日本人への悪意にまみれた展示で大問題になった、あいちトリエンナーレ「表現の不自由展、その後」。
再開直後に”発見”され、ネットで大炎上した「気合い100連発」という映像の制作者・チンポムのメンバーやその生みの親・会田誠氏、映像制作の意図などについて情報をまとめました。
Chim↑Pomとエリイ、会田誠について
チンポムのメンバー
Wikipediaによれば、Chim↑Pom(チン↑ポム)は2005年8月、東京で結成された自称アーティスト集団。
現代美術家の会田誠が2001年から2004年にかけて美学校で担当していた現代美術演習の講座「バラバラアートクラス」の出身であるリーダーの卯城竜太 (うしろりゅうた)他、エリイ、林靖高、水野俊紀、岡田将孝、稲岡求による6人組。(以下もすべて敬称略)
2005年、サンフランシスコで開かれた会田誠個展会場で作品を展示しデビューした。
2012年の雑誌BRUTUSに載ったインタビュー記事によれば、チンポムは会田誠を通じて知り合った6人で、現在の会田との関係は師弟というより歳の離れた友人。
会田の家に入り浸っていた卯城が、同氏の周辺で圧倒的な異質さを放っていたエリイを見てグループを組むことを決め、同じように入り浸っていた中から目星を付けた人間に声を掛けて結成した。
会田誠 / Aida Makoto
1965年生まれ。美少女、サラリーマン、戦争などをモチーフに絵画を中心とした多岐にわたる手法で日本の恥部や暗部を表す。
2012年11月~2013年3月には森美術館にて個展「会田誠展:天才でごめんなさい」を開催。
-BRUTUS掲載時の人物紹介より-
エリイは高校生の頃に制服を着て会田の個展に行き、モデルにスカウトされて以来の付き合いなので会田とは一番長い。
グループ内での発言権が強いのもエリイで、男性陣から出されたアイデアを最終決定する。一人だけ遅刻も余裕の女王様ポジション。
記者――そうやって会田さんの周りでウダウダとやっていたのが、Chim↑Pomを始めようと思ったのは?
卯城――それはやっぱりエリイちゃんを発見したからですね。ギャルで、可愛くて、面白くって、弾けてて。これは画期的だぞって。それで、この四人に声をかけて。なんとなくこのメンツだったらイケそうだっていう直感があって。でも、まずはエリイちゃんありきです。
林――オレらは絵が描けるわけでもないし、彫刻を掘れるわけでもないし、ただ何かをやりたいとは思っていて。それで、エリイちゃんが表に立つことによって、どうにかなるんじゃないかなって。
卯城――まぁオレら、単純に面白いものが好きなんですよね。そこで、初めて面白いと思ったのがエリイちゃんだったっていう。
記者――誘ったとき、エリイちゃんは乗り気でした?
卯城――あぁ、もう全然乗り気でしたね。最初は「日本版ジャッカスみたいなことをやろう」って言って、エリイちゃんもジャッカス好きだから「いいじゃーん!!」って。
記者――それで、つくり始めたのがファーストDVD「P.T.A.」。
林――最初はヒドかったですね。「じゃー今日からチンポム始めまーす」みたいな感じで昼に新宿に集まって。でも何をしたらいいか分かんなくて。
卯城――とりあえずバッティングセンター行って、水野をバッターボックスに立たせてボールぶつけて「痛い!」みたいなところから始めて。あとコインロッカーの中に閉じ込めてみたり…。だけどなんか見たことあるし、しょせんお笑い芸人には勝てないよなぁって。それでそのうち夕方になっちゃって、居酒屋で呑みながら、ネタで水野のことをイジメてて。でも段々ネタってことがつまんなくなってきて。本気に火がついて、踏んだり蹴ったり、割り箸で刺したりして(笑)
水野――皆に「死ーね!死ーね!」ってコールされて(笑)
林――オレは「なんかおかしいぞ…」と思いながらもカメラは回し続けて(笑)
水野――最後はオレが泣いてお母さんに電話してるところにロケット花火を打ち込まれて終わり(笑)
記者――ひっでぇ(笑)
卯城――まぁそんな感じで始めて、しばらくして「ERIGERO」ができて、そこで「あ、そうか、こういう風につくればいいんだ」ってなんとなく掴んだんですよね。
Cited from Quick Japan Vol.78
上の画像内のメンバー顔写真、左から水野、稲岡、岡田、エリイ、林、卯城。
6人の中で最もメディアへの露出が多いのが唯一の女性メンバーとなるエリイ。
ミスチルなどを手掛ける小林武史の事務所、烏龍舎(株式会社OORONG-SHA)に個人で所属している。
エリイ
1984年生まれ。Chim↑Pomとして所属する無人島プロダクションの公式サイトによれば「アメリカへのイミグレーション問題」を抱えているとされる。
中学生の頃から渋谷大好きのギャルで無類の酒好き。
2014年1月に新宿の有名ホスト兼経営者・手塚真輝(ボランティア団体「夜鳥の界」リーダー)と結婚。
その際には結婚式代わりのド派手な結婚デモを行い、警察が監視する中で新宿歌舞伎町をゴミ袋で作ったドレスを着て練り歩いた。
このデモでは写真家の篠山紀信らが撮影を担当し、作品として発表している。
2014年12月には写真週刊誌に俳優の斎藤工と深夜の密会を報じられた。
エリイの活動
- 2014年5月 – 朝日出版社より写真集「エリイはいつも気持ち悪い」発売。
- 2019年8月 – NHK「バリバラ『2.4時間テレビ 愛の不自由、』」出演。
辻本清美との対談した際のツイート。
エリイが以前から「ぜひ会いたかった」そうだ。
Chim↑Pom(チンポム)の意味、由来
エリイによれば、「チンポムなんて(普通なら)恥ずかしくて言えない名前だけど、グループ名を言った時に女性がクスクス笑ったことで『この名前面白いかも!』ってなって付けた」ってことなんで、由来は明らかに男性器から。
そりゃわざわざ「↑」まで付けておいてその意味が無いはずない。
さらにネットで炎上した際に指摘されたのが韓国語との類似性。
韓国語で「侵犯」て意味の単語が「침범(Chimbeom)」なんだけど、グーグル翻訳で聞いてみると実際の発音はかなり「chimpo」に近い。
批判上等で際どいラインを攻める彼らの履歴を見る限り「侵犯」て単語は好みだと思うし十分あり得るはず。
なぜ韓国語?ってことに関しては、日本には数十万以上の在日韓国・朝鮮人が住んでいるという現実と、彼らが日本人をからかったり中傷したりする際に放射能関連ワードを持ち出すことが多いっていう事実を思い出してほしい。
原爆や放射能などの要素を散りばめて日本人を侮辱する人間を見たら朝鮮半島系じゃないのかと疑うのはもはや常識だ。
もちろんこれは差別じゃあない。彼らはこれまで疑われるだけのことを繰り返しやってきた。
ということで「日本語の男性器」と「韓国語の侵犯」、ダブルミーニングという考えも十分に成り立つ。
会田誠のスタンス
10月9日に放送されたTBSの朝の情報番組「グッとラック!」にて。
中止されていた「表現の不自由展」の再開について取り上げた際、番組コメンテーター4人全員が再開に賛成なのに対し、司会の立川志らくが反対の立場を表明したことに関してのツイートがこの「オレが潰すぞ…」らしい。
志らくは同番組にゲスト出演したトリエンナーレ監督の津田大介に「これを表現の自由だと認めたら世の中めちゃくちゃになる」と疑問を投げかけていた。
もし嘘を吐いているのでなければ、会田誠は情報が足りていない。
論破されたことに気付いたのか、上の指摘に対する返信は無し。
なぜ誘導してると言えるのかについては後述の検証部分で。
自身の発言やリツイートにある韓国推しや徴兵検査というワードを見れば典型的な左派の人。
ただツイートをザッと見てみると、香港のデモに関しては中国共産党ではなくデモ側に共感を寄せている。
これは中国政府におもねる民主党界隈の人たちとは違う点。
単に情弱なだけの可能性もあるのかもしれないが、後述の気合い100連発検証結果を見ればチンポム擁護は明らかな間違いだ。
Chim↑Pom(チンポム)の活動
- 2009年 – 原爆ドームの上空に飛行機雲で「ピカッ」という文字を描く。
- 2011年5月 – 震災直後、福島県相馬市にて「気合い100連発」を作成。
- 2012年7月 – 朝日出版社より著書「芸術実行犯」発売。
- 2011年5月 – 渋谷駅構内に展示されている、故・岡本太郎の壁画「明日の神話」に福島原発事故を思わせる絵を付け足す。
- 2014年7月 – 東京・高円寺のキタコレビル内にショップ兼事務所「KANE-ZANMAI」オープン。
- 2015年1月 – イギリスの金融会社が2014年に創設した「Prudential Eye Awards for Contemporary Asian Art」で大賞を受賞。ロンドンにあるギャラリー「White Rainbow」にて個展を開催。
- 2019年9-11月 – オーストリアの首都ウィーンで開催されている「Japan Unlimited」において「気合い100連発」を展示。
「芸術は爆発だ!」で知られる岡本太郎作の壁画で高さ5.5m、幅30mの巨大なもの。日本の漁船、第五福竜丸がアメリカによる水爆実験の被害に遭った事件をモチーフとしている。
1969年にメキシコで製作され、その後行方不明になっていたが、2003年に発見。修復後、JRと京王井の頭線の両渋谷駅間を繋ぐ連絡通路に展示されている。
太陽の塔と並ぶ岡本太郎の代表作。
飛行機をチャーターし、その飛行機雲で広島上空に「ピカッ」の文字を出現させた。
新聞記事にもなり、「不気味だ」という市民の声が載っている。
チンポムは8.6秒バズーカーの2人ときっと気が合うだろう。
気合い100連発
被災者と日本人を侮辱している!と炎上したこの映像について、製作側の意見と有志による検証結果。
チンポムが説明する「気合い100連発」のコンセプト
2011年の福島第一原発事故からすぐのときに、原発から50kmのところの相馬市で被災した男の子たち6人と映像を撮った。
震災後に現地で出会った、自らも被災者でありながらボランティアも立ち入ることが出来ない地域で瓦礫の撤去を続ける若者たち。
Chim↑Pomの4人を含めて10人で円陣組んで、アドリブでガンガン気合いを入れあっていく。スクリプトはなし。
言うことはばらばらで、何を言ってもいい。地元の子たちも盛り上がって、徐々にポジティブになっていく。
「車欲しい」とか「彼女欲しい」とかボケ始め、最後は「放射能最高!」と叫びだしたんです。僕らはその明るさに衝撃を受けました。
この作品自体は、反原発とか推進とか、政治的な立場はまったく取ってない。ただ、被災当時の若者たちのエネルギーをそのまま単純に映し出した作品。
被災地に住む若者たちの中から自然発生的に出た叫び…
という体を取っているが、普通に考えて「放射能最高!!」なんて言葉が出てくるはずが無い。良い悪い以前にそんな言葉が浮かぶのがそもそも不自然。
チンポムのメンバーと地元の若者らが混じって円陣を組んでいることから「誘導したんだろう」ってことは容易に想像できたけれど、確証が無かった。
そこへ10人のうちの「誰がどの発言をしたのか」を1つずつ検証した人が現れた。
検証結果
撮影されたのは大震災直後の2011年5月で、場所は福島県相馬市。円陣を組んだのは10名。
そのうちChim↑Pom(チンポム)メンバーが4名、地元の若者が6名です。男女比は9:1。
検証の方法としては10人の人物にA~Jと記号を振り、それぞれの発言内容などを1つずつ確認します。
@shin_shr190506さんによるこうした検証の結果、場を主導している女性Aが放射能関連発言の口火を切っていることが判明。
そして事前に「この気合い100連発は撮り直しなしの一発勝負だから絶対に途切れさせないで」「それとネガティブな発言はナシで。何言ってもいいからポジティブにリズム良く声出していこう」とでも言っておけば、突然放り込まれた放射能発言に続けて何かしら肯定的な発言をしてしまう可能性は高まる。
容姿や発言など総合的に見て、このAはエリイでほぼ確定。
「放射能最高なんですか?」と発言しているメガネを掛けたモジャモジャ頭の男Fはチンポムメンバー水野と思われます。
発言的に可能性が高いとされるG、そしてそれ以外にもう一人。判明しているエリイと水野も含めて計4人のチンポムメンバーが下の画像の中にいます。
論理的に考えて
チンポムは広島の空に「ピカッ」の文字を描き、岡本太郎の明日の神話に福島原発の絵を付け足した人たち。
原爆や放射能に以前から異様な関心を持っていて、なおかつ炎上するぐらいリスキーなことを好む集団。
そんな彼らが被災地に来て作品を作ろうとなった時、単なる応援の声100連発なんかを作ろうとするだろうか?
頑張っていこう的な言葉で始めてはいるが、その流れのまま終わっては作品としてのインパクトは皆無。チンポムとしては何も面白くない。
だから過激なワードが出るように自ら仕込んで誘導した。
こう考えるのが自然なのは言うまでも無い。
10人のうち過半数を地元の人にすることで批判が来た時の逃げ道とし、4人のチンポムメンバーが放射能や被爆に関する肯定的なワードを被災者である彼らに言わせようと仕向ける卑劣な映像。
これが2019年10月現在、あいちトリエンナーレだけでなく、海外でも同時に展示されています。
在オーストリア大使館公式イベント「Japan Unlimited」
日本とオーストリアの150年にわたる友好関係を記念し、現在首都ウィーンの美術館で「ジャパン・アンリミテッド」というイベントが開催されています。
(開催期間:2019年9月26日~11月24日)
Chim↑Pomはそこに日本を代表するアーティストとして「気合い100連発」を展示しています。
分かりやすいように当サイトで青いラインを引いた右上部分を拡大してみると、そこにはハッキリとCHIM↑POM (JPN)と書かれています。
そして1つ上にはまたしても関係性の深い会田誠の名が。
(以上、当ページは読みやすさを考慮してすべて敬称略)
「ジャパン・アンリミテッド」はオーストリアの外務省と日本大使館が協力して開催している公的イベント。
そこに日本人を侮辱する作品を展示していることがどれだけの人を傷つけることになるか。
10月10日現在、この事実を報じているテレビや新聞はありません。
在オーストリア日本国大使館 2019年10月のイベント
展覧会「Japan Unlimited」(9月26日~11月24日)
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