懐かしのラノベたち
ラノベ 先日、劇場版アニメ『涼宮ハルヒの消失』のレビューをしたんですが、原作をもうすっかり忘れていたので、ちょっと古い本を漁ってみました。
一応、『ハルヒ』シリーズは『消失』含めて無事全部出てきました。正確に言うと、『憂鬱』は初版本が見つからず、以前探したときに行方不明と判断して買い直した第四版でしたが。
その過程で、なんか結構印象に残ってる作品が沢山出てきて、懐かしくなってしまいました。
今回は、それらのうち、ラノベ(でないものもいくつか入れましたが)を紹介してみましょう。考えるのが面倒なので、順不同です。
○栗本薫『セイレーン』『猫目石(上)(下)』
まあ多分、この人のは『グイン・サーガ』シリーズが一番有名だと思いますが、私はこの辺りが一番好きだったりします。
『セイレーン』は、桜井弘(ヒロム)/高(コウ)と「彼女」の時空を超えたつながりを描いた話です。「二人」の存在の仕方のあまりの違い、「彼女」の想いが非常に印象的な作品でした。
『猫目石』はアイドルの朝吹麻衣子を中心とする事件を描いた、栗本薫シリーズ、伊集院大介シリーズのコラボ作品で、これまたヒロイン麻衣子の想いが非常に印象的でしたね。
まあ、似ているといえば似ている。でも、この人の作品には、そういう傾向があるとも言えます。
○西谷史『ブレイン・介』
主人公の蒲生介は、16歳にして莫大な資産を運用している証券ディーラー達の間の有名人で、秘書みたいな存在のこれまた16歳の少女、野亜光とともに、コンピュータで脳をコントロールしようとしている組織とやりあう話です。
続編も持ってた筈なんですけど、出てきませんでした。つか、続編でも完結してなかったような記憶が。
この作者は、『デジタル・デビル・ストーリー』シリーズで有名だと思いますが、あれ、パソコン雑誌(多分『Oh!PC』)にほんの数ページで掲載された短編から始まったんじゃないかな。Wikipediaには書いてないですけど。
○山本弘『時の果てのフェブラリー』(角川スニーカー文庫版, 徳間デュアル文庫版)
地球のあちこちに、いきなり通称「スポット」と呼ばれる異常現象が発生して、大変なことになります。そこに、特殊な能力を持つ(というか普通の能力が欠けている?)ヒロインのフェブラリーが乗り込んで、その正体を探り、それを相手取ってなんとか危機を乗り越える話。
フェブラリーの持つ「能力」ってのが中々興味深いなー、と感心したものです。
スニーカー文庫版のあとがきには続編のアイデアが書いてあって、デュアル文庫版では、そのタイトルまで書いてあるのに、出たという話は聞きませんね。
○出海まこと『メガブレイド』
これは……伝奇物? 少女流花の身体の中に眠る魔剣ルシファー、および似たようなのの「使い手」たちが戦う話なんですけど。
最初からそのケはありましたが、どんどん18禁(エロい意味で(笑))っぽい方向に突き進んで行って、IV巻で止まってます。つか、もう続きが出ることはないんじゃないでしょうかね。残念。
○秋山瑞人『E.G.コンバット』(3rdまで)『鉄コミュニケイション』(ハルカとイーヴァ, チェスゲーム)『猫の地球儀』(焔の章, 幽の章)
『イリヤの空、UFOの夏』とかも持ってるんですけど、この辺りの方が好きだったり。
なんか勢いがあって凄い文章を書く人ですよね。
『鉄…』は、漫画の原作があるんですけど、サイドストーリー的な話で、よくまあ上手に絡めたもんだ、と感心しました。
『猫…』は、なんか奇妙な設定の世界で、猫とロボットがどうやらスペースコロニーに住んでる話。人間は?地球は?その他色々は、どうなってるのか? そして、彼らの戦いと冒険が、感動の結末へと向かいます。
『E.G.…』の、最後の筈の4巻目は、どうなってしまったんでしょう……?
○水杜明珠『ヴィシュバ・ノール変異譚』シリーズ
わかつきめぐみさんのイラストがぴったり合っている不可思議で優しい世界観と、なんかウラで動いている話が印象的な作品だったのですが……最後を憶えてない。というか、隠されてたところまでちゃんと語られたのかな?
持ってる中で一番新しい『ヴィシュバ・ノールの風によせて』は、なんか、取り留めのないことを書き綴ったような構成で、なんとなーく去って行ったような雰囲気なんですけど。
○山本弘『ギャラクシー・トリッパー美葉』(1~3)
14歳の美少女美葉が、学校の屋上でいきなり巡航ミサイルに道を訊ねられるところから始まる、なんかナンセンスな……なんだろう? 一応「スペースオペラ」とか書いてありますけど。
色んな宇宙人が出てきて、色んな超光速航法が出てきたのが印象に残ってます。
「ステルス航法」は、人間原理を応用して、みんなが目隠しをして「見なかった」ことにすれば、超光速で飛んでも相対性理論に違反したことにならない、というの。他にも、「信念航法」は、「相対性理論は誤りなり!」とかみんなで唱和して、その信念で限界を打ち破る。「アリバイ隠滅航法」は、移動元にある恒星に超新星爆発を起こさせ、宇宙船がそこにいたという証拠を隠滅してしまう。たかが宇宙船が一隻飛ぶだけのために恒星系を破壊してしまうという迷惑千万な航法。その他色々。
そういうのだけじゃなく、色んな宇宙人の、地球の常識を超えた考え方が無茶苦茶で、大変笑える話でした。
○涼風涼『ハローワールド』(青い記憶, BLAZE UP)
この間書いたエントリに出てきたゲームのノベライズ版です。サブタイトルは、ゲームで使われている歌の名前ですね。
ニトロプラスの作品のノベライズ版は結構持ってますけど、これを特に挙げたのは、たまたまこの間触れたから、です。
この作品、ラストでは、事件の6年後にすっ飛ぶわけですが、まあ、ヒロインたちが成長していること。特に、最初から色んな才能を見せていた他のヒロインと違ってなんか冴えなかった奈都美が、「遅咲きの天才少女」として凄いことに。
萌え系の絵柄に反してとんでもなくハードな話が展開した、ニトロプラスらしい話でした。
○野尻抱介『クレギオン』シリーズ
これもスペースオペラと分類されているようですが、なんとも優しい雰囲気の話が並ぶシリーズです。
主人公の少女、メイが、大人しいながらも色んな活躍を見せてくれて、なんともあったかい感じでした。
○谷川流『学校を出よう!』シリーズ
インターセプタ萌え!
○都築真紀『魔法少女リリカルなのは」
これも、この間レビューしたので挙げてみました。原作者によるノベライズ版ですね。
主になのはとフェイトの話なんですが、特にTVシリーズ第一期のノベライズ、とかいうわけでもないです。その周辺の色んな情景、という感じですかね。
さて、取り敢えず、本来の目的だった『涼宮ハルヒの消失』はちゃんと見つけたので、これから読み返してみようかな。
というか、前述のようにもう忘れてるので、劇場版を見たんでその原作を当たってみる、そんな感じで楽しめそうですね。
「としをとるのはステキなことです そうじゃないですか?」
一応、『ハルヒ』シリーズは『消失』含めて無事全部出てきました。正確に言うと、『憂鬱』は初版本が見つからず、以前探したときに行方不明と判断して買い直した第四版でしたが。
その過程で、なんか結構印象に残ってる作品が沢山出てきて、懐かしくなってしまいました。
今回は、それらのうち、ラノベ(でないものもいくつか入れましたが)を紹介してみましょう。考えるのが面倒なので、順不同です。
○栗本薫『セイレーン』『猫目石(上)(下)』
まあ多分、この人のは『グイン・サーガ』シリーズが一番有名だと思いますが、私はこの辺りが一番好きだったりします。
『セイレーン』は、桜井弘(ヒロム)/高(コウ)と「彼女」の時空を超えたつながりを描いた話です。「二人」の存在の仕方のあまりの違い、「彼女」の想いが非常に印象的な作品でした。
『猫目石』はアイドルの朝吹麻衣子を中心とする事件を描いた、栗本薫シリーズ、伊集院大介シリーズのコラボ作品で、これまたヒロイン麻衣子の想いが非常に印象的でしたね。
まあ、似ているといえば似ている。でも、この人の作品には、そういう傾向があるとも言えます。
○西谷史『ブレイン・介』
主人公の蒲生介は、16歳にして莫大な資産を運用している証券ディーラー達の間の有名人で、秘書みたいな存在のこれまた16歳の少女、野亜光とともに、コンピュータで脳をコントロールしようとしている組織とやりあう話です。
続編も持ってた筈なんですけど、出てきませんでした。つか、続編でも完結してなかったような記憶が。
この作者は、『デジタル・デビル・ストーリー』シリーズで有名だと思いますが、あれ、パソコン雑誌(多分『Oh!PC』)にほんの数ページで掲載された短編から始まったんじゃないかな。Wikipediaには書いてないですけど。
○山本弘『時の果てのフェブラリー』(角川スニーカー文庫版, 徳間デュアル文庫版)
地球のあちこちに、いきなり通称「スポット」と呼ばれる異常現象が発生して、大変なことになります。そこに、特殊な能力を持つ(というか普通の能力が欠けている?)ヒロインのフェブラリーが乗り込んで、その正体を探り、それを相手取ってなんとか危機を乗り越える話。
フェブラリーの持つ「能力」ってのが中々興味深いなー、と感心したものです。
スニーカー文庫版のあとがきには続編のアイデアが書いてあって、デュアル文庫版では、そのタイトルまで書いてあるのに、出たという話は聞きませんね。
○出海まこと『メガブレイド』
これは……伝奇物? 少女流花の身体の中に眠る魔剣ルシファー、および似たようなのの「使い手」たちが戦う話なんですけど。
最初からそのケはありましたが、どんどん18禁(エロい意味で(笑))っぽい方向に突き進んで行って、IV巻で止まってます。つか、もう続きが出ることはないんじゃないでしょうかね。残念。
○秋山瑞人『E.G.コンバット』(3rdまで)『鉄コミュニケイション』(ハルカとイーヴァ, チェスゲーム)『猫の地球儀』(焔の章, 幽の章)
『イリヤの空、UFOの夏』とかも持ってるんですけど、この辺りの方が好きだったり。
なんか勢いがあって凄い文章を書く人ですよね。
『鉄…』は、漫画の原作があるんですけど、サイドストーリー的な話で、よくまあ上手に絡めたもんだ、と感心しました。
『猫…』は、なんか奇妙な設定の世界で、猫とロボットがどうやらスペースコロニーに住んでる話。人間は?地球は?その他色々は、どうなってるのか? そして、彼らの戦いと冒険が、感動の結末へと向かいます。
『E.G.…』の、最後の筈の4巻目は、どうなってしまったんでしょう……?
○水杜明珠『ヴィシュバ・ノール変異譚』シリーズ
わかつきめぐみさんのイラストがぴったり合っている不可思議で優しい世界観と、なんかウラで動いている話が印象的な作品だったのですが……最後を憶えてない。というか、隠されてたところまでちゃんと語られたのかな?
持ってる中で一番新しい『ヴィシュバ・ノールの風によせて』は、なんか、取り留めのないことを書き綴ったような構成で、なんとなーく去って行ったような雰囲気なんですけど。
○山本弘『ギャラクシー・トリッパー美葉』(1~3)
14歳の美少女美葉が、学校の屋上でいきなり巡航ミサイルに道を訊ねられるところから始まる、なんかナンセンスな……なんだろう? 一応「スペースオペラ」とか書いてありますけど。
色んな宇宙人が出てきて、色んな超光速航法が出てきたのが印象に残ってます。
「ステルス航法」は、人間原理を応用して、みんなが目隠しをして「見なかった」ことにすれば、超光速で飛んでも相対性理論に違反したことにならない、というの。他にも、「信念航法」は、「相対性理論は誤りなり!」とかみんなで唱和して、その信念で限界を打ち破る。「アリバイ隠滅航法」は、移動元にある恒星に超新星爆発を起こさせ、宇宙船がそこにいたという証拠を隠滅してしまう。たかが宇宙船が一隻飛ぶだけのために恒星系を破壊してしまうという迷惑千万な航法。その他色々。
そういうのだけじゃなく、色んな宇宙人の、地球の常識を超えた考え方が無茶苦茶で、大変笑える話でした。
○涼風涼『ハローワールド』(青い記憶, BLAZE UP)
この間書いたエントリに出てきたゲームのノベライズ版です。サブタイトルは、ゲームで使われている歌の名前ですね。
ニトロプラスの作品のノベライズ版は結構持ってますけど、これを特に挙げたのは、たまたまこの間触れたから、です。
この作品、ラストでは、事件の6年後にすっ飛ぶわけですが、まあ、ヒロインたちが成長していること。特に、最初から色んな才能を見せていた他のヒロインと違ってなんか冴えなかった奈都美が、「遅咲きの天才少女」として凄いことに。
萌え系の絵柄に反してとんでもなくハードな話が展開した、ニトロプラスらしい話でした。
○野尻抱介『クレギオン』シリーズ
これもスペースオペラと分類されているようですが、なんとも優しい雰囲気の話が並ぶシリーズです。
主人公の少女、メイが、大人しいながらも色んな活躍を見せてくれて、なんともあったかい感じでした。
○谷川流『学校を出よう!』シリーズ
インターセプタ萌え!
○都築真紀『魔法少女リリカルなのは」
これも、この間レビューしたので挙げてみました。原作者によるノベライズ版ですね。
主になのはとフェイトの話なんですが、特にTVシリーズ第一期のノベライズ、とかいうわけでもないです。その周辺の色んな情景、という感じですかね。
さて、取り敢えず、本来の目的だった『涼宮ハルヒの消失』はちゃんと見つけたので、これから読み返してみようかな。
というか、前述のようにもう忘れてるので、劇場版を見たんでその原作を当たってみる、そんな感じで楽しめそうですね。
「としをとるのはステキなことです そうじゃないですか?」
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