育成していく仕組みづくりをやっていきたい」と話していた。平石氏はナインの特徴を敵ベンチを通して把握。森ヘッドコーチはPL学園高の先輩であり、環境的にも溶け込みやすい。さらなる高みを目指すタカに、年齢も若く、情熱的な指導者が加わる。
◆平石 洋介(ひらいし・ようすけ)1980年4月23日、大分・杵築市生まれ。39歳。PL学園高では3年の甲子園で春4強、夏8強。同志社大からトヨタ自動車に進み、2004年ドラフト7巡目で楽天入団。プロ通算7年で打率2割1分5厘、1本塁打、10打点。175センチ、75キロ。左投左打。