pp audio blog

オーディオと電源回路 ピアニシモを聞くために

FX-Audio DAC-X6J ① 現状確認

比較的手に入りやすいDACにFX-Audioシリーズを使われている方も多いと思います。

OpAmpもソケット仕様になっていて楽しめるのも魅力です。

でも、 Line レベルの確認を行っていて、20kHzが減衰かつ、ゆらぎが生じているのが観測されました。おそらく電源のリップルが起因しているのと思い、リップル取り虫が騒ぎ始めましたので、お届けしたいと思います。

今回は、No1として、現状確認、リップル確認をお届けします。

f:id:MatsubaraHarry:20191015161730j:plain



 調査内容

 調査内容は

  1. ライン出力インピーダンス測定
  2. ライン出力周波数特性
  3. 電源リップル測定
  4. OpAmp電源リップル測定

を行いました。

 少し、重複する内容もございますが、既にお読みになっている方は、飛ばして頂ければ。

出力インピーダンス測定

 出力インピーダンスは、ダミー負荷(抵抗)の値いを変化させ、底から求めました。

f:id:MatsubaraHarry:20191015154252j:plain

簡単なジグと正弦波発生プログラムとテスターがあれば、どなたでもできます。

今回使った信号発生プログラムは、PCプログラムのWaveGeneです。

テスト信号発生ソフト WaveGene

周波数特性

数端数特性も正弦波発生プログラムで一つずつ発生して、電圧を読み取り実施。

10Hzから20kHz22kHzまで、E6系列でおこないました。

スイープで行いたかったのですが、もう少しメモリの多いオシロスコープでないとできなさそうでしたので。

f:id:MatsubaraHarry:20191015155148j:plain

20kHzで、-0.46dB減衰しています。

ちなみにOnkyoのSE-U33と比較すると

f:id:MatsubaraHarry:20191015155301j:plain

少し持ち上がっていますが、20kHzまで伸びています。変動幅が小さいです。

高周波波形確認

電圧を測っていて、高周波は、どうも揺らいでいるのがわかりました。

f:id:MatsubaraHarry:20191015155449j:plain

波形が太くなっているのが、ゆらぎ(振幅の上下)です。

Onkyoでは、見られませんでした。

f:id:MatsubaraHarry:20191015155529j:plain

20kHzのFFTを測定すると、Onkyoの方は、膨らみがなく、良好でした。

電源確認

電源が原因との予想から、分解して、状況を確認してみました。

f:id:MatsubaraHarry:20191015155827j:plain

 

大本電源(+/- 8V)

中央の電解コンデンサの部分を測定してみると

f:id:MatsubaraHarry:20191015155952j:plain

PWM制御のノコギリ波が現れました。不思議なことにマイナス電圧には、見られません。

 OpAmp電源

OpAmpの電源も同じ様に測定すると、少しなめらかになっていますが、電源ののこぎり波が。

f:id:MatsubaraHarry:20191015160137j:plain

 FFTも少し、なにやら見られます。

 

まとめ

出力のゆらぎは、この電源のゆらぎから生じていると、用意に想定できると思います。

正極側のみゆらぎがありますが、プラス電源のみ少し電流が多いのでは無いかと思います。

近日中には、電解コンデンサを交換して、どこまで改善できるかをお贈りしたいと思います