13年ぶりに来日しているタイガー・ウッズ(米国)。24日に開幕するZOZOチャンピオンシップを前に精力的に活動し、日本のファンはスーパースターの登場に大喜びだ。
そのウッズは今、初の自叙伝を執筆している。これまでウッズに関する書物は、元キャディーや元コーチが出した暴露本も含めて数多く出版されてきたが、自らが書いたものはなかった。
「僕は長い間スポットライトを浴びてきたから、多くの本やTV番組で取り上げられてきた。だが間違いや臆測だけのものがたくさんある。この本で僕の真実を語りたい」と自らが語ることを決意したという。
本のタイトルは「バック」。今年のマスターズで11年ぶりにメジャー15勝目を挙げるカムバックを果たしたウッズにはぴったりだ。
3歳で天才ゴルファーとして注目を集めた。全米アマを3連覇、プロ転向翌年にマスターズ初制覇、以来米ツアー通算81勝と華々しい記録を達成してきた。一方で腰、膝の手術を繰り返した。一時はショートゲームのイップスにも陥り、再起不能と言われた時期もあった。私生活では不倫スキャンダルが発覚して離婚、果ては鎮痛剤の過剰摂取で運転し、逮捕されたこともあった。それでもウッズは復活を諦めなかった。「僕の人生に何が起こってどう感じてきたか、みんなが読みたいと思えるものにしたい」
名誉も財もすべてを手に入れた王者をここまで動かすものは何なのだろうかと、ずっと不思議に思ってきた。発売時期は未定だが、ウッズの本音を聞けることが待ち遠しい。(全米ゴルフ記者協会会員)