- 23日の時間外取引で株価は一時20%高、306ドルに
- 純現金収支の黒字に加えGAAPベースで黒字転換
電気自動車(EV)メーカー、米テスラの7-9月(第3四半期)決算は約1年ぶりの黒字となった。予想外の黒字転換に加え、同社の経費削減の取り組みも好感され、23日の時間外取引で株価は急伸した。
1株損益は1.86ドルの黒字。アナリスト予想は0.24ドルの赤字だった。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は昨年以来、少なくとも3回の人員削減を発表、利幅が大きいモデルの販売鈍化への対応で事業再編を進めた。
テスラは発表資料で、「営業経費は『モデル3』の生産開始以来、最低水準」だとし、「その結果、第3四半期はフリーキャッシュフロー(純現金収支)の黒字に加え、一般会計原則(GAAP)ベースで黒字に転換した。これは大幅なコスト削減によって可能になった」と説明した。
株価は時間外取引で一時20%高の306ドルを付けた。今年に入って23日通常取引終値までに23%下げていた。債券価格システムのトレースによれば、表面利率5.3%のテスラ社債は一時、2セント値上がりし額面1ドル当たり93.75セントと、2018年3月以来の高値となった。
Source: Bloomberg)
売上高は63億ドル(約6850億円)と、アナリスト予想を下回った。前年同期は68億ドル。前年同期比でマイナスとなったのは12年以来。同社とパナソニックは米国で大規模電池工場「ギガファクトリー」を共同運営している。
Sequential Stagnation
Tesla's 97,000 deliveries were up modestly from the prior quarter
Source: Tesla quarterly deliveries statements
Note: In some quarters, final delivery numbers reported in quarterly shareholder letters varied from the company's initial statements.
テスラはまた資料で、「特に新製品の投入時は一時的に例外となり得るが、四半期純現金収支の黒字は続く見通しだ。われわれのビジネスは資金面で自立可能な状態にまで成長したと依然考えている」と説明した。
原題:Tesla Surges as Musk’s Cost Cuts Deliver a Surprise Profit (1)、Tesla Says It’s Grown to Point of ‘Self-Funding’(抜粋)