坂本フジエさん(さかもと・ふじえ=胎児性水俣病患者坂本しのぶさんの母)が13日、肝臓がんで死去、94歳。通夜は14日午後6時、葬儀は15日午前11時から熊本県水俣市港町3の1の29の斎場パールホールいけだで。喪主は長男保(たもつ)さん。

 水俣市生まれ。長女の真由美さんを4歳で水俣病で亡くし、次女しのぶさん(63)は胎児期にメチル水銀の被害を受け水俣病になった。原因企業チッソの賠償責任を確定させた水俣病第1次訴訟(69~73年)の原告家族として、しのぶさんと共に被害者救済を訴えた。72年には国連人間環境会議が開かれたスウェーデン・ストックホルムを訪れ、しのぶさんらと公害の被害を世界に伝えた。自身ものちに水俣病と認定された。