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【スポーツ】【レスリング】19歳・吉元玲美那 一発勝負に照準 女子50キロ級 五輪目指す3強に挑戦2019年10月22日 15時19分
大詰めを迎える東京五輪レスリングの代表選考レース。激戦階級の女子50キロ級で19歳の吉元玲美那=至学館大=がダークホースとして浮上してきた。20日の全日本女子オープン選手権ではシニアの部で初優勝。新旧の世界女王らを倒しての切符獲りを虎視眈々(たんたん)と狙っている。 消滅しかけた東京五輪の可能性がわずかに出てきた。9月の世界選手権(カザフスタン・ヌルスルタン)で表彰台に上れば五輪に内定していた入江ゆき(自衛隊)がまさかの3回戦敗退。選考レースは振り出しに戻り、吉元は「私にもチャンスがある」と奮い立つ。 女子50キロ級には入江の他に、リオデジャネイロ五輪金の登坂絵莉(東新住建)、2017、18年の世界選手権を2連覇した須崎優衣(早大)と世界トップの実力者が居並ぶ。関係者から3人に続くホープとみられているのが吉元だ。 3強不在の女子オープンでは力の差を見せつけた。全3試合をテクニカルフォールで圧勝。準決勝で敗れた9月の国体を「スキがあった」と反省し、「同じ失敗をしないように、相手のスキをつくようなレスリングを心掛けた」。修正力の高さも非凡だ。 埼玉県出身。埼玉栄高2、3年時にはインターハイを2連覇し、国際大会でも活躍した。将来を嘱望される大器だが、4月から至学館大へ進むと、OGの登坂とのレベルの差を思い知った。「練習でもなかなか勝たせてくれない」。6月の全日本選抜でも登坂に1―6で敗れた。 吉元は「足を動かし続けるのが私のレスリング。足が止まっているときは調子が悪い」。元々攻撃力は高い。自らのレスリングを見つめ直し、番狂わせを起こす力を蓄えてきた。 東京五輪へ出るには、12月の全日本選手権での優勝が絶対条件。「全員が死の物狂いで戦うはず。厳しい戦いになるとは思うけど、チャンスをものにしたい」。過去の実績は関係ない。一発勝負に懸けている。
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