「デビュー間もない少年隊が台湾コンサートをおこなったさい、台湾語を指導してくれたのは欧陽菲菲だった!?」
「少年隊は最初、初代ジャニーズやフォーリーブスのように4人組を予定していた!?」
(「月刊ニッキ」より)
TBSラジオ『赤江珠緒のたまむすび』の番組内に、「月刊ニッキ」という月1のコーナーがある。このコーナーは、少年隊の錦織一清が様々なテーマに沿って、歌謡曲を紹介するというものなのだが、これがたいへん興味深い。というのも、錦織がそこで語る当時の思い出やエピソードが、ジャニーズ・ファンにとって、いや、ジャニーズ・ファンに限らず、歌謡曲ファンにとって貴重なものだからだ。上記の台湾コンサートをめぐるエピソードも、番組中に錦織が語った思い出であり、歌謡曲ファンとしては覚えておきたい(?)トリビアである。
それにしても、「月刊ニッキ」を毎月聴いていると、錦織の趣味が、少年隊の動向に意外と関わっている印象を受ける。例えば「仮面舞踏会」の作詞は、矢沢永吉の作詞を多く手がけているちあき哲也によるものだが、この人選は、矢沢永吉の大ファンである錦織がリクエストしたものである。同じように、矢沢永吉「FADE AWAY」の作詞を担当していたフォーク・シンガーの西岡恭蔵は、やはり錦織のリクエストで「Morning Train」の作詞を手がけたという。
あるいは、「デカメロン伝説」の有名な「ワカチコ!」というシャウト。錦織によればこれは、スペクトラム(このバンド自体たいへん興味深い存在なのだが、ここでは措く)のデビュー曲「トマト・イッパツ」の途中でシャウトされる「ワッチコン!」が元ネタとのことだ。レコーディング中、錦織がふざけて「ワカチコ!」とマネしていたら、ディレクターにその声をサンプリングされたらしい。これまで筆者の周囲では、「ワカチコ!」とは一体なにか、ということはしばしば議論の的になっていた。ブラック・ミュージック色の強い少年隊が、ファンクのワウワウ・ギターを口で真似たものではないか、なんていう説を聞いたこともある。そんな長らく論争されていた「ワカチコ」問題も、「月刊ニッキ」によってめでたく解消された。
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