継投策が完全に裏目に出た。両軍無得点で迎えた7回。巨人のマウンドに向かったのは、先発として6回まで1安打無失点の快投を演じていたメルセデスではなく、ベテランの大竹だった。ここまでわずか76球の左腕を降ろし、原監督が選んだ策は積極継投。しかし、その2番手の右腕は先頭のデスパイネに三ゴロ失策で出塁を許すと、グラシアルには左前打でエンドランを決められて無死一、三塁。続く松田には3球目の甘く入ったシュートをバックスクリーンに運ばれ、痛恨の3ランを被弾した。8回には3番手の桜井が柳田にソロ、4番手の高木が福田に2ランを立て続けに浴び、2戦連続で救援陣が試合を壊す結果になった。
攻撃陣も空転した。この日は右下手投げの高橋礼対策で下位打線を組み替えた。7番に若林、9番に重信を起用。両打ちの若林を含め、5~9番に左打者をずらりと並べた。しかし、一朝一夕には対応しきれない。球界の絶滅危惧種でもあるアンダーハンドを打ちあぐね、7回まで無得点。8回以降はモイネロ、高橋純、森とつながれ、9回1死満塁で岡本が中越え打を放ったものの、走者が三本間、二三塁間、一二塁間と次々に挟まれてる形となり、結果的には岡本が走塁死。最終的には3点差に迫っただけに、投打にチグハグな内容が悔やまれる展開だった。