同人サークルは儲かる。
年2回だけ参加して、あとは憧れのニート生活。
理想です。オタクの理想です。
さて、現実はといいますと、同人サークルは
儲かりません。
コミケカタログによると9割が赤字サークルだといわれています。
・・・そんな現実的な暗い話ばかりすると、同人活動をしてみたいという人がガツンガツンと減っていきそうなので、
コミケ参加者を一人でも増やしていきたいと考えている当ブログとしては遺憾なので、検証してみました。
コミケで黒字を出すにはいくら本を売ればいいか? を!!
同人作家を想定する
さて、検証に入る前にやることとして、「同人活動をする人間を想定します」。
なんのこっちゃ?と思われるかもしれませんが、検証のなかで、宿泊費や交通費など計算する必要があります。
その際に、検証するときの人間がどういう人か(どこに住んでいて、どういう人物かなど)が分かると、
具体的な数字の話を進めやすいので、この段階で、具体的な人間像を想定しておきます。
で、想定同人作家がこんな人間とします。
・出身地:新潟県
・職業: 大学生
・年齢: 19歳
・趣味: イラスト・読書(漫画)・アニメ
・その他:同人活動に興味があり、コミケにサークル参加したいと考えている。コミケには一般参加で2回行っている。
・・・と、こんな風に具体的な人間像を作っておくと、話を進めるうえで、想像しやすいですよね。
黒字を出すとはどういう意味?
次に「コミケで黒字を出す」という曖昧な目標に対し、
具体的な数字を出さなくては検証できません。
当ブログでは「黒字を出す」=「売上−費用=利益がプラス」と定義し、
更に「利益が1万円」とします。
(やっぱり、1万円くらい儲けが出ると儲かった実感があると思うので・・・)
売上と費用
では、次に売上と費用を具体的な数字とします。
まず、売上です。売上は単純に同人誌が売れたときのお金なので、
売上=同人誌の値段×売れた数
となります。
今回、同人誌の値段を500円と設定します。
次に費用です。
費用は同人活動でかかるお金です。
費用で大きく占めるのが、印刷代です。
同人誌を作成するときは、印刷会社にお願いして、本を作ってもらうので、このときのお金が最もかかります。
更に、コミケだと参加費として、場所代が7500円と申込書1000円がかかります。
加えて、地方から参加だと、交通費・宿泊費・食費がかかり、
サークルスペースの飾り付けなどの雑費が必要になります。
整理すると費用とは
●印刷代・・・後述で検証
●参加費・・・¥8,500
●交通費・・・¥25,000(新幹線の往復+都内の移動費)
●宿泊費・・・¥10,000(ビジネスホテルに一泊)
●食 費・・・¥5,000
●その他・・・¥5,000
印刷代を抜かして、53,500円かかります。
さて、コミケで黒字にするには、
印刷代+53,500円+利益10,000円 の売上が必要となるのです。
(この時点でかなりキツいことが分かると思います)
検証:結局いくら売れれば、儲かるのよ?
ようやく検証です。
いったいどんだけ売れれば、黒字になるのか?検証してみましょう。
さてさて、ちなみになんで、費用の項目で印刷代の値段を書かないというと、
印刷する部数が多くなると、印刷代が安くなるからです。
では、検証。まず、印刷会社の選定ですが、色々な印刷会社があるんですが、
ここでは私がよく使う「ガタケットshop」で検証してみます。
(完全に独断です。しかし、ガタケットさんは他社と比べて印刷代安いのでおすすめです)
印刷方法は「オフセットフルカラー表紙パック」の「pp加工なし」にします。
(オフセットとは同人誌の印刷方法では一般的な方法で、綺麗な印刷ができます)
そして、同人誌のページ数は24ページとします。
では、ガタケットshopさんの印刷料金を元に、利益を出すにはどれくらい売れればいいか検証してみると、
・
・
・
200部!!
25,950円(200部の印刷代)+53,500円(その他の費用)+10,000円(利益)
<100,000円(500円×200部)
ええっと、同人サークルで利益を出すには、約200部売れれば、儲けられます・・・。
200部っていわれてもピンとこないと思うので、どれくらいかというと、
「1時間に40冊近く売れる」と200部くらい。
体感的には「ほぼ人が途切れずに、本が売れていく」レベルです。
・・・厳しい。やはり、同人誌で黒字を上げるのは非常に厳しいようです。
じゃあ、初心者が少しでも損しないためには?
ここまで書いて、「同人活動なんて儲からないじゃん!やーめた」となると、
コミケ参加者を増やしたいという当ブログの意思に反してしまう・・・。
そこで、次に「初心者が少しでも損しないために同人活動するにはどうすればいいか」考えてみました。
まず、損しないためには、
「費用を徹底的に抑える!!」
売上が限られているなら、費用を最小限に抑えるしかないのです!!
そして、具体的な費用削減プランが以下の通りです!
・交通費: 新幹線から夜行バスに変更
・宿泊費: ビジネスホテルから漫画喫茶に変更
・食 費: 1食1000円×5食 から1食300円(コンビニおにぎりと飲み物程度)に変更
・その他: レイアウトはテーブルクロスのみとし、ポスターは設置しないなど。
結果、費用として
●参加費・・・¥8,500
●交通費・・・¥15,000(深夜バスの往復10,000円+都内の移動費)
●宿泊費・・・¥2,000(漫画喫茶のナイトパック)
●食 費・・・¥1,500
●その他・・・¥1,000(テーブルクロス代のみ)
合 計 ¥28,000
さきほどの費用が53,500円だったので、25,500円の費用削減することが出来ました。
では、この費用なら何部売れば、損が出ないかというと・・・
100部!!
20,650円(100部の印刷代)+28,000円(その他の費用) < 50,000円(500円×100部)
利益にして1350円となります。
少し、現実味が帯びてきました。
まとめ:コミケで儲けを出すには
1.費用は徹底的に切り詰めろ
2.印刷代は本の数が多いほど、安くなる
3.100部売り上げるのが初心者にとっての一つの目標!
今回の検証では地方からコミケ参加という前提で行いましたが、
もちろん都内在住なら、交通費や宿泊費はなしにできますので、黒字化するのは、もっと楽だと思います。
ただ、自分も含めて、地方出身者でコミケ参加を検討している人も多いと思い、想定同人作家を地方出身者にしました。
※ 印刷代・その他の費用などは、条件によって変わってきますので、ご留意下さい。
追記
「具体的に売上を上げる方法も書いていないから、この記事はクソ」という声が聞こえてきそうなので、
次回からコミケの売上が少しでも上がるノウハウを公開していこうかと思います。