ナショナルズのフアン・ソト外野手(20)が、ソロアーチを含む3安打3打点。下馬評では不利とされたチームを先勝に導いた。
1―2の4回、コールの外角高め155キロの直球を左中間へ。高さ約7・6メートルの壁を越えた打球は、その上部に設置された、アストロズ選手が本塁打を放つと走行する電車に当たる飛距離約127メートルの特大同点ソロに。3―2の5回には、2死一、三塁からスライダーを左翼フェンス直撃の二塁打とし、2者を迎え入れ、結果的にこれが決勝打となった。
「(本塁打は)前の打席が直球でやられていたから、もう一度直球で勝負しに来ると分かっていた。打球がすごく遠くまで飛ぶのを見て、つかまえたぞと思ったよ」。米放送局MLBネットワークによれば、ソトは無邪気に笑った。
米放送局FOXスポーツによれば、前日にロング打撃コーチは「俺が保証する。明日はソトがコールの高め直球をホームランにするよ」と予言していた。
米スポーツ専門局ESPN(電子版)によれば、21歳未満のWSアーチは史上4人目。他は1952年ヤンキースのミッキー・マントル(20歳352日)、96年ブレーブスのアンドルー・ジョーンズ(最年少記録の19歳180日、元楽天)、2003年マーリンズのミゲル・カブレラ(20歳187日、現タイガース)。
カージナルスとのリーグ優勝決定シリーズ(LCS)では、打席を外した際に股間を一瞬握り、相手投手をにらみ付ける通称「ソト・シャッフル」も話題になった。今季34本塁打、今ポストシーズンも11試合で3本塁打、10打点だ。
2年前、すご腕で知られるボラス代理人が、ソトの父に「いずれ総額5億ドル(約540億円)の契約を狙う」と語り、父は「あんたはクレージーだな」と返したという逸話がある。このまま突っ走れば、夢物語でなくなるかもしれない。