ラグビーのW杯日本大会は19日、東京・味の素スタジアムなどで準々決勝2試合が行われ、3連覇を狙うニュージーランドと、4大会ぶり2度目の優勝を狙うイングランドが4強入りした。両チームは準決勝(26日・日産スタジアム)で対戦する。ニュージーランドはアイルランドから7トライを奪い、46-14で快勝。イングランドは前回準優勝のオーストラリアを40-16で下した。
試合前のハカの叫び声は、アイルランドファンの歌声でかき消された。しかし、黒衣軍団は即座にピッチを制圧した。PGで先制すると、前半13分、19分とSHのA・スミスが連続トライ。同31分には相手の落球から一気に切り返し、FBのB・バレットがトライと、前半だけで22-0と大量リードした。
スーパーラグビーのハイランダーズで日本代表SH田中とチームメートだったA・スミスは「この3年間で2度も負けていた相手。最初からアグレッシブに行き、チャンスがあれば自分でトライを決めるつもりだった」と胸を張った。
ハンセン監督は「アイルランドファンは世界中どこにでも現れて、にぎやかに応援する。だけど、われわれが正しく試合を遂行すれば、観客をコントロールできる。今日も、彼らの声も止まったでしょう」と余裕のコメント。同監督も、B・バレットも「今日はこの勝利を喜びたい」と口をそろえた。大勝しても謙虚な王者だった。 (大友信彦)