18日に行われたドラフト会議。皆さんご存じの通り、ドラゴンズは“相思相愛”の東邦高の石川昂弥を引き当てた。一本釣りを狙っていたものの、ふたを開けてみれば3球団競合。それだけ高校屈指の打者として石川の将来性が評価されていた証しだろう。
会見場はガラス張りの壁に囲まれ、外からは多くの東邦高の生徒が見守っていた。テレビ越しに「開けてください」のアナウンスとともに与田監督がクジを開くと、右手を掲げてガッツポーズ。静寂が一気に大歓声に変わり、会見場で抽選の行方を見守っていた石川にも笑みがこぼれた。
共同会見を終えると、学校の中庭で野球部員らに囲まれて胴上げ。続いて騎馬を組む時になると、手が汚れるのを気にして「靴を脱いでいいですか?」と報道陣に時間を取ってもらっていた。プロへの一歩を踏み出した運命の日にも、周りに気遣いができる石川の優しさが表れていた。