気象・災害

甚大な被害 台風19号 67人死亡 47河川で決壊 全容は不明

甚大な被害 台風19号 67人死亡 47河川で決壊 全容は不明
台風19号による豪雨で甚大な被害が出ています。今回の災害で亡くなった人は67人となり、堤防の決壊は、47河川の66か所に上っています。しかし、被害の全容はまだ分かっていません。

67人死亡 1人心肺停止 15人不明 218人けが

NHKが各地の放送局を通じてまとめたところ、今回の台風19号で、これまでに全国で67人が亡くなり、1人が心肺停止となっています。また15人が行方不明となっています。

死亡したのは、
▽福島県で25人、
▽神奈川県で14人、
▽宮城県で10人、
▽栃木県と群馬県でそれぞれ4人、
▽埼玉県、岩手県、長野県、茨城県でそれぞれ2人、
▽静岡県と千葉県でそれぞれ1人です。

また▽長野県で1人が心肺停止となっています。

そして▽神奈川県や福島県など6つの県で15人が行方不明となっています。

このほか▽32の都府県で218人がけがをしています。

堤防決壊は47河川66か所 越水など延べ181河川

台風19号による豪雨で川の堤防が壊れる「決壊」が発生したのは、15日朝の時点で、7つの県で合わせて47河川の66か所に上ることが国土交通省の調査で分かりました。

国が管理する河川で堤防の決壊が確認されたのは、7つの河川の合わせて12か所です。

▽阿武隈川 福島県須賀川市浜尾
▽吉田川 宮城県大郷町粕川
▽都幾川 埼玉県東松山市早俣
▽越辺川 埼玉県東松山市正代と川越市平塚新田
▽那珂川 茨城県那珂市下江戸、常陸大宮市野口と伊勢畑
▽久慈川 茨城県常陸大宮市の富岡、塩原、下町
▽千曲川 長野市穂保

これらの12か所については、さらに川の水があふれ出ないように、コンクリート製のブロックを設置し、水を遮るシートで覆うといった応急的な補修工事を行ってるということです。

また、7つの県が管理する合わせて43河川54か所でも、堤防の決壊が確認されています。

このほか、国が管理する河川で堤防からの越水などによる氾濫が確認されたのは22河川です。

▽阿武隈川 ▽多摩川 ▽千曲川
▽鬼怒川 ▽吉田川など

また、都や県が管理する河川では、16都県の181河川で越水などによる氾濫が発生し、浸水被害が起きています。

▽青森県 1河川 ▽岩手県 3河川
▽宮城県 16河川 ▽福島県 30河川
▽山形県 4河川 ▽茨城県 18河川
▽群馬県 2河川 ▽栃木県 23河川
▽埼玉県 23河川 ▽東京 5河川
▽神奈川県 3河川 ▽山梨県 5河川
▽新潟県 5河川 ▽長野県 14河川
▽静岡県 27河川 ▽三重県 2河川

住宅の浸水被害 少なくとも1万3000棟余

NHKが各地の放送局を通じてまとめたところ、台風19号の影響でこれまでに全国で少なくとも1万3000棟余りの住宅が水につかり、900棟余りの住宅が全半壊や一部損壊の被害を受けました。

このうち、▽床上まで水につかったのは長野県や栃木県など16の都県で8384棟、▽床下が水につかったのは静岡県や埼玉県など21の都県で5004棟となっています。

また、▽全半壊の被害を受けた住宅は千葉県など7つの都県で66棟、▽一部損壊が東京都や神奈川県など21の都道県で917棟となっています。

土砂災害 19都県で140件

国土交通省によりますと、台風19号による豪雨で発生した土石流や崖崩れなどの土砂災害は、14日夕方の時点で、少なくとも19の都県で140件発生しているということです。

今回の台風による豪雨では、群馬県富岡市で裏山の土砂が崩れて住宅に流れ込み、2棟の住宅に住んでいた3人が死亡するなど、各地で土砂災害が相次ぎました。

都道府県別では、
▽埼玉県で43件、
▽静岡県で15件、
▽岩手県と新潟県で12件などとなっています。

特集

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。