シモベたちに
第1回講評
(審査員 アインズ アルベド ジルクニフ)
大賞
デミウルゴス「『Fate/Zero』考」
・「愉悦」という概念の不備と矛盾を数学的モデルをもちいて的確に指摘しつつも、それを修正し発展させることでナザリックに資することができると示した論考は秀逸。オルガンの設計図も完成度が高い。人間の醜さが、それゆえにこそ美しさに転換しうるという結論には、賛同はできかねるものの強い説得力がある。(アルベド)
・読みごたえのある本格的な論文であった。さすがはデミウルゴスだ。(アインズ)
・ただただ恐ろしい。自分がただの人間に過ぎないことを思い知らされた。(ジルクニフ)
優秀賞
匿名希望「『To LOVEる』 実践報告書」
・新しい知識と発想を得られたことについての、アインズ様への率直な感謝から始まるのは好印象。緻密な計算によって偶然をも必然的に作り出そうという筆者の意欲は称賛に値する。具体的な手順が明記され再現性が確保されているのもよい。(アルベド)
・「礼儀正しい配下が、いつになく慌てて部屋に駆け込んでくる」という状況を作るためだけにメイドを殺害するなど、いささか荒唐無稽の気はあるが、まるで本当にやったかのようにリアリティーのある書きぶりは面白い。(アインズ)
・ただただ恐ろしい。自分がただの人間に過ぎないことを思い知らされた。(ジルクニフ)
佳作
コキュートス「武士道と『宮本武蔵』」
・まっとうな感性で書かれた文章に心洗われる思いがした。種族など何の意味もないと身にしみて分かった。(ジルクニフ)
エントマ「『漂流教室』のおいしそうな場面」
・書物には、百人の読者がいれば百通りの読み方があるというが、確かに自分では思いもよらない読み方がありうるということを学んだ。(ジルクニフ)
死の宝珠「『山椒魚』の気持ち」
・たまには外に出してやるべきだった。すまなかった。(アインズ)
努力賞
シャルティア「『To LOVEる』 実践報告書」
・役に立たない。(アルベド)
セバス「『藤岡イズム。』に学ぶ正義、あるいは本質的な守るべき価値とは何か、執事としていかに生きるべきかという問いについての私なりの想い」
パンドラズ・アクター「『ボボボーボ・ボーボボ』に学ぶ感情表現」
アウラ「『ゴジラ』を飼うとしたら」
マーレ「『パタリロ!』を読んで」
プルチネッラ「愛すべき『ムカデ人間』」
ユリ「『ごくせん』の教育論」
ルプスレギナ「『クレヨンしんちゃん』の見習うべきアイディア」
ソリュシャン「『トムとジェリー』に見る多様な変形の可能性」
シズ「『シートン動物記』」
ナーベラル「『ファーブル昆虫記』」