10月20日に掲載した『「野菜の値段の9割は中間マージン」の衝撃』の記事について、「事実誤認があるのではないか」との指摘が編集部に相次いで寄せられました。

また、農業の流通関係者の方々の間でも波紋を呼び、当該記事の事実誤認について指摘する業界関係者の記事も複数ネット上にアップされました。

・「『野菜の値段の9割は中間マージン』の衝撃｣という記事が書かれているが、それ、間違いです。農産物の価格形成というのは、そんなに簡単な話じゃない。

・週刊 すず辰(第362号)令和1.10.21（※リンク先はPDF）

読者の皆さまや業界関係者の皆様のご指摘を受けて編集部で確認したところ、執筆者が、当該記事のソースであるマッキンゼーの調査レポート「日本における農業の発展、 生産性改善に向けて」に掲載されたデータを読み違えていたことを認めました。

原稿の根幹に関わるデータの誤認であること、また当該記事のアクセス数が相当にのぼり、業界関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけしたことを総合的に考慮し、当該記事の誤りを認め、記事を削除いたします。

執筆者については、編集部から発行していたレギュラーオーサーのアカウントを無期限の停止処分とします。アゴラ研究所としても編集過程で甘さがあったこと、掲載した責任を鑑み、編集を担当したスタッフ、および現場責任者である編集長に対し、けん責処分いたしました。

当該記事は、執筆者からの持ち込みでした。ただ、扇状的な打ち出しの記事であっただけに、編集部としてもっと注意すべき余地はありました。新聞や雑誌のように専従の校閲スタッフを配置できず、数人体制で連日約20本の記事を編集しているとはいえ、結果責任は免れないと考えます。

再発防止へ品質管理の努力を積み重ねていくことをお誓いします。

また他の執筆者の皆さまにおかれましても今回の一件を機にあらためて事実に忠実であることを胸に刻んでいただければ幸いです。

2019年10月23日
アゴラ編集部