SS1 残念エルフの作り方
ちょっと短い小ネタです。
エルフ達を観察していて気になった事があったので、ちょっと聞いてみた。
「ねえ紫蘭。
皆、肌の色が褐色だけど、エルフの種族的にはひょっとして別物だったりするの?」
ダークエルフとか。
そう思って聞いてみたら、紫蘭がきょとんとした顔で言ってきた。
「え、野良仕事してたら、日焼けしてこうなりますよ?
人間も一緒だと思ってましたが」
盛大に崩れ落ちる私。
腰が砕けた。
「え、日焼け?そんなに茶褐色って言える色して日焼けなの?」
顔を起こし、勢い込んで問う私。
「そうですよ〜。白いのは貴族様ぐらいでした。
あの方達は、お屋敷で書類に追われたり、貴族同士の交流で忙しかったそうですから。
その他の者は、皆外が好きでしたからね。
森を駆け回ったり、畑を耕したり。
そしたら、いつの間にかこんな色になってましたよ」
それが何か?といった感じで答える紫蘭。
あ、そうですか。分かりました、もういいです。
「えと、じゃあ、紫蘭の髪が白いのは何でなのかな?」
ついでとばかり気になった事を尋ねる。
だって宴会で見かけたエルフ、皆金髪だもん。
あ、1人か2人は白いのもいたかも。
「脱色されました」
再び腰が砕ける私。
「元々、色の薄い金髪だったんですけどね。
私がぬし様の元に行く事が決まった時、ぬし様と同じ金色をしていては不興を買うかもしれないと、脱色されたんですよ」
不満気な顔で答える紫蘭。
そっか〜、髪痛むよね〜。脱色し続けるのも大変だよね〜。
よし。
「ぬし様、エルフ達の金髪、どう思います?」
直接ぬし様に尋ねてみた。
げぷぅ、とかわいらしくげっぷして、陸ハーピーの丸焼きを完食して満足顔のぬし様は、
「え、特に何も思わぬが?」
と、首を傾げながら答えてくれた。
まあね、もしもぬし様が金髪嫌いだとしたら、この村に入った時点でエルフ絶滅間違いなしだったしね。
無駄な心配ってやつだよ。全く。
「って事だから、もう脱色する必要ないよ!」
周りのエルフにも聞こえるよう、大きな声で言う。
あ、ちょっと遠い所に紫蘭とは別の白髪エルフ発見。
「紫蘭、あっちの白髪の人にも教えてあげてね」
と言うと、紫蘭は困った顔になった。
「いえ、あの人は歳を取って髪の色が白くなっただけです。
私達エルフは見た目からは年齢が分かりづらいのですが、髪が白くなるという事は相当な歳を重ねたという事なんです。
確かあの人、この村で一番長く生きている方ですよ」
お、おぉぅ。そうか、あの人は紫蘭とは別の理由で白いんだ。
紫蘭と葵の父である、落ち武者ハゲをつい見てしまう。
うん、まだ金色だ。
あれ?もしこのまま髪が全滅したらどうするんだろう。髪が白くなるとか、そういうレベルじゃないよね?
ちょっと紫蘭?教えてちょうだい。
「眉毛で判断します」
なるほど納得。
今度、昆布とかわかめの海藻類を見つけたら薦めてあげよう。
今日も、もう一回小ネタを投下する予定です。
えぇ、予定で御座いますよ。