年が明けて2018年!新たな年がスタートしました。しかし、もう気がつけば2月になり事実上、一年の1/12ヶ月が終わったということになります。怖いですね。時間が過ぎるって。
さて、今回のテーマはCMということなのですが、1月から新しいドラマやアニメなどがスタートして見ている方も多いと思います。ですが、最近CMを見る機会って減ってきたんじゃないですか? 今日はそんなCMの話をしていきたいと思います。
CMとは!
「コマーシャル!」という人もいますが性格には「コマーシャルメッセージ(commercial message)」略して「CM」です。 CMはテレビだけではなくラジオでも流れています。1本のCM時間はテレビで大体15秒から30秒弱が多く、ラジオでは短いもので20秒、長いもので1分ぐらいが一般的だと言われています。
ちなみに世界で一番長〜〜〜いCMはカナダ人兄弟と日本人2人のバンド「MONKEY MAJIK」の『BEST~10Years&Forever~』のCM。その時間なんと約30分。もうこれCMじゃないような・・・気がしますが。MONKEY MAJIKのCMは、彼らの10年間で作られたヒット曲のミュージックビデオを基に作られたもので、クオリティは高い作品となっています。
「ちゃんと」と言ったらおかしいかもしれませんが、ギネス世界記録にも載ったので、日本だけではなく世界的にみても宣伝効果はあったんじゃないかと思います。
日本と海外のCMの違い
ギネス世界記録というワードが出たので、海外のCM事情にも触れておきたいと思います。まず日米のCMを比較すると大きな違いがわかります。それはタレントの起用率です。私たち日本人が普段から見ているCMは、誰もが知っているようなタレントを起用している物が多いですが、アメリカといった海外では有名人・芸能人を起用するのはごく稀です。
何故そうのようなことがおこるのでしょうか。
それは日本人の性質的な話と海外のCM事情にあります。
日本人の性質
日本人は他人への同一化思考が強いと言われている人種です。
例えば、安室奈美恵さんを例にすれば分かりやすいかもしれません。
転載:http://namieamuro.jp/(Just You and I CDパッケージより)
今何かと話題ですよね。なぜ安室さんかと言うと・・・彼女が1995年にブレイクし、ミニスカート・厚底ブーツ・ロングヘアに茶髪・細い眉・日焼けサロンで焼いたような肌で登場した途端、街中に安室奈美恵さんのファッションを真似た学生や10・20代女性が増えました。そう「アムラー」です。
懐かしい!
という声が聞こえてきそうですが・・・あくまで例なので引退などの話には触れないでおきます。
もちろん中には「私は他と一緒じゃ嫌だ」という方もいるかもしれませんが、日本でそう感じている時点で日本人が同一化思考が強いという証拠にもなります。
という理由から多くの企業が、一般人が憧れる芸能人やタレントを起用して商品をアピールするようになりました。
また、日本のCMはイメージ戦略を意識した作りになっていることが多いのも有名人を起用している理由かもしれません。
芸能人・タレントにはそれぞれイメージがあります「清潔感がある」「爽やか」「男らしい」「かわいらしい」「髪が綺麗」「歯が白い」・・・あげればきりがありません。
「ホワイトニングもできる歯磨き粉」のCMに、歯並びの悪い・歯の色も黄ばんでいる人が使われていたら、その商品を買う気になれませんよね。
それと同じようにあの人のように「歯が綺麗なりたい」「白くなりたい」と思える理想像は、自分がみたこともない一般人よりはいつもテレビでみている芸能人・タレントの方が圧倒的に効果があるからです。
海外のCM事情
一方海外のCMはストーリー調やCMの最後に商品やサービスをアピールすることが多く、そのCMには俳優や芸能人が起用されていることは少なくなっています。何が違うかと結論を言ってしまえばお金が関係してきます。
日本の広告代理店は「メディア側の広告枠をクライアントに斡旋する」という傾向にありますが、海外の広告代理店は日本と違い「必要に応じてメディアの広告枠を買う」というスタンスです。
その為、日本のように出演者に対するギャランティーは高くはありません。だから、俳優や有名人は起用率が低くなっているのです。
日本のようにCMに出ている人は「人気のある人」「今注目されている人」という見え方ではなく、海外では「なんでCMなんかに出ているんだ?」「お金に困っているのか?」という見え方になるそうです。
不思議なものですね。
でも最近では海外の俳優・女優・モデルなどが日本のCMに出演する機会が増えたキッカケで、海外のCMに対するマイナスなイメージも徐々に払拭されているようです。
今後のCMとは
CMには様々な種類がありますが、みなさんの身近なCMといえばテレビCMだと思います。そのテレビCMと一番比較されやすいのがウェブCMです。
電通が23日発表した「日本の広告費」によると、インターネットの広告費は前年比の113%と総広告費の約2割を占めています。
このグラフからも分かるように「最近の若い者はテレビを見なくなった」と言われるぐらい、国民のテレビ離れが深刻になっています。私の知っているところで言えば、長年続いていた「あのバラエティー番組」が終わってしまう・・・なんてこともこの問題に大きく関わっている問題なのです。
一方そのテレビCMに代わり伸び続けているのが、
ウェブ(インターネット)の広告です。
もちろん、テレビCM、ウェブCMとどちらにもメリット・デメリットはありますが、最近のテレビCMを見ていると「◯◯で検索」のような、検索ワードを伝えて、CMの最後に消費者をWebに移行させるものまで増えてきました。
またその逆で、LINEやGoogle、Amazonといったweb上でプロモーションをしていた企業がテレビCMに参入してきているのも目にします。
CMはどうなっていくのか?(まとめ)
みなさんにもお伝えしましたが日本のテレビ広告費は高く、大手企業(資本が大きい企業)でなければなかなか参入できない媒体でした。
しかし、私たち消費者・国民の生活がテレビからインターネット中心になっていく中で、少額またはクリック数などに応じた価格設定で参入できるweb媒体に需要が集まってくるのは当然の結果だと思います。さらにwebの場合は、費用対効果の測定が確実にできるので、効果を確認しながら様々な打ち手を考えることもできます。
そうなれば企業側もテレビの視聴率という「商品を購入してもらえたか、どうか分からない」不透明な数字より、webの広告に興味を持って「これだけの人がクリックしてくれた」「これだけの人が購入してくれた」というハッキリした数字にお金を払うと思います。
最近ではネットだけで見ることができるTVやCMがないチャンネルの契約など、テレビ自体の形が変わろうとしています。先ほどのグラフからも分かるように、このままいけばテレビの広告費をインターネットの広告費が抜くのは時間の問題です。
「TVCMがなくなる」ことは、まだないと思いますが、クライアントが求めている「商品の購入」「企業の認知」などといった課題をクリアしていく為には、テレビ業界も今以上に新しいことをやっていかないとインターネットに食われてしまうかもしません。
全ては効果を生む媒体でなければ生き残っていけないということです。
弊社はテレビCMを含めweb・紙と、ありとあらゆるメディアミックスでクライアントの求める形を実現していきます。お気軽にご相談ください。
執筆:sappy