2019年、牡蠣好きには、たまらんお店ができたらしい。
やってきたのは、京王新線の幡ヶ谷駅から徒歩1~2分、今年の5月にオープンした「牡蠣と魚」。
その名の通り、その日その季節、美味しい全国の牡蠣と魚を仕入れて食べさせてくれるお店なのだが、二度見、いや三十五度くらいしてしまうような貼り紙を発見。
生牡蠣 吸い放題!
瀬戸内産 真牡蠣 何個食べても無料!
この貼り紙を見て、このお店に入らない人っているんすか? 完全に、牡蠣好きホイホイやん。
無料で“吸い放題”の真牡蠣を吸ってみた!
いざ入店し、おしながきを見てみると……
松島・仙鳳趾(せんぽうし)・まるえもん(厚岸産)・唐津など、ブランド牡蠣が並ぶ中、例の赤文字を発見!
瀬戸内産 真牡蠣 無料!
いやだからさ、無料って、どどど、どういう事?
どうせアレでしょ? 1人2~3個までみたいな、数量限定なんでしょ?
──「すいませーん、この無料の真牡蠣、本当に何個食べてもただ(無料)なんですか?」
「そうですよーーー!」
マジかよ。じゃ、遠慮なく、いってみようか……
──「えっと、じゃ……、12個くださ……」
「かしこまりましたーーー!」
おい、言い終わる前に、食い気味でオーダーが通ったよ!
(いやでも、本当に無料なのかな? なんかショボい牡蠣が出てくるんじゃないの?)
と、懐疑的な気持ちで待っていた僕の元にやってきたのがコチラ。
ぐぉぉぉおー! 超絶美味そうじゃないか!! え、え、え? マジでこれが無料なの?
まだ疑いつつ、とりあえず食べることに。まずは、何もかけずにそのまま食べてと……
ツルん、プルん、美味っ! なんじゃこりゃー、漁港で食べる味だ!
ウソみたいだろ。無料なんだぜ。それで……。
コクがありつつもあっさりしていて、何個でもいけそうな真牡蠣です。
が、更に何個でもいけそうな仕掛けが!
牡蠣を色んな味で楽しめる「ぶっかけトッピング」が1種30円~100円で用意されているとのこと。それがコチラ。
シンプルな「レモン」「ポン酢」に加えて、トマトジュースの「クラマト(ハマグリエキスやトマトに、スパイシーな香辛料を加えて作られた、新感覚のトマト飲料)」、数種の日本酒をオリジナルブレンドした「カキドネ」、ちょっと高級にウイスキーの「アードベック」……色々使い分けることによって、無料の真牡蠣を、何個食べても飽きることなく味変できるのだ。
ちなみに、僕のNO.1オススメは「青のりソース」。
この食べ方は、牡蠣の名産地、北海道・厚岸の牡蠣業者さんから教わったそうです。これは絶対に試して欲しい。
牡蠣の磯の香り×青のりの磯の香り=口と鼻の中が、もう磯です!
こうして味を変えながら食べるといくつでもイケちゃいそうですが、中には吸い放題の真牡蠣を30個くらいペロっと吸っちゃう女子もいるみたいですよ。
あの……、ここまでのこのお店への感想言っていいですか?
無料で牡蠣が”吸い放題”ってどういう事やねん!?
無料で牡蠣が“吸い放題”の理由に迫る
昔から「ただ(無料)ほど高いもんはない」「ただ(無料)ほど恐いものはない」というじゃないか。
何かしら裏があるかもしれないから一応、お店の方には、事情聴取せなアカンわ。
ということで、お話を伺おうと思ったら、統括の方は照れ屋さんということで、お店NO.1のワイルドイケメンの牧田さんにお話を伺いました。
──「すいません。今食べた真牡蠣、本当に無料なんですか?」
牧田さん:はい、何個でも無料で吸い放題です。 お通し代で500円いただいてますが、それは真牡蠣の吸い放題代金ではなく、お通しとして美味しいお料理を、別にお出ししています。
──「なるほど! そうなると本当に真牡蠣は無料ですね。それにしても、なぜ無料で出せるんですか?」
牧田さん:実は、店内の内装など、全部自分たちでやったんですよ。そういうところで工夫してお客様に利益還元、企業努力です! あと、無料で吸い放題の牡蠣以外のお料理も美味しいので、結局、お客さんがオーダーしてくれるんです。
──「牡蠣以外も自信ありということで、損して得取れの精神ですね。で、真牡蠣はどこ産ですか?」
牧田さん:瀬戸内海です。
──「瀬戸内海のどこなんですか?」
牧田さん:瀬戸内海の……、瀬戸内海です。独自ルートで仕入れているので、細かくは言えません。すいません。
──怪しいですね。本当は外国の、謎の「セトナイカイ」という場所とか、そういうオチじゃないんですか?
牧田さん:「もしかして外国産?」と、よく言われます(笑)でも、正真正銘、日本の瀬戸内海です。
──「もしかして、まさか密猟とか……?」
牧田さん:断じて違います、正規ルートです。無料で吸い放題の真牡蠣も美味しいのですが、他の牡蠣も自信あります。一般のお店よりお安く出してますし、とても美味しいので、ぜひ色々食べ比べてみてください。
赤字覚悟で、真牡蠣を無料で吸い放題にすることによって、自信ありの他の牡蠣やお料理も楽しんで貰って、お店が成り立っていると……。心意気に感服です。
無料で“吸い放題”の真牡蠣以外も凄い!
さて、そこまで自信がある、真牡蠣以外の牡蠣も、食べ比べてみたくなってきた!
よし、いくつか頼んでみよう。
いずれ劣らぬ、人気のブランド牡蠣たちがずらり。
まるえもんなんて、名前の通り丸々として美味しそうでしょ?
いざ、食べ比べ!(モグモギモグ……)確かに! 一つ一つ、味わいも香りも食感も全然違う。
吸い放題の牡蠣を吸いつくした後、こうした人気のブランド牡蠣を食べ比べ、オススメです。
そして、生牡蠣以外にも牡蠣のお料理もたくさん。
ここは王道の牡蠣フライをオーダー。って、デカっ!
ちょっと待ってよ、これアジフライの大きさやん!
たまらずかぶりついて噛むと“サクッ”、その中から“ジュワッ”と牡蠣がお出まし。
生でも食べられる牡蠣は、火が通っていても新鮮そのものです。
こりゃ、ビール&ハイボール&レモンサワーが止まらんわ。
ところで、「牡蠣と魚」と言うからには、魚もいってみたい。