私が夫の仕事に求める4つの条件

転勤が嫌すぎて旦那さんに会社を辞めてもらうことになった下田美咲さん。「会社を辞めた後の俺はどうしたらいいの?またどこかに就職をすればいい?」と聞く旦那さんに対して、下田さんは4つの条件を満たす仕事を見つけてほしい、と伝えます。

転勤から2ヶ月。限界を迎えた私が、号泣からの錯乱の末に「会社を辞めてほしい」と言うと、夫は「会社には明日辞めると伝えてくる」と言い「でも、会社を辞めた後の俺はどうしたらいいの? またどこかに就職をすればいい? どのくらいの時間をかけて仕事探しをしていいの?」「考えがあるなら全部言って。俺はそれに従うだけだよ」と言った。

その時点で私の頭の中にあった考えは【4つの条件を満たす仕事を見つけること】だった。

4つの条件とは

①転勤がない会社
②子育てと両立できるような働き方
③明るい顔をしてイキイキと暮らせるくらい、好きになれる仕事
④実家の近くに住める

一つずつ詳しく説明をしていくと、まず「①転勤がない会社」。これはそのままで、辞令が出るとか出ないとか、それを受けるとか断るとか以前に、転勤制度がある会社の入社試験を受けること自体がもう2度と嫌だった。私と夫婦である限りは、転勤制度のある会社の社員になることは絶対にNG。

そして「子育てと両立できるような働き方」。これはつまり、子育てに参加できる程度の時間と体力の余裕が残る働き方をしてほしい、ということ。

会社員時代の夫は、起きている時間の全てを仕事に捧げているような働き方だった。仕事の前後や休日に家にいたとしても、常に疲労困憊していて体力がなく、育児の戦力にはならなかった(世間一般的な基準で言えば、育児をする気がある方の夫ではあったし、表面上の参加はしていたけれど、私から見ると、あんなフラフラしていて気が確かじゃない人間に、大事な息子のことを任せられなかった。かろうじて起きていても、かなりボーッとしていて注意力がひどく散漫だったし、遊んでいる息子を残して眠気に負けて寝落ちしてしまうことなどよくあったから、とてもじゃないけど保育をできる人材ではなかった)。

ということで、あんな風に子育てに参加できなくなるほど時間や体力を奪われるような働き方は、もう2度と嫌。

かなり難しい要求だとは自覚しつつも

そして「③明るい顔をしてイキイキと暮らせるくらい、好きになれる仕事」。正直これは自分で言いながらも「これはマジでハードルが高いだろうなぁ……こんなこと言われても困っちゃうだろうなぁ……」と思っていて、かなり難しい要求だとは自覚しつつも譲れなかったことなのだけど。

仕事を辞めてくれるのはありがたいし嬉しいけれど、辞めたその先に、アラサー男子として厳しい現実が待っているのは分かりきっていることで。

ハッキリ言って彼のスペックでの再就職が相当な難関になるであろうことは、前回も書いた通りで、年収が落ちることはまず確実だろうし(そうなると、やりがいなど精神的な充実度も落ちる可能性が高い)、ましてや「楽しく働ける」とか「好きになれる仕事」となると、そもそも見つけるのが難しい存在。

だから、再就職に苦戦したりとか、就職はできたとしても楽しく働くことができない可能性はかなりあるけど、そうなった時に「美咲ちゃんに仕事を辞めさせられたせいで」というスタンスになって、ブーブーと文句を言ったり、暗い顔をして暮らすようになるとしたら、もはやそんな男とは一緒に暮らしていきたくない。

私が好きなのは、明るい顔をしてイキイキと働きながらニコニコと暮らしている彼であって、そうじゃなくなるのであれば転勤族じゃなくなったとしても離婚がしたい。

だから、明るい顔をしてイキイキと働きながらニコニコと暮らすことはマストな条件であり、すっごく難しい要求であることはわかっているけれど、退職後にはまた今までの仕事と同じくらいに「大好き」になれる仕事を見つけてもらわないと困る。

人生で一度もそういう仕事を見つけられない人の方が多いわけで、2つもそんな仕事を見つけられたらそれは奇跡で、すごく大変なことを言ってるのは理解しているけれど、それでも、そこは諦めないでほしいし、頑張ってほしい。

(一般的には奇跡だとしても、その程度の奇跡など私はいくつも起こしてきているし。夢を叶えまくっている私としては、一般的に難題であることは理解している一方で「本人にやり遂げる意志があればできることだ」とも思っている。)

大好きでお気に入りの会社を辞めさせられたら不機嫌になる方が自然だとは思うけれど、もしも一瞬でも不機嫌になってしまいそうなのであれば、私のために辞めるのはやめてほしい。不機嫌な夫なら、いらない。恨み言を言われるくらいなら、そんな夫婦生活には価値がないから、離婚がしたい。

頼れる相手が誰もいない環境での子育ては、もう苦しい

そして「④実家の近くに住める」。2年間ワンオペで育児をしてきて、いついかなる時にも一人で歯を食いしばって踏ん張るしかない環境で子育てをするのは途方に暮れることだと痛感した。普段は別にワンオペで大丈夫だけれど、身体を負傷した時や、具合が悪い時は、辛すぎた。

39度の熱が出た時は、さすがに自分のタイミングで倒れたい。息子が幼稚園に通うようになるまでは生活リズムはあってないようなものだから、睡眠時間がずれ込んだりして、それについていけないこちらは寝そびれてしまうことが多々ある。そうして3日間まともに寝られない日が続いてしまった時は「ちょっと仮眠してくるから小一時間ほど息子のお世話をよろしく」と言える相手がほしい。目を開けているのもキツイくらい眠い時に、それでも「この子が次に寝る時間までは起きていなくては」と必死に戦うしか選択肢がないのは、もうしんどい。

普段は、いい。でも、いざという時に頼れる相手が誰もいない環境での子育ては、やっぱりすごく大変で、もう苦しい。

だから実家の近くに住みたい。私の両親はどちらもリア充で平日のアフター5も土日も大体予定が入っていて、育児の主戦力として頼れるような相手ではないけれど、それでも、近所に住んでいれば、私が本当にピンチの時には深夜とか早朝のちょっと1時間とか駆けつけてもらうことはできる。小一時間でも交代してもらえれば回復できたりする。

いざとなったら頼れる相手がいる、という事実が存在するだけでも、気がすごく楽になる。実際に頼る機会がなかったとしても「もしも具合が悪くなってしまったら絶対に地獄を見る」というプレッシャーから解放されること自体が大きい。

夫の反応はというと……

というわけで、そんな4つの条件を出した。もし私だったら、相手の実家の近くに住むなんて絶対に嫌だから、なかなか強烈な要求をしているからどうだろうな…と思いながら話していたけれど、意外にも彼は、全てをスンナリと受け入れてくれた。

「明るくね、わかったわかった。大丈夫だよ、できるよ。だって俺だよ? 俺はスゴイ男だからさ、余裕だよそんなの。退職後も楽しそうに暮らせばいいんでしょ、いけるいける。え、なに、ナメてんの?」

「美咲ちゃんの実家の近くね、オッケーオッケー。じゃあ俺、シュウちゃん(実家在住の私の弟)とゴルフでも行くわ」

という具合で、おそらく読者さんの予想をかなり上回るレベルのスンナリの極みだった。

が、しかし、彼と退職後の生活の話をしていたら、なんだかもっとゼロベースで未来のことを考え始める自分が出てきて、もっと理想を追求してみたい気持ちが湧き上がってきた。で、

【いや、っていうか、就職自体を、しないでほしいかもしれない。夫が会社員って不便】

と思った。

理由としては2つあって、まず1つは【私が「作家・下田美咲」の活動を全力でやったらどうなるのか? 試してみたい】という気持ちがあった。

この2年間、私は自分の【作家としての能力】の2割くらいしか使わずに生きてきた。息子のお昼寝のタイミングだけで執筆をしていたから、その前に半日以上遊んだ後にフラフラクタクタの状態でギリギリの頭で執筆をスタートして、息子の泣き声が聞こえたら寝室に飛んでいき、集中など全くできない状況の中でいつも書いていて、ベストコンディションとはほど遠かったし、パソコンに触れる時間が少なすぎて、多くのヒラメキは形にできないまま忘れてしまっていた。

「あ、これ書きたい!」「あ、いいこと思いついた!」と思うことは、実際に書きとめられていることの8倍はあった。子育てをしているからこそ思いつくことが山ほどあった。育児の現場は発見の連続だった。

でも、それを書けるタイミングがなかった。

もし彼が、在宅ワークだったら

だけど、そんな厳しい状況にもかかわらず、私はこの2年間、月商を更新し続けていた。こんなにも限られた状況の中で「作家・下田美咲」としての売上が500万円を叩き出した月もあり、才能が開花してる感はビシビシ感じていたので「これだけ書く力が育った今の私が、全力で作家業に取り組んだらどうなるんだろう……!」という興味がすごくあった。

思いついたアイディアを、ちゃんと活かせる環境を手に入れたら……。

もし彼が、在宅ワークだったり、かなりスケジュールの融通がきく仕事をしてくれたとしたら。

ずっと、「私の腕がもう2本あれば、息子を抱っこしながらも、育児を通して感じたことを同時にどんどん原稿にもできるのに……」と思っていた。もしも彼が常に家にいて2オペ育児の状態になったとしたら、それは私にとって、腕が4本になったような感覚にかなり近い。大好きな育児をしながら、もっと原稿も書けそう(あくまで育児はやりたい。趣味であり生き甲斐だから)。

でも、在宅ワークって……。

なかなか無いよなぁ……。

となると、折衷案としては、正社員よりは時間の融通が利きそうなアルバイト?

楽しく通えそうなアルバイト先を探してもらったほうがいいのかな?

などと思いながら彼に伝えると「ちなみに俺は、楽しく働ける新しい仕事を見つけることに、どのくらいの時間をかけていいの? それだけは先に言っておいてほしい」「例えば『Youtuberになりたい』とかいい出したとして、それはありなの?」と訊いてきた。それに対しての私の答えは、こうだった。

「時間はどれだけかけてもいいけど、作戦は変え続けてほしい」

「Youtuberでもいいけど、下積みをするのはありえない。何年間も同じことを繰り返しながら『いつかバズるはずだから』とか夢を見るのは無し。それはただのバカ。例えばYoutubeなら、1ヶ月で結果が出なかったら、それはもう作戦を変えてほしい」

「成功やゴールまでの時間自体はどれだけかかってもいい。ただ、作戦を見直すことはマメにやってほしい。『こうすれば当たるんじゃないか』っていう仮説をどんどん立てて、長くても月単位では作戦をどんどん変えていって、その結果として、数年間かかるっていうのは問題ない」

「ムダな時間を過ごすのは無しだけど、目標を持って沢山の作戦を実行するのは大アリ。トライアンドエラーは何度でもしていい。タイムリミットはない。ただし、どんな勝算を持って作戦に取り組んでいるのか、私が訊いた時は話してほしい。あまりに時間がかかっていたら、作戦のコンサルはやらせてもらう。私は夢を叶えることが得意だから」

という風に伝えた。

すると彼は「オッケー! それなら余裕余裕」と答えていて、さすがギャル男だなと思った。就職してサラリーマンじみた髪型になっても、やはり根っこは変わっていない。

次回は、「夫が会社員って不便」と思ったもう1つの理由について、書いていこうと思う。


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下田美咲の口説き方

下田美咲

下田美咲さんという女性をご存じでしょうか。13歳からモデルをしながらも事務所には所属せず、自宅の車を宣伝カーに改造してゲリラパフォーマンスを行ったり、「飲み会コール動画」などのオリジナル動画を180本以上手がけてYouTubeにアップ...もっと読む

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