オーディオで重要になるのがラインレベルの信号のクオリティですね。
でも、実際あまりラインレベルを紐解いて確認したことがありません。
入力インピーダンスも高いですし、電圧も低く、1V未満がほとんどでしょう。
これまで、ケーブルの確認は、スリーサイズ(LCR)を確認して、どの様な仕様の物が使われているかも簡単に確認してきました。
RCAケーブルを簡易測定で比較(ELECOM DH-WRN30) - pp audio blog
ラインのケーブルなり、入出力インピーダンスなり検討する上で、まず、DACの状態が重要、基本ですので確認してみたいと思います。
DACーX6Jは、評判のよいDACの廉価版としてしられています。
リファレンスと良いと思い選定しています。
(ヘッドフォン出力の確認ではないので、ご了承を。)
ライン出力波形をみて、周波数特性が、フラットではないこと。20kHzにおいては、変動あること。少しびっくりでした。
基本特性測定
DAC-X6Jの仕様
- ハイレゾ対応(USB:24bit/96kHz・光&同軸:24bit/192kHz)高性能DAC!デジタル入力はUSB/OPTICAL/COAXIALの3系統入力切り替え可能
- DAC部ICにCIRRUS LOGIC社の上位クラスIC「CS4398」を採用
- ヘッドホンアンプ部にヘッドホンアンプIC最高峰と称されるTi社「TPA6120A」を採用
- アナログシグナル調整・増幅部ICの電源を安定化正負電源供給とし、ノイズや歪みを極端に抑え込むことでクリアーな音質を実現。
- ACアダプター必須(別売) DC12V/1A DCジャック5.5mm×2.1mm(センタープラス)
(Amazon様より引用)
ラインレベルの仕様は、記載がみつかりませんでした。歪み率とかSN比、周波数帯域とか、ほしいところです。
FX-AUDIO- DAC-X6J[ブラック]高性能ヘッドフォンアンプ搭載ハイレゾ対応DAC 最大24bit 192kHz
- 出版社/メーカー: North Flat Japan
- メディア: エレクトロニクス
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ライン出力インピーダンス測定
ラインインピーダンスを測定してみたいと思います。でも回路そのものの抵抗を測定するわけにはゆかないので、ダミーの入力抵抗を用いて行ってみました。
これを、ライン出力につなげて、正弦波を発せさせ、抵抗による違いから求めます。
概略回路では
こんな感じです。
抵抗は、1k、10k、47kの3種類を使いました。
1kぐらいで受けてあげたいと考えているのもありますので。
抵抗もテスターで測定。精度は、ありますが、一つの測定器で測定すれば、相対値としては、使えると思いますので。
DACの設定は、-10dBにて行いました。
さすがに1kでは、低くなり、360mV程度、47kでは、560mV
これより計算すると約560Ωということがわかりました。
1k以下ですので、そこそこでは。(100Ω程度が理想ですが)
周波数特性
この抵抗を使って、周波数特性も確認してみました。さぞカタログに乗っている、フラットな波形を予想していたのですが。
10kHz以下は、多少ふらつきはありますが、0.2dB程度。ですが、10kHzを超えると、途端に減衰 20kHzに至っては-2dBに。
ハイレゾが泣きます。
高周波数のゆらぎ
測定していて、20kHzの減衰もさることながら、波形は がなん かちらちら、
上下のゆらぎが出ています。
重ね書きで測定すると、10k、20k、22kと早くしてゆくと、波形が太くなってきます。
これは、どうもAmpの電源が弱いのではと。いつもの、電源リップル取虫が騒ぎ出しそうです。
FFT測定(1KHz)
ついでですので、観測をFFT演算させてみました。ジッタや高調波の成分があれば、
見えるはずです。
やはり、DAC-X6Jには、なにか改善ポイントがあるようです。それにしても、Onkyoの化石みないた、DACは、ハイレゾではないにしても、優秀であることが、改めてわかりました。
周波数特性比較(ハイレゾ vs 化石)
使う予定のなかったDACですが、意外と良いのでは...
SE-U33
懐かしいですね。
周波数特性の比較を行ってみました。
Onkyoは、10k以上になると少しレベルが上昇しますが、20kまできっちり再生しています。一方ハイレゾDAC-X6Jは、10kから減衰です。ゆらぎもありました。
FFTも確認
いいですね。
まとめ
ラインケーブルの減衰や、受信側のインピーダンスによる影響の確認をするために、まずベースであるDACの特性を調査したのですが、思いの外、改善すべきところがあることに気づく結果となりました。
ハイレゾのDACは、見た目のスペックが魅力ですが、やはり20kHzをきちんと抑えたDACであるのが条件で、廉価版は、そのあたりのスペックが表記されていないので注意すべきでしょう。
結局最初の目的のDACは使えず、化石のSE-U33の評価もしてしまったことに。
ラインケーブルの特性の差を確認するにに、ONKYOのDACは、そこそこですので、使用してみたいと思います。
ゆくゆくは、ハイレゾで、50kHzまできっちり出力するDACを探して評価もレベルアップしてゆきたいです。
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時折、掘り出し物の、低ノイズのアンプが出品されているかもしれません。