MESSAGE 4
【特別調査委員会の背信行為】
富士本淳は犯罪を行った。「犯罪者でないものを犯罪者に仕立てるため」に取締行政や司法当局、裁判所を使って、告発するなどするという意味で犯罪である。
その意図をもった富士本淳と特別調査委員会の3人である政木道夫、松尾宗太郎、深山美弥は共謀して、このように2017年8月30日に開示された特別調査委員会の報告書を作り上げた。これは富士本淳と同罪となる。
その中で特別調査委員会を犯罪集団のIRとして機能させ、社会の混乱を招くような報告をした。到底許されるべきことではない。
特別調査委員会の報告書が、不十分かつ悪意に満ちた調査活動のまま、一方的に私や臼井孝裕を陥れる執筆をし、いかに虚偽の内容を綴っているか、下記に私から事実を綴り、最後に、臼井孝裕が提出した陳述書を<原文のまま>添付し、初公開としました。
読まれた皆さんは、ご判断下さい。
【特別調査委員会が指摘する「小切手振り出し」相関図】
【特別調査委員会の報告書】
◆特別調査委員会の報告書
※2017年8月30日開示の特別調査委員会報告書(開示版)及びユニバーサルエンターテインメント公式サイトより重要な部分を抜粋したものである。
▼ユニバーサルエンターテインメントIRによる概要
https://www.universal-777.com/corporate/news/pdf/2017/IR_20170830.pdf
(2頁:ユニバーサルエンターテインメント公式サイトIR「特別調査委員会の報告書の概要」より)
②TRAからの小切手の振り出し
岡田氏は、2015年5月11日、岡田氏はTRAの経理担当者に指示をして、1600万香港ドル(2億円相当)の小切手(以下「本件小切手」といいます。)を作成させ、これに署名して振り出した。さらに、本件小切手は、同月14日、第三者より取立てに回され、TRAの香港ドル口座から1600万香港ドルが支払われた。
▼振出し先が意図的に怪しさを増すために「第三者」などと誤記している。
岡田氏は、本件小切手の振出しの前に当時の根岸取締役管理本部長に対して自己の役員報酬の増額を求めるなどしていたころから、岡田氏が本件小切手に基づいてTRAの香港ドル口座から1600万香港ドルを支払わせたことは、岡田氏個人の利益を図る目的であったと考えられる。
また、このような取引について、定められた社内手続きを経ずに独断で行った。
▼社内手続きは、根岸良直が役員会で提案し、審議を仰ぐべき内容です。
日本で行うべき行為をわざわざ香港で行った。
臼井孝裕に対する支払を、李氏に対する貸付の件と同様に私が唯一代表をつとめるTRAで行うとしたことは背任行為であり、許されるべきではない。
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特別調査委員会 調査報告書(開示版)
※わかりやすいよう、甲乙丙等表記を個人名に変えています。
※元号表記を西暦に統一しています。
◆10ページより
第4 TRAの1600万香港ドルの小切手の振出しについて判明した事実
1 TRAの預金口座間の1600万香港ドル(200万米国ドル相当)の資金移動及び同額の小切手の振出し
(1) 岡田氏は、2015年4月ころ、根岸良直に対し、電話で、「俺の報酬を20億円にしてくれ。俺がカジノを成功させてやるから。」などと、役員報酬を増額するよう申し向けたが、根岸良直は、役員報酬のことは社長(富士本淳)と相談してもらいたいこと、期中に役員報酬の変更がはできないことを述べて、応じなかった。
(2) 岡田氏は、2015年5月11日、東京にいた根岸良直に電話をかけ、「なんで俺が言ったことをやらないんだ。2億円が必要だから、すぐにチェックを用意しろ。」などと怒鳴りつけて命じた。 その後、岡田氏は、TRA事務所において、ジョアンナに対し、200万米国ドルの小切手を用意するように指示した。 (中略)~
▼そもそも、根岸良直管理本部長に対して大株主である私が株主総会の議事で決まるような内容を直接指示することなどない。
私は40年近く社長を務め、役員報酬の規定など常識的な話は知っている。
公開企業の筆頭株主でもあるその代表者が、そのような増額要求などするはずがない。あり得ない。
根岸良直が供述した異常な内容で虚偽の報告である。
これほど愚かなことを書くという特別調査委員会は背信や背任行為で訴訟を受けるであろう。
◆11ページより
ジョアンナは、岡田氏に本件小切手等を手渡す前のころ、根岸良直に電話又はSMSで連絡をとり、岡田氏から小切手を作成するように命じられたことなどを報告した。
根岸良直は、ジョアンナに対し、目的の分からない岡田氏の資金の持ち出しについて責任を問われないよう、稟議書には起案者の署名をしないように申し向け、ジョアンナは稟議書に署名しなかった。なお、根岸良直もこの稟議書には署名していない。
▼この小切手を発行する段階で、根岸良直はもう私を陥れるために背信行為を行っていることを自ら明らかにしている表現です。
稟議書に署名をしないというのは、ロジカルに考えると非常に不可解です。
自分達が正当な行為をしているのであれば堂々と署名すればいいことで、
根岸良直の職責を考えると、異常な話である。
また根岸良直は、ジョアンナという部下の女子担当まで巻き込んでおり、根岸良直の意地汚さが見て取れる。
◆13ページより
(5) 根岸良直は、ジョアンナに対し、TRAからのカマックに対する200万米国ドルの支払の稟議書を起案するよう指示し、ジョアンナは、2016年4月15日、根岸良直の説明に従い、「カマック氏より約100点の美術品及び骨董品を購入するための代金として、カマック氏に対しUSドル2,000,000を支払いたく、申請いたします。」と記載した稟議書を起案し、岡田氏の署名を得て承認を受けた。なお、岡田氏は、署名する際、稟議書の余白に「慎重にしたいですね」と手書きで記載した。
▼稟議書の余白については通常書かないが、何かあった場合に備えて、メモを残してあるに過ぎない。
その後、根岸良直は、同月18日、岡田氏の承認を受けた稟議に基づき、F銀行の送金依頼書に根岸が署名した上、メイン口座からカマックの指定口座に200万米国ドル相当の1553万5630香港ドルを送金した。
根岸は、上記の送金について、2016年4月18日16時19分ころから19日13時41分ころにかけて、臼井孝裕に対し、
「岡田氏にサインをもらったのでF銀行b支店から送金します。USD2M」、「問題は、リスト!二種類のリストを作ってください。」
「リスト頼むよ。会計士を騙さないとヤバい!難儀だわ」とのSMSを送信した。
◆15ページより(検討・総括)
5 本件小切手の振出しについての検討
(1)上記1ないし4のとおり、岡田氏は、2015年5月ころ、根岸良直に対して自己の報酬を増額するよう求めたものの増額できなかったところ、根岸良直が東京にいた2015年5月11日、岡田氏がTRA事務所においてジョアンナに指示をして、1600万香港ドル(2億円相当)の本件小切手を作成させ、これに署名して振り出したこと、本件小切手は、同月14日、SKYRISE社により取立に回されて1600万香港ドルが支払われたことが認められる。
また、岡田氏は、ジョアンナに指示して本件小切手をキーチョに交付し、最終的にはSKYRISE社(キーチョの会社)に交付されたものと推認される。
▼筆頭株主や代表役員という私の立場から考えても、部下には労いの言葉はあったとしても特別に命令したり指示するようなことはない。 岡田氏職にとっての部下は上級クラスの役員であり、役員を通して話をするのは当たり前のことである。
岡田氏が本件小切手を何に使ったのか、その具体的な理由や、本件小切手がSKYRISE社に交付された経緯について、岡田氏が当委員会のヒアリングに応じなかったため不明である。
▼特別調査委員会のヒアリングには私は香港にいてその時は出頭できないと返答し、弁護士に別の日を指定していたのにも拘らず、勝手に話をすすめた。
記載の内容は事実でないことを、あたかも事実のように書き込まれている、これも当然、背任かつ背信行為である。
しかし、岡田氏が本件小切手の振出しの前に自己の報酬の増額を求めていたこと、受取人欄を白地で振出していること、TRAの米国ドル口座からメイン口座に1600万香港ドルを送金する稟議書の余白に「美術品の手数料として支払ます。」と手書きで記載していること、TRAにおいて該当する美術品の購入はないことに鑑みれば、岡田氏の個人的な用途に使うために本件小切手を振出し、TRAをして1600万香港ドルを支払わせたものと考えられる。
(2)ア 岡田氏は根岸良直に対し、自己の報酬を増額させる理由について、「俺がカジノを成功させてやるから」などと言っていたようであるが、2015年5月当時、TRAの子会社であるTRLEIが行っていたフィリピンのカジノ施設は建設中の段階であり、その段階でカジノを成功させるという希望や欲望があるからといって、岡田氏の報酬を年額20億円にまで増額する合理的な理由にはならない。
この当時、年額20億円もの報酬に見合うだけの利益がTRAにあったわけではなく、それにもかかわらず岡田氏の報酬を増額して支払うことには、単に岡田氏の個人的な利益を図り、TRAに経済的損失を与えるものにほかならない。
イ 根岸良直は本件小切手による1600万香港ドルの支払いが美術品の購入のためであったとする根拠資料として、請求書1または2を基に元々記載のない作成日を付記した請求書を作成して利用したと認められる。
TRAがカマックから絵画を購入する手配をしたのは臼井孝裕であるところ、臼井孝裕がカマックとの間で手配を行ったのは一度であり、その対価は、2016年4月18日にTRAのメイン口座から200万米国ドル相当の1553万5630香港ドルを送金して支払っている。
したがって、2015年5月14日に本件小切手に基づいて1600万香港ドルが支払われたことは、TRAがカマックから50点の美術品を購入したこととは無関係である。
それにもかかわらず、根岸良直が上記のような操作をしているのは、本件小切手による1600万香港ドルの支払について、その使途先を明らかにすることができないため糊塗したものである。
ウ 岡田氏はTRAの預金口座間の送金のための稟議書に、「美術品の手数料として支払ます。」と記載しているが、この記載からは、美術品を購入するための何らかの手数料のように解され、美術品そのものの代金とは解されない。
また、この美術品がどのような美術品なのか、だれのための美術品なのか、支払先が誰なのかなどの詳細は明らかではない。
岡田氏個人のための美術品であったとすれば、明らかに岡田氏個人の利益を図る目的でTRAに1600万香港ドル(約2億円)の経済的損失を与えたものである。
また、TRAには、1600万香港ドル(約2億円)が購入手数料になる高額な美術品やあるいは同金額に相当する美術品の存在は確認できない(臼井が手配してカマックから購入した絵画は無関係である。)。
しかも、子会社管理規定においては、「重要な財産の取得」に該当する「動産(機械等)の購入」は事前協議項目となっており、少なくとも2億円もの購入手数料が必要になる高額な美術品あるいは2億円に相当する美術品の購入には事前協議を経る必要があったが、必要な社内手続きはおこなわれていない。
美術品の購入手数料等として2億円を支出することがTRAの利益になるものであるならば、社内手続きを経て実施すればよいのであって、それにもかかわらず、岡田氏が社内手続きを経ずに実施したのは、岡田氏自身がこの支出がTRAの利益になるとは認識していなかったからにほかならない。
(3)以上からすると、岡田氏が本件小切手に基づいてメイン口座から1600万香港ドルを支払わせたことは、岡田氏個人の利益を図る目的でTRAの預金を使い込んで経済的損失を与えたものに他ならない。
またこのような取引について、定められた社内手続きを経ずに独断で行ったことは、極めて重大な内部手続違反である。
▼①キーチョへのコンサルタント料を小切手の振出し、
②カマックへの美術品を送金、で分けるのであれば、目的も使途も明らかである。
このように特別調査委員会の報告書は、いかに事実を意図的に歪曲させ、悪意をもって意図的にすり替えていることがわかる。
特別調査委員会は背信行為で訴え、賠償請求をする。
根岸良直とともに訴訟に持ち込む。
【臼井孝裕の陳述書】
以下に、臼井孝裕氏の供述書を初公開します。
報告書と臼井氏の陳述に、これほどのギャップがあること自体が驚くべきことである。
ここまでのギャップがあるようなことを特別調査委員会は富士本淳と共謀し、あたかも私を犯罪者に仕立て上げるように報告書を作成していることが明らかである。
報告書は臼井孝裕の2017年7月の陳述を基に構成されているが、以下の陳述書はその後、今年になって書かれた。当時のヒアリングの状況や経緯についても綴ってある。
そもそもであるが、臼井孝裕の陳述書にもあるように、私はこの件について一切関知していない。
※一部、名前をフルネームにした。
陳述書
令和元年7月
臼井孝裕
1 私(臼井孝裕)は、平成29年7月14日、お台場ヒルトンホテルに呼ばれ、特別調査委員会のヒアリングを受けました。
このヒアリングの異常な様子については、平成29年9月27日付陳述書で申し述べた通りです。
このヒアリングの際に、弁護士3名(政木道夫、松尾宗太郎、深山美弥)、富士本淳氏、麻野憲志氏、竹内東司氏、佐野正幸氏が客室に在室し、それほど大きな客室ではなかったので、私は7名に取り囲まれるような形で弁護士の質問を受けました。主に深山弁護士が質問をしながら、聴き取り内容を入力するという形でした。その入力されたものがヒアリングの後プリントアウトされ、そこにサインを求められました。
そのようにして出来上がったのが平成29年7月14日付陳述書です。
この陳述書は、作成経緯からも明らかなように、私が予め作成したものではありません。
また、この陳述書を作成するにあたって必要な情報をメモとして持参した事実もありません。
私に対するヒアリングは、既に別の陳述書で申し上げましたが、尋問を受けているような威圧感を感じたものです。
また、事前に、富士本淳氏や徳田一氏から会社と家族を守りたいのであれば、こちらサイドに付くようにと何度も言われていました。
具体的には、「こちらサイドに付かなければ、お前の会社もおまえも危ないぞ。」と言われ、また、私が不正行為等を行っていないにもかかわらず、「お前の不正行為をもみ消してやる。」などと脅かされていました。恐怖を感じながら、ヒアリングに応じることになりました。
岡田会長を追い落とすためのヒアリングであることは何度も繰り返し言われていましたので、岡田会長にはこの話はできませんでした。
実際のヒアリングでは、私が思った通り述べても、そのまま受け取ってくれる雰囲気は全くなく、予め予定されている作文に沿うような答えを引き出すために何度も質問を角度を変えて繰り返されました。
そして、弁護士の予定している答えに辿りつくまで無理やり回答を捻じ曲げられたのです。
2 私が陳述書で述べたことになっている内容については、主に、キーチョに対する2億円の小切手の交付と、カマックから買い受けた絵画の代金2億円の支払い(送金)です。それぞれについて、以下に真実を申し述べます。
3 キーチョへの小切手の交付について
私は、当時、アルゼゲーミングの代表者としてマカオを中心に仕事をしておりました。
岡田会長は、オカダマニラプロジェクトのために、マニラの工事現場に朝から晩まで詰めている状態でした。
オカダマニラプロジェクトの中心は、カジノです。私は、カジノのメッカであるマカオからカジノに必要なノウハウを持った人間をオカダマニラプロジェクトに参画させることを行っていました。
すなわち、ゲーミングを中心とした運営組織のメンバーを集めることを依頼され動いていました。
しかし、ホテルや飲食部門については、私は門外漢であり、そのスペシャリストが必要と考えていました。
私は、2014年末か2015年初め頃、キーチョ氏と知り合いました。
キーチョは元々ハイアットホテル出身のフィリピン人のビジネスマンでした。
私は、オカダマニラのために、信頼できるフィリピン人を探していましたので、このキーチョ氏にコンサルタントとして関わってもらうことを考えました。
私は、岡田会長に「フィリピン人の特性を考えて信頼出来るフィリピン人をコンサルタントとして雇った方がいいのではないか」と申し上げたことがあります。
その際、岡田会長は、「信頼できる優秀な人間であれば考えてよい」とおっしゃっていたので、私は、岡田会長にも会っていただきました。
岡田会長は、「臼井に任せる」とおっしゃってくださったので、私はキーチョ氏との面談を何回か行いました。
キーチョ氏は、ホテル事業やレストラン事業に精通し、特にフィリピンの特性を念頭に様々なアドバイスをできると話し、実際にそのようなホテルやレストランに私を連れて行ったこともあります。さらには、フィリピンの特殊な一部の人たち(財閥)による国の経済の支配などの話をし、フィリピン人を事業に参画させるときにはその人物の背後関係などにも注意を払わなくてはならないなどと教えてくれました。そして、TRLEの外部役員(フィリピン人)3人についてはそれぞれの評価を交えて、外部役員構成については改めて再考した方がよいのではないかともアドバイスしました。
私は、岡田会長から信頼できる優秀な人間であればコンサルタントとして雇うことを考えてもよい、臼井に任せるとおっしゃっていただいていたので、私はキーチョ氏とコンサルタント契約を結ぶべきと考え、キーチョ氏にその旨の回答をしました。 将来的に社外取締役となるかどうかについてもキーチョ氏から問い合わせがありましたが、それは私が決められることではないとして先送りにしました。
とりあえずの着手金として200万ドルの請求がありました。
私はこの請求を当時のUEの管理本部長である根岸に伝えました。
なぜ、この請求を根岸に伝えたかというと、オカダマニラを経営するのはTRLEですが、TRLEはUEの100%子会社であるTRAの100%子会社であり、UEの管理本部長がそのすべてを取り仕切っているからです。
また、私はアルゼゲーミングという会社の人間であり、オカダマニラのプロジェクトにいわば手伝いとして関与していましたので、私がそのような金額の決定、支払いをする立場にはなかったからです。
私は、根岸から連絡を受け、小切手を受け取りに香港まで赴きました。
根岸は、部下のジョアンナに作成を指示し、私は、そのジョアンナが作った小切手を受け取りました。私が渡された小切手は宛先無記名のもので、1600万香港ドルのものでした。私は、キーチョ氏に会い、その小切手を手渡しました。
このように、私からキーチョ氏の請求金額を伝えられた根岸は特に私にその金額の根拠について尋ねることもなく、根岸の権限で支払いを決定し、そして彼は香港ドルで支払いをしました。私はもちろんなぜ香港ドルの小切手での支払いとなったのか知りません。根岸がオカダマニラ(TRLE)の小切手ではなくTRAの小切手を振り出した理由も私にはわかりません。
この点は当時から不思議に思っていました。
4 その後、キーチョ氏は、私を通じ、オカダマニラプロジェクトに様々なアドバイスをしてくれました。
具体的には、フィリピンにおける経済の特殊構造や人的(敵味方)関係、さらには政界とのつながりなどを具体的に説明して、関わる業者についてもアドバイスをしてくれました。また、キーチョ氏は、外部役員の再構成について以前から話をしていましたが、以前にも増して早く行うべきであるとのアドバイスをしていました。
キーチョ氏には1600万香港ドルの着手金を払った以降は金銭の支払いをしていません。
約1年程経った後、キーチョ氏からコンサルタント契約をきちんと締結したい、あるいはTRLEの社外取締役にしてもらいたいとの話がありました。継続してTRLEの仕事をしたいと考えたものと思われました。私は、正式に契約をするにあたっては、社内手続きが必要なのでその申出書と履歴書を出してもらいたいと要請しました。それを受けてキーチョ氏は2016年5月31日に、TRLEのCOO(最高執行責任者)である私宛にその申出書と履歴書を送ってきました。
なお、私は2016年初頭にTRLEのCOOに就任しています。
特別調査委員会で作られた私の陳述書では、私が岡田会長にキーチョ氏を紹介したところ、その後、岡田会長がキーチョ氏とどのような話をしたか全く知らないが、その後突然岡田会長からキーチョ氏に小切手を渡すように言われたということになっていますが、それは全く事実とは異なります。
そのことは前段までに述べた経過で明らかなのです。
さらに言うと、岡田会長は英語が話せませんので、私の知らないところで岡田会長がキーチョ氏と話を進めることは絶対にあり得ないのです。
5 次に、絵画の購入代金約2億円の支払いについて私の知っている事実を申し上げます。
私は、キーチョ氏と話をしている中で、将来オカダマニラのフロントや廊下などに飾る絵画が必要になるであろうという話をしました。
キーチョ氏は、自分の知り合いであるカマック氏が所蔵する絵画の話を紹介してくれました。
私がオーストラリアに行ったのは2016年2月ですので、カマック氏の紹介を受けたのは2015年の11月か12月かと思います。
特別調査委員会では、私は、2016年2月か3月頃、岡田会長から美術品を買ってきてほしいと言われたと陳述したことになっています。
しかし、事実は先に述べた通りで、岡田会長から美術品を買ってきてほしいと言われたことはありません。岡田会長がカマック氏の所蔵する絵画を購入することを私に指示した事実はありません。
そもそも岡田会長は名前も知らず面識もありません。
私は、オカダマニラプロジェクトに必要な絵画が購入できるのではないかと考え、カマック氏に会い、私の判断で50点ほど購入したいと考えているということを伝えました。カマック氏は、代金としては2億円ほどになると言ったので、私は根岸に会社で出してもらえる金額の相談しました。根岸は、私に対し、「2億円くらいなら可能」との返事をしました。管理本部長である根岸からそのような回答をもらったので、私はカマック氏から絵画50点を購入することを決めました。
根岸は最初フィリピンの会社であるEAGLE1という会社に資金が4億円相当眠っているので、それを使えばいいと回答しました。EAGLE1というのは、私の記憶では、オカダマニラの土地の保有会社であったと思います。
しかしその後、根岸から、EAGLE1の金は使えないので、フィリピンの工事会社を使って支払うという連絡がありました。根岸は私に対し、カマック氏から Trans Asia Construction Dev’t Corp. に対しその2億円の請求書を作って、根岸に手元に届くようにしてほしいと言いました。
私はカマック氏に連絡をし、カマック氏は私の要請に応じてその請求書を作成し、私にメールで送信しました。私はこれを根岸に送付しました。
ところが、根岸からこの請求書に応じての支払いができないとの連絡がありました。
理由については教えてくれませんでした。私は理由を説明できないままカマック氏に顛末を報告しました。カマック氏は「どこに宛てて請求書を切ればいいんだ」と半ば怒り気味でした。
私が、根岸にいったいどうすればいいのかとクレームを述べるなどしていたところ、根岸は2016年4月頃、「TRAに宛てて請求書を出してほしい」と言いました。
私は、とにかく支払いの約束を果たしてもらいたいので、今度は大丈夫ですねと確認した上で、カマック氏にTRA宛の請求書を出してもらいました。
2億円の送金は、根岸がカマック氏に送金をしています。また、カマック氏は、その送金を受けて絵画50点をオーストラリアからフィリピンに送って保管しています。
現在、この50点の絵画はオカダマニラに渡されていませんが、オカダマニラに渡されるべきものです。
6 ところで、特別調査委員会で作成された私の陳述書の10頁の下から5行目以降の内容について、申し述べます。
これは、私の陳述書の添付書類の最終頁の2015年5月31日付のカマック氏からTRAに宛てた請求書についての陳述です。この請求書についても私や岡田会長に対する何らかの嫌疑をかけるために用意されていたようですが、実はこれは根岸が作成を依頼したものです。
根岸はカマック氏との取引が終わった翌年の2017年になって、カマック氏の絵の取引についての請求書をもう1通作ってほしいと言ってきました。
根岸は「リスト」という言葉を使っていたと記憶しています。2016年4月の取引の請求書とは別に2015年5月末日付で同じ内容でよいので絵の取引の請求書(「リスト」)を欲しいと言うのです。
私は、既に出しているのになぜ同じものが必要なのか、しかもなぜ虚偽の日付をいれなくてはならないのか全く理解できなかったので、根岸に対し、「もう出していますよね」と質問しました。
根岸は監査に必要だ、「会計士を騙さないとヤバい」などとしか述べませんでした。
おそらく、2015年の支払いの処理について監査が入り、2億円分説明がつかないので、カマック氏の取引を2015年に行ったと偽装したものと思われます。
根岸は、岡田会長に関連づけた弁解(例えば、岡田会長に無理難題を言われ、その処理のために偽装する)は言っていません。管理本部長の根岸は残念ながらこのようなことを平気でやっていた人物です。
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