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Photographer: Bloomberg/Bloomberg

高配当が魅力のREIT指数、12年ぶり高値-FTSE指数採用で拍車

A businessman is reflected on an electronic stock board outside a securities firm in Tokyo, Japan, on Monday, Jan. 27, 2014. Japanese stocks fell, with the Topix index capping its biggest decline since August, after the yen climbed to a seven-week high and U.S. equities tumbled on concern that the global economy's recovery will falter.
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不動産投資信託(REIT、リート)の上昇が続いている。東京証券取引所に上場するリートを対象にした東証REIT指数は12年ぶり高値水準にある。高配当の魅力に加えて、ファンドの組み入れ期待が相場を押し上げている。

  東証REIT指数は年初から26%上昇した。17日は反落したものの、取引時間中には高値を更新する場面があった。ブルームバーグのデータによると、同期間の東証株価指数(TOPIX)を約17%ポイント、米S&Pパン・アジア・リートU.S.指数を6%ポイントほどアウトパフォームしている。

  東証REIT指数が投資家を呼び寄せているのは、現時点で3.4%と高い配当利回りだ。みずほ証券エクイティ調査部の大畠陽介シニアアナリストは「この利回りの金融商品はほかに見当たらない」と話す。大畠氏によれば、米国長期金利の低下がREIT上昇のきっかけになった。昨年11月に3%超だった米10年債利回りは、米国の利下げ観測の高まりとともに下げ始め、足元では1.7%台を推移する。

年初から約3割上昇、TOPIX上回るパフォーマンス

  REITの人気に拍車をかけた要因はもう一つある。英FTSEラッセルが9月30日、日本の不動産投資信託(J-REIT)を世界株の運用指数「FTSEグローバル株式指数シリーズ」に組み入れると発表したことだ。2020年9月から3カ月ごとに4回に分けて組み入れ、21年6月に完了する。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、指数との連動を目指すファンドが来年に組み入れるのを見越して「外国人投資家が買う動機になった」と分析する。みずほ証券の試算ではリポートで取り上げた50銘柄の組み入れ需要が総額で約3860億円になる。1年間に日銀が購入する規模の900億円に匹敵する需要が、四半期ごとに発生することになる。

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