イノベーションって言えばいいと思いやがって!
サンフランシスコ市は、今、行政の公共事業部の中に新たに最先端技術部を作ろうと動いています。その理由は、テクノロジー!イノベーション!の名の下にやりたい放題され、市がいい加減迷惑しているという現状があるため。わかりやすい例だと、路上に溢れかえる無許可の電動シェアスクーターですね。
問題解決のため、サンフランシスコ第7区の監理委員会会長Norman Yee氏が、先日、最先端技術部設立のための法案を市に提出。Yee氏は自身のTwitterで「イノベーションは応援するが、その新技術が街にとって、公共物にとってプラスになるかを見極めるのも大切」とコメントしています。行政、テック関係者、地元コミュニティと、最先端技術部設立についての討論を重ねており、Yee氏いわく、より協力的にテクノロジーを取り込める仕組みづくりを進めていきたい考え。
ネタ元のSF hronicleによれば、部が設立されれば予算は25万ドル(約2700万円)、振興テクノロジーに対して1年間の許可発行が主な仕事になるとのこと。歩道が、街が謎の新テクノロジーに埋め尽くされてうんざりの市民を救済するとともに、将来的にはスタートアップ企業にとっても規制や許可のハードルが下がるという利点があります。テクノロジートレードグループsf.citiのJennifer Stojkovich氏も、Yee氏と市の動きに賛同しており、「責任ある規制を設けることでイノベーションも市民もどちらも守れる」とコメントを出しています。
今後、30日間で市民から寄せられるフィードバックを踏まえ、監理委員会による2度の投票によって条例制定か否かが決定されます。テクノロジーのお膝元のサンフランシスコらしい悩みですね。
Source: SF Chronicle