プレミア12に出場する侍ジャパンの中日・大野雄大投手(31)が23日、スーパーラウンドで韓国と対戦した場合の切り札に指名された。前回大会では決勝で敗れた宿敵を相手に、勝利を呼び込む。
宮崎合宿2日目のこの日、大野雄はブルペン入り。直球に加え、ツーシーム、スライダーなどを交え44球を投げ込んだ。
「監督が後ろにいて緊張しました。まだ上半身に力みがある感じですけど、こちらに来て1発目にしては良かった」。名古屋でもすでにシート打撃に登板するなど準備を重ねてきただけに滑り出しは順調だ。
稲葉監督ともに熱視線を送っていた建山投手コーチは起用法について「リリーフもできるし先発もある。負担を掛けると思うけど力のある投手。韓国には左投手が有効なので頼りにしています」と期待を込めた。韓国と対戦するとすれば、予選を突破した計6チームが激突するスーパーラウンド(東京ドーム、ZOZOマリン)。まさに大一番でマウンドに上がる可能性が出てきた。
大野雄は「言われたところで投げるだけです」とキッパリ。国際大会の韓国は直球に強いイメージが浸透しているが、「真っすぐを意識させれば他の球種が生きる。変化球ピッチングじゃ大野のピッチングじゃない。それでは抑えられない。シーズンのピッチングを継続したい」と語った。まずは26日のオリックスとの練習試合(サンマリン)で2イニングを投げる予定。「しっかり自信をつけたい」。日の丸を背負った左腕の精悍(せいかん)さが日に日に増している。